シンプルで自然体なデザインが魅力「ダイハツ・ミラ トコット」【最新軽自動車 車種別解説 DAIHATSU MIRA TOCOT】

シンプルながら女性目線のうれしい装備と使い勝手で息の長いモデル「ダイハツ・ミラ トコット」。ボディカラーは12色用意され、3パターンあるツートンカラーはくすみカラーの落ち着きある組み合わせも展開されている。計器類の配置や、車幅・先端位置はひと目でわかりやすく、前後、左右の視界は良好だ。シンプルゆえにクセなく素直で誰もが扱いやすいクルマになっている。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

安全装備充実で視界性も抜群 日常使いが快適なスモール軽

ミラトコットでは、商品企画の初期段階から女性スタッフが参加した。女性ならではの視点が存分に盛り込まれ、外観や色彩はシンプルで、むしろリラックスして使える。

エクステリア

ホイールキャップの形状は共通だが、上級グレードではシルバー/ホワイトのツートーンとなる。リヤドアとバックドアのウインドウがスモークタイプとなるのも上級グレードのみの装備だ。最小回転半径は4.4m。

インパネは水平基調で視認性と操作性が優れ、その上面を平らに仕上げたから前方視界も良い。ボンネットが少し見えるから、ボディの先端や車幅もわかりやすい。側方や後方の視界も良く、最小回転半径は4.4mに収まって小回りも利く。車庫入れや縦列駐車がしやすい。

インストルメントパネル

上級グレードにはTFT液晶のインフォメーションディスプレイや白い陶器を思わせるインパネ加飾が専用装備として与えられている。オートエアコンの操作パネルは直感的に扱いやすいデザインとなっているのもうれしい。

内装ではファブリックのシート生地の肌触りが良い。伸縮性もあり、前席は座り心地が柔軟だ。後席は座面が短く座り心地も硬めだが、足元空間は広い。身長170㎝の大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシふたつ分だ。短距離の移動であればファミリーでも使える。

居住性

エンジンは自然吸気のみだが、FFは車両重量が720㎏と軽く、動力性能に不満はない。乗り心地は硬めだ。タイヤが燃費を重視したタイプで、指定空気圧も260kPaと高いために影響を受けた。全高は1530㎜だから、重心も高まらず、走行安定性は良好だ。

うれしい装備

手触りのいいシート地はデザイナーズソファを思わせる。ドアにはボトルホルダーが備わっている。
上級グレードには前席シートヒーターやUSB電源を標準装備。パイピングがつくのも上級グレードのみ。
月間販売台数    622台(22年7月〜12月平均値)
現行型発表      18年6月(一部改良21年9月)
WLTCモード燃費   22.6km/l ※FF車

ラゲッジルーム

女性向けに開発されたが、デザインもシンプルで落ち着いた色彩も用意される。ピラー(柱)の角度を立てたから乗降性も優れ、立体駐車場も使いやすい。実用性が優れているから、街なかの移動で男性が使っても、違和感は生じないと思う。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.148「2023 軽自動車のすべて」の再構成です。

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