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三菱自動車工業株式会社は8月10日、新型コンパクトSUV『エクスフォース』を第30回インドネシア国際オートショーで世界初披露した。
エクスフォースは三菱がアセアン地域におけるコンパクトSUVの使われ方にを念頭に開発した5人乗りSUV。そのコンセプトは「Best-suited buddy for an exciting life(毎日を愉しく過ごすことができる頼もしい相棒)」で、同地でのニーズにフォーカスしたクルマである。
デザインコンセプトはSilky & Solid
車両寸法は全長4,390mm、全幅1,810mm、全高1,660mmと、取り回しやすい大きさ。内外装のコンセプトは「Silky & Solid」で、とりわけエクステリアではスタイリッシュでありながら、SUVらしい力強さを併せ持つ。
インテリアは水平基調になっているが、これが前方の視認性を高めるとともに、悪路走行時の車体姿勢の変化をつかみやすくしている。
室内空間はクラストップレベルを誇り、広い居住スペースと収納スペースを確保している。インパネには12.3インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)と8インチデジタルドライバーディスプレイを装備。
スマートフォン連携ディスプレイオーディオ、デジタルドライバーディスプレイともに機能が豊富で、特にスマートフォン連携ディスプレイオーディオではパジェロで用いられていた3連メーターをオマージュした表示にすることもでき、実用性を高めるとともに遊び心も盛り込まれている。
オーディオシステムにはヤマハと共同開発した『ダイナミックサウンドヤマハプレミアム』を搭載。これは8スピーカー構成のシステムで、Aピラーにフロントツイーター、フロントドアにウーファー、リヤドアにはウーファーの同軸上にツイーターをレイアウトしたコアキシャル2-wayスピーカーを配置し、どの座席でも音楽を楽しめるものだ。システムが最大限に性能を発揮できるよう車両側にも音質向上策が施されている。
走りは“アセアン地域専用チューニング”
パワートレインは、実績のある1.5L DOHC 16バルブ MIVECエンジンとCVTの組み合わせで、燃費性能と高い静寂性を実現する。
サスペンションはアセアン地域の路面を再現した国内のテストコースのほか、実際のアセアン地域での評価を実施。同地にマッチさせたチューニングが施すことで、うねりのある道などでの乗り心地を向上。また、18インチタイヤとホイールを採用し、クラストップレベルの222mmという最低地上高が確保している。
駆動方式は2WDだが、三菱の四輪制御技術は惜しみなく盛り込まれている。ドライブモードは、ノーマル、ウェット、グラベル、マッドの4種類。各モードに応じて、アクティブヨーコントロールやトラクションコントロール、パワーステアリングなどを統合制御する。三菱としては初採用のウェットモードでは高い最低地上高も相まって、冠水路でもハンドルが取られにくく、安心して走行できる。
エクスフォースはインドネシア西ジャワ州ブカシ県のミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシアにて生産され、まずインドネシアで販売。その後ベトナムやフィリピンなどほかのアセアン地域をはじめ、南アジア、中南米、中東、アフリカにも順次展開されていく見通しだ。
三菱 エクスフォース 主要諸元(インドネシア仕様) 全長/全幅/全高(mm)4,390mm x 1,810mm x 1,660mm ホイールベース(mm)2,650mm トレッド フロント(mm)1,560mm トレッド リヤ(mm)1,565mm 最低地上高(mm)222mm 室内長/室内幅/室内高(mm)2,601mm x 1,444mm x 1,221mm 車両重量1,245kg 乗車定員5名 最小回転半径5.2m アプローチアングル21度 ランプブレークアングル20.5度 デパーチャーアングル30.5度 型式4A91 弁機構・気筒数DOHC 16バルブ・4気筒 内径×行程(mm)75mm x 84.8mm 総排気量1,499cc 圧縮比10 最高出力77kW / 6,000rpm 最大トルク141N・m / 4,000rpm 燃料供給装置MPI 使用燃料無鉛レギュラーガソリン タンク容量42L 変速機形式CVT(自動無段変速機) 変速比Dレンジ2.480 - 0.396 変速比後退2.604 最終減速比5.698 ステアリング形式ラック&ピニオン(電動パワーステアリング) サスペンション形式 フロント:マクファーソンストラット / リヤ:トーションビーム式 主ブレーキ形式 前/後ディスクブレーキ タイヤ225/50R18