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年代が変わるごとに車種を変えてきた
サブロク軽自動車で最も残っているのがホンダ車。空冷のNは珍しくなったけれど、その後の水冷モデルは今でも数多く残る。本家であるライフはもとより、派生車のZや商用車のステップ&ピックも現役マシンが多い。
それは長持ちする4ストロークエンジンであることや、意外と普通に乗れてしまうこと。2ストロークは焼き付いたり上り坂が苦手だったりするし、何よりエンジンにクセがある。だからホンダ製サブロクは今も数多いのだ。
今回このクルマのオーナーは、現在61歳になる。そもそもサブロクを始めたのは20代の頃。初めにライフワゴンを手に入れると、あまりの楽しさに病みつき。長く乗っていたが、30代になると今度はセダンのライフへ乗り換える。
やはりワゴンは外装部品が見つからないことも多いから、セダンのが維持しやすいのだろう。これで大いにライフを楽しんだが、50代になるとまた別のサブロクに乗りたくなる。そこで選んだのが今のステップバンなのだ。
外観
1971年にN360の後継車として発売されたのがホンダ・ライフ。4スト360cc2気筒エンジンは空冷から水冷へ進化し、空冷時代から続くクーペのZも水冷エンジンへ進化した。72年になるとライフをベースにしたワンボックスタイプの商用車であるステップバンを追加。さらに翌年にはステップバンをベースに運転席の後ろを荷台としたピックアップまで追加。いずれも短命に終わっている。
SUSPENSION
4輪ともハヤシ+145SR10の組み合わせ。バン用タイヤで車検もOK。
当時モノのハヤシストリートミニにホンダのハブキャップを組み合わせた。
ENGINE
エンジンはSPiでチューニングされたもの。普通に乗れて速いのが特徴だ。
FCR! FCRキャブだとクリアランスが少なくファンネル仕様。
FC! 穴位置を加工して取り付けたアッパーマウントはFC3S用。
義理の弟と楽しむホンダ車カスタム
このクルマのメンテナンスは義理の弟さんに見てもらっている。その影響もあり義理の弟さんもサブロクに乗るようになった。
サブロクを通じて交流が生まれ、今や福島のサブロク軍団として知られるようになった。エンジンは同じ人にチューンを頼んでおり、このエンジンを知ってしまうと普通のチューニングでは物足りなくなってしまうほどイイのだ。
ただボディはボロ。納車時あまりにボロいのでビックリしたほどで、車検取得のため工場へ走る途中でボンネットが開いてしまったほどだった。けれど、ボディは簡易的に直しただけで全塗装したりはしない。ラットな外観に似合わぬ速さがお気に入りなのだ。
普段からステップに乗るので、極端なローダウンは避けた。気を遣わずコンビニに入れるよう義理の弟さんにローダウンしてもらった。
室内
伝票書きができるよう平らにデザインされたダッシュボードがシンプルなインテリア。
ラジオをやめてステレオを組んだくらいでノーマル。
【おことわり】掲載媒体によっては写真・画像がすべては表示されない仕様のため、写真解説文のみが表示されてしまい、一部、意味が通らない構成になってしまっていることがあります。その際はお手数ですが元記事もご参照ください。
このライフの記事は7/21発売の令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)2023年9月号に掲載されています。