持てばわかる! 軽さ、スマートさにゾッコン!!
クルマ好きにとって、数ある道具のひとつであっても、工具が持つ意味は特別だろう。歴代愛車は刻々と変わりつつも、工具はずっと変わらないという人も多いのではないだろうか。
ネプロスと言えば、国産工具のなかでも頂点に位置するKTCツールのフラッグシップ。そのブランドにおいて、核をなすとも言われる象徴的なツールである『9.5sq.ラチェットハンドル』が10年ぶりにモデルチェンジされた。
そもそも10年前に登場した既存モデルのデビューも鮮烈だった。独特の輝きを放つシルバーのボディも特別ながら、いざ手にとって使えば、節度のあるコマ送り感は繊細で精密。派生モデルでは装飾されたディスプレイモデルが販売されるなど、実用機能はもとより、コレクターズアイテムとも言える特別な存在とも言えた。
すでに完成された熟成品かとも思われたが、その後継モデルとなる新型番『NBR390A』の進化ぶりにも目を見張る。重量は275gから245gへと30gも削り取られ、その軽量化ぶりは約10%にも達する。聞けば、独自の細かい送り角を実現する90枚ギヤの枚数はそのままに、このギヤ部分だけでも徹底した軽量化を果たすことで40%も軽くなっているという。
グリップ部は極限まで肉抜きされ、ヘッド部分も30mm幅から26mm幅までシェイプアップされるなど、外見からしてその違いは歴然。軽さのみならず、外寸もよりスマートにシェイプアップされることで、より狭い部位でもヘッドが入っていけるようになり、軽量化と相まって高い機動力も確保する。
当然のこと、使ってみればその差は手の平を通じて強く感じられる。単に軽くしただけでなく、重量バランスも大きく改善されている点に注目。ネプロスゆえの高い節度感をより確かに感じられる点でも、シェイプアップの恩恵は大きい。
すべをネプロスで揃えるのは大変だけど、どれか1点だったら何とかなるかもしれない。ラチェットハンドルなら、そんなニーズにも最適だろう。