「日常の運転でもワクワクして胸が高鳴るようなクルマに──」新型SUVエクスフォースは三菱が自信を持って贈るコンパクトSUV

三菱自動車は8月10日に開幕した第30回インドネシア国際オートショーにおいて、新型コンパクトSUV「XFORCE(エクスフォース)」を世界初披露した。エクスフォースは、ミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシア(西ジャワ州ブカシ県)にて生産され、インドネシアで販売を開始した後、ベトナム、フィリピンなど他のアセアン地域や、南アジア、中南米、中東、アフリカにも順次展開される見通しだ。

全長4390×全幅1810mmのコンパクトボディに、1.5ℓ直列4気筒エンジン+CVTを搭載。走行モードには三菱初採用のウエットモードを含む4モードを設定

三菱自動車の加藤隆雄社長は、この新型SUVを次のように紹介している。
「新型『エクスフォース』はコンパクトSUVに求められる走りの良さや運転のしやすさ、快適な居住空間や多様な使い勝手などの要件を満たしたうえで、お客様が日常の運転においてもワクワクして胸が高鳴るようなクルマにしたい、という想いを込めて開発しました。アセアン地域のみなさまのニーズを徹底的に汲み取りながら、現地の路面環境でチューニングを繰り返して開発しており、自信を持ってお届けいたします。今までよりも一歩先まで踏み出したい、何か新しいことに挑戦してみたいといったドライバーのさまざまな冒険をサポートする、頼もしい相棒のような存在になれれば幸いです」

ボディサイズは全長4390×全幅1810×全高1660mmで、ホイールベースは2650mm。最小回転半径は5.2mで、最低地上高は222mm。
※数値はインドネシア仕様FWD車

エクステリアは「Silky & Solid」をコンセプトに、優雅さと堅牢性を融合させたスタイリッシュかつ力強い本格的なSUVデザインとし、アセアンの都会からアウトドアシーンまで圧倒的な存在感を発揮するスタイリングを実現。ボディ上部はフロントのスリーダイヤからサイド、リヤへと連続的に繋がる流れるような面と、浮いているような視覚効果を与えるフローティングルーフによって、シルクのように滑らかな軽やかさが表現された。ボディ下部は、SUVらしい力強くソリッドなプロポーション。クラストップレベルの最低地上高や、18インチホイールと大径タイヤによって悪路走破性を確保することで、本格的なSUVスタイリングとし、フェンダーフレアはがっしりとした筋肉を思わせる造形で、アスリートのような敏捷性が表現されている。

インテリアは先進感のある洗練されたデザイン。インストルメントパネルでは、水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトを採用し、前方の視認性を高めるとともに、悪路走行時の車体姿勢の変化をつかみやすくしている。さらに、インストルメントパネルをドアトリムまで繋がるダイナミックな形状にすることによって、広々とした開放的な空間を実現した。

インストルメントパネルのパッド素材には、三菱車で初めてメランジ生地が採用され、ドアトリムまで連続させることによって包まれ感を演出。モダンで洗練された印象を与えながら、汚れにも強い実用性の高い生地によって、自宅のリビングルームのように落ち着いて過ごすことができる快適な空間を創出している。また、12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオと8インチデジタルドライバーディスプレイを一体化させた、大型のモノリス形状のパネルによって、先進感も高められている。

12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオのマルチウィジェット表示では、画面を3分割することで様々な情報を提供することが可能。また、往年の「パジェロ」で使われていた3連メーターをオマージュしたマルチメーター表示では、高度や前後左右傾斜、方角などの情報を組み合わせて表示することで、運転の楽しさを高めている。さらに、ダカールラリー2連覇の経験をもつ増岡浩氏の監修による、三菱自動車初となるドライビングスコア機能など、多彩なコンテンツも備えている。同社初採用となるWebLinkのアプリケーションをワイドな画面で楽しめるほか、スマートフォンの画面のミラーリングも可能だ。

8インチデジタルドライバーディスプレイは、多彩なコンテンツを大画面に見やすく表示。ドライブモード切り替え時には、ディスプレイ中央に選択したモードのグラフィックを表示させることで、運転中でも直感的にドライブモードを選びやすいよう配慮された。また、画面は先進的なエンハンスモードとアナログメーターを模したクラシックモードを選択することができ、好みに合わせて表示することが可能となっている。

パワートレインは、実績のある1.5ℓ直列4気筒DOHC16バルブ「MIVEC」エンジン(105ps/141Nm)と高効率CVTの組み合わせ。アクセル高開度では多段変速のようなエンジン回転数の制御によって、力強くキレのある加速感を実現するとともに、アクセル低開度ではCVT特有の滑らかな変速によって、エンジン性能を最大限に引き出して低燃費と高い静粛性を実現する。また、坂道では駆動力を向上させることでアクセルペダルを強く踏み込まなくても力強い登坂性能を発揮し、降坂時はエンジンブレーキを強めることで、頻繁なブレーキ操作の煩わしさを軽減し、快適な走行が可能だ。

新型エクスフォースは、三菱の四輪制御技術を活用し、前輪駆動方式を採用しながらSUVならではの走破性を実現した。走行モードは、三菱自動車初採用となるウエットモードを含む4つのモードを設定。路面状況に応じて選択できるノーマル、ウエット、グラベル、マッドの4つで、前左右輪の駆動力を調整して高い操縦性を実現するアクティブヨーコントロール(AYC)、タイヤのスリップを制御するトラクションコントロール、エンジン制御、パワーステアリング制御を統合制御することで、さまざまな路面状況に対応する。三菱自動車として初採用となるウエットモードでは、雨天時の濡れた路面では旋回性・安定性が向上し、激しい降雨による冠水路でもハンドルが取られにくく、不安なく走行できる。

このほか、ヤマハと共同開発した新開発のオーディオシステム「ダイナミックサウンドヤマハプレミアム」の初搭載もニュース。すべての座席で音楽を楽しめる8スピーカー構成とし、両サイドのAピラーにフロントツイーター、フロントドアにウーファー、リヤドアにはウーファーの同軸上にツイーターをレイアウトしたコアキシャル2ウェイスピーカーを配置。スピーカーの性能を最大限に発揮できるよう、車両側に最適な音質向上策を施すとともに、走行時は車速に応じて音量と音質を補正することで、荒れた路面でも輪郭のはっきりした中高音と躍動感のある低音が楽しめる。また、音の好みや気分によって選択できる、ライブリー(初期設定)、シグネチャー、パワフル、リラクシングの4つのサウンドタイプも用意されている。

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