なぜ“極太”にするのか? その極限の世界に迫る第2弾!

極限の極太ホイール、10Jオーバーの世界!! Part.2 【G-ワークスアーカイブ】

低く、ワイドに構えたクルマには、独特の迫力とカッコ良さがある。そのスタイルを作り上げるための重要なアイテムが、この“極太ホイール”だ。ここでは10Jを超えるホイールの、その極限の世界に迫ってみたい!
【G-ワークスアーカイブ】

タイヤはどうする?

基本はヨコハマレーシングレイン。スリックはここぞ! というとき用。

スリック

ヨコハマ R90 225・525-14

レーシングレイン

ヨコハマ Y803 225・525-14
 年代物のためタイヤの状態は決して良くないが、収まり具合を重視する場合は、当時のレーシングタイヤが一番らしい。ただ、鬼キャンバーでコレを履くと、200キロくらいで寿命が終わるそうだ。

 現在では14インチの、しかも10J以上という極太サイズのホイールは極めて特殊な存在のため、履けるタイヤはほとんど無いのが現状だ。しかもただ太ければ良いというわけではなく、フェンダーギリギリのラインにホイールを収めるには、適度な角度の“引っ張り”が必要なので、そうなるとさらに限られてくる。例えば11Jなら225幅、13Jなら245幅という具合。で、実際はどうしているかというと、当時のレーシングタイヤを履くか、上で紹介しているように、海外用のタイヤから探し出して見つけるしかないようだ。(※2014年当時)

“極太”界のスーパースターたち

 シャコタン車乗りの憧れの“極太ホイール”だが、その中でも特に人気の高い“スター”的な存在がいくつかある。下でいくつか紹介しているが、これらは特に人気が高く、最大サイズの13Jに関してはみんな手放さないため、めったに市場に出てこないそうだ。もちろん大御所の“ワタナベ”や“ハヤシ”も根強い人気があるし、そのほかにもトヨタ系に人気の“エンケイ・フォーカスレーシング”など、車種や改造るスタイルによって様々な“極太”が存在し、現在でも強く支持されている。

シャドウ 13J
高級感とワルさを兼ね備えた、細いスポークが十字状になっている独特のデザインが人気の“シャドウ”は、そのラグジュアリーな雰囲気から、少し上級車のローレルやセド/グロなどに履かれていたことが多かったホイール。現在でも「いずれはシャドウ」と思っているひとも少なくない。
HART 13J
手裏剣に似た形状の四本スポークがレーシーなこの“レーシングハート”は、競技車両にも使われたりしたこともあり、どちらかというと本格派が好む硬派な存在のようだ。
SSR マークⅠ 13J
SSR マークⅡ 13J
極太ホイールと言ったらSSR(スピードスターレーシング)のマークⅠ、マークⅡ、マークⅢは外せない。特に穴すら無い円盤状のディスク形状が無骨すぎて格好いいマークⅠは、当時人気が高かったようだ。

鎌ヶ谷ワイドホイール製

左側 10.5J 右側 12.5J

ピカピカのアルミリムも捨てがたいけど、飾らないスパルタンな雰囲気に仕上げたい、という人に支持されたのが純正の“鉄チンホイール”。純正ホイールは165程度のサイズのタイヤを履くため、リムは5J程度だが、それを元にワイド加工して、超深リムの極太ホイールに仕立ててくれるのが、この“鎌ヶ谷ワイドホイール”だ。すべてハンドメイドによる仕上げなので、自分のクルマに合った幅にも自在に加工してもらえる(オフセットは元のホイール次第)、というのも魅力のポイントだ。

TOPY製が正統派!
ひとくちに“鉄チン”と言っても、履かれていた車種やメーカーにより、けっこうな種類がある。その中で旧車に人気が高いのが「トピーの9こ穴」と呼ばれる、箱スカなどに履かれていたトピー工業製のホイール。特に71年のものは高価らしい。本物かどうかは画像のようにリムの刻印で分かる。また、セリカやTE27などトヨタのスポーツ系に履かれていた通称「GTホイール」も人気が高いようだ。
この極太ホイールの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)に掲載された記事を引用・転載したものです。

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