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カローラシリーズの新しいスポーツカーが誕生
「GRカローラ」の日本仕様である「GRカローラ RZ」と、さらに性能を追求した2シーターモデルの「GRカローラ モリゾウエディション」は、カローラの名を冠しているが、通常のカローラのイメージを見事に覆すスポーツカーだ。
マスタードライバーである「モリゾウ」こと豊田章男社長を中心に開発を進め、「モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり」を実践し鍛え上げた車両は、豊田社長が求めた「お客様を魅了する野生味」を兼ね備えたカローラへと仕上がっている。
ここでは、そんなカローラシリーズの新たなピースとなる「GRカローラ RZ」と「GRカローラ モリゾウエディション」の細部をチェックしていこう。
GRヤリスのエンジンを強化して最高出力は304psに!
「GRカローラ RZ」のエンジンは、GRヤリスが搭載する、直列3気筒1.6ℓターボ「G16E-GTS」型エンジンをさらに強化して搭載。最高出力304ps/6500rpm、最大トルク370Nm/3000-5550rpmを発生する。GRヤリスのエンジンの弱点を研究し高出力化を図った結果、272psから32psアップし、GRヤリスより車重の重いにも関わらず、鋭い加速感を実現している。トランスミッションは6速MTのみで、駆動方式はGRヤリス同様にスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を採用している。
ボディサイズは4410×1850×1480mm(全長×全幅×全高)と、カローラスポーツと比較し、フロントフェンダー・リアフェンダーともに30mm拡大している。
また、高出力化されたエンジンの高い排圧を逃がすため3本出しマフラーを採用。3本目のマフラーは高回転時とアイドリング時のみ開放されるよう制御されている。
「モリゾウエディション」はサーキットでも戦えるスペック
「GRカローラ モリゾウエディション」はその名からも分かるように、マスタードライバーの「モリゾウ」こと豊田章男社長が自ら試作車のステアリングを握り、自身が強くこだわる「お客さまを魅了する野性味」を追求したグレードだ。
徹底した軽量化、エンジンのトルクアップ、トランスミッションのギア比最適化による動力性能の向上、モノチューブアブソーバーやハイパフォーマンスタイヤの採用など、サーキットでも十分に楽しめるスポーツカーに仕上がっている。
軽量化においては、ベースとなる「GRカローラ」からリヤシートを撤去し、約30kgの軽量化を実現。後席補強ブレースを装備しボディ剛性を強化しつつも、サーキット用のタイヤ4本を収納できるスペースを確保。乗車定員は2名となる。
また、ボディ剛性強化のために構造用接着剤をベース車に対し3.3m追加し、合計6mも塗布している。エンジンは最大トルクを370Nmから400Nmに引き上げ、中回転域のトルクを高めて鋭い加速を実現している
「RZ」は2022年の秋頃から発売開始。「モリゾウエディション」は台数限定販売
発売時期については、「GRカローラ RZ」は2022年の秋頃に全国のトヨタディーラーで発売予定。一方の「GRカローラ モリゾウエディション」は台数限定販売のため、秋頃の予約抽選を行い、冬頃から全国の「GR Garage」にて台数限定で発売される予定。現時点での価格は2車種とも未定となっている。