鍵はブレードバッテリー! 中国のBYD 新型新型電気バス登場!J6は125.7kWh、K8は314kWh

BYDジャパンの花田晋作副社長
中国のバッテリー、自動車メーカーであるBYD(比亜迪)の日本法人であるビーワイディージャパン株式会社(以下BYDジャパン)は、日本市場向けの小型電気バス「J6」と大型電気バス「K8」の新型車両を開発したと発表した。本日5月10日より予約受付開始。2023年末に納車を開始する計画だ。

キーは新型バッテリー

BYDジャパンは、2015年に中国自動車メーカーとして初めて日本国内に電気バスを納入して以来、小型・中型・大型の電気バスを販売している。2020年に納車を開始したJ6は日本の交通需要にフィットする約7mの小型電気バスで、地域のコミュニティバスなどに適している。

K8は、日本の日本の路線バスに最適な10.5mの大型電気バスだ。BYDジャパンはこれまで国内に累計64台の電気バスを納入した実績を持つ。

ブレードバッテリーは新型のリン酸リチウムイオン電池(LFP)だ。
従来のモジュール構造ではなく、セルをバッテリーパックのひとつの構成部品とする。

新開発したJ6(小型電気バス)とK8(大型電気バス)が搭載する「ブレードバッテリーは、BYDが2021年に発表した最新型のリン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)だ。ポイントは形状で、ブレードバッテリーは刀のような細長く平たい形状をしたバッテリーセルそのものをバッテリーパックのひとつの構造部品としている。つまり、従来車載用バッテリーで一般的なモジュールをなくし、薄型形状のバッテリーセルをより多くバッテリーパックに収めることが可能になったという。

その結果、ブレードバッテリーはバッテリーパックの空間利用率を従来比約50%高め、エネルギー密度を向上させることに成功した。

J6は、コミュニティバスとして使われるタイプで、「J」の文字からもわかるように、日本市場向けに設計・開発をしたモデルだ。開発には日本人エンジニアが関わっている。またデザインも日本で行なった。

スペックは次のとおりだ。

J6 小型電気バス

新型J6 デザインも日本人デザイナーが担当したという

全長×全幅×全高:6990mm×2080mm×3060mm
ホイールベース:4760mm
バッテリー容量:124.7kWh(現行型105.6kWh)
航続距離:220km(現行型200km)※乗車率65% エアコンなしの場合
充電時間:約2.5時間
充電方式:CHAdeMO
乗車定員:最大36人(現行型最大31人)

K8 大型電気バス

BYDジャパンが発表した新型K8

全長×全幅×全高:10500mm×2500mm×3360mm
ホイールベース:5500mm
バッテリー容量:314kWh(現行型287kWh)
航続距離:270km(現行型250km)※乗車率65% エアコンなしの場合
充電時間:約6.5時間(現行型約6時間)
充電方式:CHAdeMO
乗車定員:最大81人

ブレードバッテリーを床下に搭載することでスペース効率が上がり、乗車定員を増加することができた。また充電は現行型がCHAdeMOとType2を併用していたのに対して、新型はCHAdeMOのみとした。

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