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世間や社会、業界の常識というのは、時代によって変わるもの。フツウは進化したりするものだが、ことクルマの運転に関しては、最近なぜか逆行することも多かったりする。背景には、周囲に対する意識の散漫さの増大、装備が充実しすぎたゆえの意識の希薄化など、いろいろとあるように思う。自己中的な人が増えていると言われるが、それも関係しているだろう。いずれにしろ、昔はこんなことなかったのに、と気になることが増えてきた。今回はそんな最近気になる、日常的に見かけることをまとめてみた。まことに小言っぽいが、気になるのだから仕方がない。
運転にまつわる困った行動6選 1.“トナラー” 2.サンバイザーを下げたまま 3.突然ドアを開けて出てくる 4.ブレーキを踏まないで発車 5.路肩に寄せられない 6.すぐに発進しない
1.“トナラー”
これは最近急増していて、話題になっている。要は駐車場でまわりがガラ空きなのに、わざわざ自車の横に止めること。ワタクシ、僭越ながらかなり前から研究調査を重ねていて、判明している理由としては「駐車が苦手で目標物(こっちのクルマ)がないとダメ」で、入り口から離れたところでも寄ってくるのは「通行が多いとゆっくりと駐車ができないから」。
いずれにしても、運転が下手になっているからだが、さらに「そんなこと気にしたこともない。みんなが止めている隣に止めただけ」という人もいる。その昔はドアパンチの危険性もあるだけに、できるだけ離れて止めたものだが。ラーメン屋のカウンター、電車のシートでも寄ってくるので、意識として根深いのはたしかだ。
2.サンバイザーを下げたまま
その昔はサンバイザーを無意味に下げていると、視界の邪魔だからと言われたものである。最近見かけるのが常に下げっぱなし。年配の方などに多いが、聞くと「安心感がある」という。包まれた感なのだろうか。
視野が狭くなったりなど、安全性にも関係してくるだけに、やはり不要なときは上げて置くのが基本だ。自動車メーカーは常に開放感を確保すべく開発しているのに、あえて下げっぱなしとは、報われない感じだ。年配の方の運転するときはキャップを被るというのも似た構図だ。
3.突然ドアを開けて出てくる
路肩に駐車してドアを開けて、車道側に出るときは、後ろを振り向いて確認すると教習所でも習った。さらにその昔よく見かけたのは、ドアのすき間から覗いてから出るというもので、そこまですれば安全的にも確実だ。
それが最近では突然開けた出てくるから驚く。驚くだけならいいが、引っ掛けそうになって怖い。出てきたほうも悪びれない感じだ。ちなみに突然ドアを開けられると開けたほうが悪いと思うかもしれないが、1m離れて通過するのが決まりなのであしからず。
4.ブレーキを踏まないで発車
赤信号で、AT車の後ろに停止。フト気がつくとブレーキランプが点いていないで、青信号になったらそのまま発進するというのをたまに見かけるようになった。常識的にはブレーキを踏んで停止。そのあとは踏みっぱなしか、ニュートラルに入れてサイドブレーキをかけて停止していて、青になりそうになったらブレーキを踏んで、サイドブレーキを解除してドライブに入れて進むといった流れだ。
ブレーキランプがまったく点かないというのは、Dに入れたままサイドブレーキをかけているから。最近の電子制御ではニュートラルにしなくても発進しないようになっているが、怖いのはそれ以前の車種でもやっているのを見かけること。タクシーに多かったりする。
5.路肩に寄せられない
突然ドアを開けるのと似たような感じだが、車幅感覚が鈍ってきているのか、路肩にきっちりと寄せられないクルマをよく見かける。ボディの肥大化などがあるだろうが、ミラーなどを駆使すれば大丈夫なハズ。同じく、信号の停止線に合わせて止められないクルマも増えていて、クルマ1台分ぐらい空いていることも。ただし、こちらの理由は早くスマホをいじりたいというのもあったりする。
6.すぐに発進しない
信号が赤から青になってもすぐに進まないクルマが増えてきた。理由は大きくふたつあって、ひとつはアイドリングストップで、もうひとつはスマホイジリ。さらに負の連鎖ではないが、後続車も同様かつ発進してもノロノロと進むことが多く、右折では数台行ってまた赤信号なんていうこともある。サッと出て、スッと加速してほしいものだ。