“X-MODE”による悪路走破性の高さはSUBARUの良心「スバル・フォレスター」【最新SUV 車種別解説】

スバルのSUVの中で“最もSUVらしい”スタイリングのフォレスター。背も高く室内空間にも余裕があり、荷室の使い勝手にも配慮が行き届いている。21年のマイナーチェンジでアイサイトがアップデート。高いオフロード踏破性能はもちろん、オンロードでのしなやかなフィーリングは、ユーザーが求めるスバル車のイメージ通りと言えるかもしれない。
REPORT:河村康彦(本文)/工藤貴之(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:大須賀あみ

オフロードでの走りは逞しく 街なかでの乗り味はしなやか

現行インプレッサから適用の始まった最新世代のプラットフォーム〝SGP〞を採用し、フォレスターが五代目モデルへと生まれ変わったのは2018年6月のこと。

エクステリア

スバルのSUVラインナップの中でいちばん背が高く、“最もSUVらしい”プロポーション。2021年夏のマイナーチェンジでは、現行世代として初めて外観デザインがリフレッシュされた。最小回転半径は5.4m。

デビュー当初は2.5lの自然吸気ユニットと2.0lエンジンに出力10KW (≒13.6ps)というモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム付きという2タイプのパワーユニットを設定していた。そして20年10月、1.8lのターボ付きユニットが追加で搭載されることとなる。ただ、その一方で、従来展開していた2.5lモデルは残念ながらリスト落ちとなり、現在に至っている。

インストルメントパネル

XVにも似たテイストで、ナビ画面の上に車両情報を示すモニターが備わる。燃費情報などに加え、車両後方や助手席側前輪付近のカメラ映像、矢印による簡易的なナビのルート案内(純正ナビ装着時)なども確認可能だ。

一見するとちょっと背の高いステーションワゴン風のプロポーションの持ち主でありながら、スバルの作品らしく他のSUVをも凌ぐ高いオフロード踏破能力を意識したモデルであることは、220mmと大きな最低地上高を備えることや、〝X-MODE〞と呼ぶ四輪の駆動力やブレーキ力を自動制御する走行モードを標準装備としている点などからも知ることができる。

居住性

実際、深い轍の積雪路に遭遇をしたりすると、地上高を筆頭とする各障害角が大きく採られるだけでも、 なかなか逞しく感じられたもの。

うれしい装備

板をスライドさせて横幅を延長できるエクステンション付のサンバイザーを採用。横方向からの強い日差しを遮るのに重宝する。
月間登録台数   2670台(21年10月〜22年3月平均値)
現行型発表    18年6月(大幅改良 21年8月)
WLTCモード燃費 14.0 km/l ※2.0l車

ラゲッジルーム

一方で、オンロード性能が疎かにされているわけではないのももちろんで、しなやかな乗り味やステアリングの正確性には、最新のボディ骨格に低重心のパワーユニットとフルタイムの4WDシステムを組み合わせることによる走り、その実力の高さをイメージすることができた。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

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