FIAフォーミュラ1世界選手権(F1)は9月17日、2023年シーズン第16戦シンガポールGPの決勝レースを開催。フェラーリのカルロス・サインツが今シーズン初勝利を挙げた。
16日に行なわれた予選で波乱が起きた。今季ここまで圧倒的な速さを誇ってきたレッドブルのマックス・フェルスタッペンがQ2で11番手に終わった。また、同じくレッドブルの僚友セルジオ・ペレスも最後のアタックでスピンし13番手。レッドブルの2台がそろってQ2で脱落する結果となった。
そんななかで予選最速タイムを記録したのはサインツだった。唯一1分30秒台となる1分30秒984をマークし、前戦イタリアGPから2戦連続となるポールポジションを獲得した。予選2番手はメルセデスのジョージ・ラッセル、3番手はフェラーリのシャルル・ルクレールとなった。
アルファタウリから参戦している角田裕毅は、トップタイムでQ1を突破したものの、Q2では他車による妨害や自身のミスによって振るわずノータイムとなり、最終的には15番手で予選を終えた。
また、角田のチームメイトとしてアルファタウリを駆るリアム・ローソンは初のQ3進出を果たし、10番手と奮闘した。
17日の決勝では、サインツがポールポジションから好スタートを決めて、トップを守って1コーナーをクリア。そのままレースを引っ張るかたちとなった。一方、オープニングラップでは後方でアクシデントが発生。角田がペレスと接触すると、マシンをランオフエリアに停めてそのままリタイアとなった。
20周目にはウィリアムズのルーキー、ローガン・サージェントがクラッシュ。これでセーフティカー(SC)が出動すると、多くのマシンがピットインを行った。トップのサインツもタイヤを交換し、ポジションをキープしてコースに復帰することに成功。その後も首位のままレースを続け、終盤にはマクラーレンのランド・ノリスや2台のメルセデスに迫られるも、ポジションを譲ることなくトップチェッカー。2022年シーズンの第10戦イギリスGP以来となるキャリア2勝目を飾った。
0.812秒差の2位にはノリス、3位にはメルセデスのルイス・ハミルトンが入った。
このレースを11番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、SCのタイミングでタイヤは交換せず、40周を終えるタイミングまでピット作業を引っ張る作戦を遂行し、5位でフィニッシュした。
前戦イタリアGPでドライバー個人の連勝記録を、前人未到の10まで伸ばしていたフェルスタッペンだったが、ここで記録がストップ。また、開幕から続いていたレッドブルの連勝も14でとまった。
ペレスは8位。ローソンは初入賞となる9位でシンガポールGPを終えた。
また、予選Q1で大クラッシュに見舞われたアストンマーティンのランス・ストロールは決勝を欠場した。
2023年シーズン第17戦日本GPは、9月22日~24日のスケジュールで三重県の鈴鹿サーキットで行なわれる。
2023年FIAフォーミュラ1世界選手権 第16戦シンガポールGP 決勝結果
Pos. | No. | Driver | Team | Laps | Time / Delay | Grid |
1 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 62 | 1:46’37″418 | 1 |
2 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 62 | 0″812 | 4 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 62 | 1″269 | 5 |
4 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 62 | 21″177 | 3 |
5 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 62 | 21″441 | 11 |
6 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 62 | 38″441 | 12 |
7 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 62 | 41″479 | 17 |
8 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 62 | 54″534 | 13 |
9 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 62 | 65″918 | 10 |
10 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 62 | 72″116 | 6 |
11 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 62 | 73″417 | 14 |
12 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 62 | 83″649 | 19 |
13 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 62 | 86″201 | 9 |
14 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 62 | 86″889 | 18 |
15 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 62 | 87″603 | 7 |
16 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 61 | DNF | 2 |
NC | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 51 | DNF | 16 |
NC | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 42 | DNF | 8 |
NC | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 0 | DNF | 15 |
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 ドライバーズランキング(第16戦シンガポールGP終了時点)
Rank. | No. | Driver | Team | Pts. |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 374 |
2 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 223 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 180 |
4 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 170 |
5 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 142 |
6 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 123 |
7 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 109 |
8 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 97 |
9 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 47 |
10 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 45 |
11 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 42 |
12 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 36 |
13 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 21 |
14 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 9 |
15 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 6 |
16 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 4 |
17 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 3 |
18 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 3 |
19 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 2 |
20 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 0 |
21 | 21 | N.デ・フリース | アルファタウリ | 0 |
22 | 3 | D.リカルド | アルファタウリ | 0 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 コンストラクターズランキング(第16戦シンガポールGP終了時点)
Rank. | Constructor | Pts. |
1 | レッドブルレーシング・ホンダRBPT | 597 |
2 | メルセデス | 289 |
3 | フェラーリ | 265 |
4 | アストンマーティン・アラムコ・メルセデス | 217 |
5 | マクラーレン・メルセデス | 139 |
6 | アルピーヌ・ルノー | 81 |
7 | ウィリアムズ・メルセデス | 21 |
8 | ハース・フェラーリ | 12 |
9 | アルファロメオ・フェラーリ | 10 |
10 | アルファタウリ・ホンダRBPT | 5 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
※コンストラクターズ選手権においては、各コンストラクターズが走らせるマシンの両方が得点対象となる。