プレミアム感が光る上品なクーペフォルム「アウディQ3」【最新SUV 車種別解説】

Q2の登場により、先代よりもサイズアップされた「アウディQ3」。ハンドリングは穏やかで、直進安定性も優れている。「アウディらしい」スタイリングと性能は、幅広いユーザーにも馴染みやすく、かつドイツ車ならではのハイクオリティなプレミアム感を随所に感じさせてくれる。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

大人4名乗車でも車内広々 スポーティな走りが好印象

先代(初代)Q3は、全長が4400mm以下に収まって比較的コンパクトだった。それが二代目の現行型は、Q2が加わった影響もあり、4500mm前後のミドルサイズに拡大された。後席も広く、身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシふたつ分だ。CX-5と同等だから、4名で乗車して長距離を快適に移動できる。

エクステリア

八角形のシングルフレームグリルをはじめ、存在感のある前後フェンダーアーチがアウディらしさを強調。「S line」は、バンパーやホイールアーチトリムなどがボディ同色で、高い質感を備えている。

ボディは、標準タイプとスポーツバックの2種類。スポーツバックは 全高が標準ボディよりも45mm低い1565mmで、リヤゲートも寝かせた。 外観は5ドアクーペ風のスタイリングだから、標準タイプに比べて後席の頭上は狭いが、足元空間は同等だ。4名乗車の快適性を妨げない。

インストルメントパネル

フラットボトムステアリングが目を惹くスポーティなコックピット。アッパーにエアコン吹き出し口を、ロワに操作パネルを集中配置する。「バーチャルコックピット」と呼ぶフルデジタルメーターには、3Dマップなどを表示する。

エンジンは1.5l直列4気筒ガソリンターボと、2.0lクリーンディーゼルターボを用意。ガソリンターボは、実用回転域の駆動力を十分に確保した上で、吹け上がりも活発だ。7速ATとの相乗効果により、峠道などをスポーティに楽しく運転できる。

居住性

ディーゼルは、アクセルペダルを踏み増した際に、駆動力が一気に盛り上がる感覚は希薄だ。その代わり4000rpmを超える領域まで滑らかに回り、ディーゼルに不慣れなドライバーも扱いやすい。

うれしい装備

スマホを置くだけで充電できる「ワイヤレスチャージング」、スマホ連携が可能な「スマートインターフェイス」をセットオプションで設定。
後席は4対2対4分割式。130mmのスライド、7段階のリクライニングにも対応するため、荷物や乗員に応じて設定できるのがうれしい。
ライブモードは、省燃費の「エフィシェンシー」「コンフォート」「ダ イナミック」、個別設定が可能な「インディビジュアル」などを備える。
月間登録台数    NO DATA
現行型発表     20年7月(「RS」追加 20年10月)
WLTCモード燃費    15.5km/l※「35 TFSI」系

ラゲッジルーム

操舵感はBMWなどに比べると、ステアリングホイールをまわし始めたときの反応が穏やかだ。アウディらしく、幅広いユーザーが馴染みやすく感じる。その一方で直進安定性も優れ、高速道路に乗り入れると、ドイツのプレミアムブランドであることを実感できる。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部