「新型RX」「GX」はじめレクサスブースは3台+αのアウトドア仕様車を出展!【東京オートサロン2023】

昨年、LX600でBAJA1000に参戦するなど、アウトドア系の車種にも力を注いでいるレクサスは、「OVERTRAIL PROJECT(オーバートレイル・プロジェクト)の一環として、東京オートサロン2023と併催の東京アウトドアショー2023に3台+αのアウトドア仕様車を出展。会場では、従来のレクサスとは一線を画すヘビーデューティーなフォルムのコンセプトカーたちが並び、多くの来場者の注目を浴びていた。ここでは、出展されていた4台のコンセプトカーを個別に紹介しよう。
REPORT&PHOTO 小原裕一郎(OHARA Yuichiro)

オーバートレイル・プロジェクトとは

レクサスでは、カーボンニュートラル社会の実現に向けて「自然を理解し、楽しみ、守っていくアウトドア体験をお届けしたい」という想いのもと、自然と共生しながらアウトドアライフスタイルを彩るクルマの楽しさと、さまざまな体験を提供するオーバートレイル・プロジェクトを推進している。

ちなみに、オーバートレイルとは、陸路や森林・原野等の未舗装路を意味する「Overland」と「Trail」を組み合わせ、自然とのつながりを想起させたり、道を切り開くイメージを付与した「Lexus International」の造語だ。

このプロジェクトには、近所の公園でピクニックやキャンプなどを楽しむカジュアルなアウトドアから、山道・雪道・砂漠などのオフロードなど、アクセスしにくいエリアを自由に旅する本格的なオーバーランディングまで、幅広いアウトドアライフスタイルに寄り添いたいという想いが込められている。その想いを具現化したのが、今回のショーに出展された3台+αのコンセプトカーだ。

レクサスのオーバートレイル・プロジェクトを表現するために開発された3台のコンセプトカー。<出典:LEXUS>

■RX OUTDOOR CONCEPT

「RX OUTDOOR CONCEPT」は、2022年11月から発売している新型「RX450h+」をベースに、上質で楽しいアウトドアライフスタイルとカスタマイズや走りの楽しさの両立を追求し、アウトドアライフスタイルをより快適に楽しむ専用装備やギアを搭載している。

最大の特徴は、EV走行とHV走行がもたらすCO2排出を抑えた優れた環境性能や上質な走りと、電動モーター駆動ならではの低ミュー路面での安心の走破性。さらに、悪路走破性に優れた大口径のオールテレーンタイヤ+ホイールとルーフトップテントが装着されており、オートキャンプ場ではテントを設置することなくキャンプを楽しめる仕様に仕立てられている。

特徴的で迫力のあるフロントは、アルミスキットプレート、LEDライト、KCライトをレイアウトした専用デザインを採用。ボディカラーは、自然と調和したアースカラーで、マットでありなら、金属質感を両立させた「Regolith」とブラックのコンビネーションで、スマートさの中に力強さもみなぎっている。

ボディカラーのRegolith(レゴリス)は、天体の表面に積もった微細な粒子からインスピレーションを受けて開発。アースカラーには自然へのリスペクトも込められている。
ベース車両がRXだけにラゲッジスペースの容量も十分。2~4人分のキャンプ道具ならば楽に積載できるだろう。
ルーフにはフェルドンシェルター製のホークネストを装備。2人用のルーフトップテントで、屋根にはルーフキャリアも付いているので、とても便利だ。
ルーフテントはオリジナルのルーフラックによって水平・垂直を保っている。汎用のルーフキャリを使わないところにレクサスのスマートさが表れている。

■GX OUTDOOR CONCEPT

北米や中東を中心に販売しているGX 460 をベースに、過酷な地形の遠く離れた目的地までラグジュアリーな旅を楽しめることをコンセプトとして、走破性の向上や旅をサポートする各種ギアを搭載したモデル。パワートレインは、4.6L V型8気筒DOHCエンジンが搭載されており、大量の荷物を積んで荒野を走り回るクロカン4WDとしては申し分のないパワーだ。

ルーフにはYAKIMA製のルーフトップテントを装着しているが、前方はキャリアとなっているので、ラゲッジルームを合わせるとかなりの量の荷物を搭載できる。

ボディカラーは落ち着いたグリーン系の「レーンカーキマイカメタリック」が採用されており、アウトドアとの相性はピッタリだ。
専用のルーフキャリアに取り付けられたルーフテントは、YAKIMA製のスカイライズHD(2人用)。天窓付きなので、夜空を眺めることができる。

■ROV CONCEPT 2

バギーのような形をした「ROV CONCEPT 2」は、東京オートサロン2022に出展された「ROV CONCEPT」の第2弾。ROVとは、「Recreational Off highway Vehicle」の略で、レスポンスの良さと5感を刺激するサウンドを楽しみながら、オフロード車でも行けない場所へ一歩踏み込み、自然と触れ合って共生しながら、走りを楽しむライフスタイルの実現を目指すコンセプトカーだ。

パワートレインは水素エンジンを採用し、環境への配慮とエンジン車ならではのリアルなエンジンの鼓動を感じ取れる走りの楽しさを両立させている。

まるで月面探索車のような形をしているROVは、究極の悪路走破性とエコながらリアルなエンジンの鼓動を感じられる水素エンジンを組み合わせた未来志向のバギーだ。

■CROWN OUTDOOR CONCEPT(特別展示)

昨年、スタイリッシュなフォルムに生まれ変わった新型クラウンは、あまりのイメチェンぶりに驚かされたが、この「OUTDOOR CONCEPT」を見たときも同じような衝撃を覚えた。

「OUTDOOR CONCEPT」はクラウン・クロスオーバーをベースに、多様化するライフスタイルに応える選択肢としてクラウンの新たな可能性を提案するモデルだ。

そのコンセプトのどおり、アウトドアでのハードな走りを想定して、リフトアップ+大口径のオールテレーンタイヤ、オーバーフェンダー、スキッドプレート、LEDランプ、けん引フック、ルーフキャリアなど、従来のクラウンのイメージを180度くつがえすヘビーデューティーな装備で固めている。

アウトドア用の装備をまとうことで、ジェントルな高級セダンから力強いSUVへ一気に変貌した感のあるクラウン。この手があったか!と驚かされた1台だ。
リアにはけん引用のヒッチメンバーも装備。小型のトレーラーを用意すると、連泊のキャンプも可能になるので、今後の展開が楽しみなコンセプトカーだ。

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著者プロフィール

小原 裕一郎 近影

小原 裕一郎

メディアプランナー&ライター。メディア業界でテレビ視聴率調査、マーケティング(リアル&デジタル)、…