内装を大幅刷新したジープのグローバルカー「ジープ・コンパス」【最新輸入SUV 車種別解説 JEEP COMPASS】

17年の登場以来国内外問わず高い評価を受け続けている「ジープ・コンパス」。エクステリアの変更はないものの、インテリアは細かくアップデートされ、常に最新の装備が備わっている。街乗りもオフロードにもしっくりとマッチするスタイリングに最新の運転支援システムや操縦のしやすさも確保し、どんなシーンでも満足度の高い一台だ。
REPORT:佐野弘宗(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:中野幸次

オン/オフで映える外装意匠 先進装備や独自の乗り味も◎

現在はレネゲードとコマンダーの中間に位置するコンパスは、いわゆる「コンパクトSUV」として、ジープでも随一のグローバル商品なのだという。日本人の感覚ではレネゲードこそがコンパクトSUVで、より人気も高いようだが、世界的にはコンパスの販売市場の方が多い。

エクステリア

7スロットグリルをはじめ、悪路走破性の高さを予感させるスクエアなタイヤハウスというジープ共通のデザインが与えられている。LEDテールランプ、ブラックルーフレールを全車に標準装備する。

というわけで、コンパスはさすがどこの国にも受け入れられそうな、最大公約数的なバランスのいい仕上がりだ。デザインはオンでもオフでも映える、ほどほどのスポーティ感が特徴といえる。また室内空間や荷室も圧倒的に広いわけではないのだが、家族4名までなら不足のない、ほどほどの実用性を兼ね備える。先進運転支援システムも細かくアップデートされており、最新モデルには今思いつくものはほぼすべて備わる。

インストルメントパネル

水平基調のダッシュボード中央部に、10.1インチタッチスクリーンを配し、純正ナビ以外にも「Apple CarPlay」、「Android Auto」に対応。オートエアコンは標準装備で、「LIMITED」には、Alpineプレミアムサウンドシステムを用意。

操縦性や乗り心地も最新乗用車として不足ない正確性を確保しつつも、ほどよくゆったりしたジープらしいテイストが薫る。グローバルではいくつか選択肢があるエンジンも、日本仕様は古典的な2.4ℓ自然吸気のみ。特筆すべきパワーや燃費性能はないが、コンパスのボディには低速から十二分なトルクがあり、おおらかな乗り味にひと役買っている。

居住性

現行コンパスの日本発売は今から約6年前となる2017年末。日本車だと確実にモデル末期感が漂う時期だが、一昨年に内外装デザインに改良(特にインテリアは大刷新)の手が入っており、いまだ古さは感じさせない。

うれしい装備

上級グレードの「LIMITED」は「4WDLOCK 」のほか、悪路走行に向く「4WD LOW」、ヒルディセントコントロールもスイッチで操作できる。
路面などに応じてスイッチ操作で「AUTO」「SAND/MUD」「SNOW」の切り替えが可能なセレクテレインシステムを「LIMITED」に標準装備。
月間販売台数          NO DATA 
現行型発表           17年12月(マイナーチェンジ 21年6月)
WLTCモード           11.8 ㎞/ℓ ※「LONGITUDE」

ラゲッジルーム

実際、先代コンパスも10年以上つくられたから、コンパスもまだまだ旬の時期は続くか?

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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