居住性と荷室空間に優れたBセグ最強SUV!「プジョー2008」【最新SUV 車種別解説】

22年3月に1.5 lディーゼルが追加され、3 種のパワートレーンから選べるようになった「プジョー2008」。先行発売された1.2l直噴ターボは低回転からの加速も滑らかで、EV車は一充電走行距離は360kmと実用的。余裕のある力強さをもたらすディーゼル車ともプジョーらしい柔軟なフットワークが味わえる。
REPORT:岡島裕二(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:佐々木萌香

1.5lディーゼルを新設定 猫足らしい足まわりも美点

2008はコンパクトハッチの208をベースにつくられたSUV。内外装の雰囲気は両車よく似ているが、現行型からボディは別物となり、2008の方がホイールベースが70mm長く、リヤのオーバーハングも伸ばされたため、全長は208よりも210mm長い。

エクステリア

電気自動車であってもバッテリーの分散搭載により最低地上高205mmを確保しているのはうれしい。リヤバンパーのクロームエキゾーストエ ンドがガソリン車およびディーゼル車の識別ポイントとなる。最小回転半径は5.4m。

その恩恵により2008の後席は足元に余裕があり、荷室も機械式駐車場に入るコンパクトSUVの中では広々としている。

インストルメントパネル

直感的にわかりやすい立体表示をするメーターを小径ステアリングの上から覗き込むスタイルの最新世代「3D i-Cockpit」を採用する。2022年3月の小変更で、シフト操作系がトグルタイプに変わっている(写真は変更前)。

小径ステアリングの上からメーターを見るレイアウトは、最初は戸惑うが、慣れてしまえば見やすくなる。最近になってシフトレバーも先進的なトグルスイッチ式に変更された。

居住性

パワートレーンは3気筒の1.2l直噴ターボとEVの設定だったが、先頃1.5lディーゼルも追加された。PSAの1.2l直噴ターボは3気筒特有の振動や安っぽい音がないのが美点。低回転域から豊かなトルクを発生させ、ATも8速となるので加速が滑らかだ。1.5lディーゼルなら最大トルクが300Nmに増すので、さらに余裕のある走りをもたらしてくれるに違いない。

うれしい装備

約90mmの深さと十分な容量をもつラゲッジアンダースペースを用意。可動式フロアボードは開けた状態でキープできるストッパー付き。
月間登録台数   NO DATA
現行型発表    20年9月(22年3月「GT BlueHDi」追加)
WLTCモード燃費  20.8km/l※「GT BlueHDi」

ラゲッジルーム

EVとガソリン車の価格差は小さくはないが、EVは補助金や減税で100万円近いメリットがあるから、上級グレードを選ぶ感覚で買うことができる。EVの一充電走行距離は380kmなので、遠出に使わなければ実用に問題はないだろう。乗り心地は市街地では多少引き締まっているように感じるが、速度の高いワインディングではしなやかさが増し、プジョーらしい柔軟なフットワークを味わうことができる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部