長く続いた自粛の日々もすでに忘れ去られた感がある昨今だが、秋のイベントではまだまだ数年ぶりの開催になるものがある。千葉県松戸市は今年で市制施行80年になる節目の年。そこで2023年10月7日と8日に「こどもと産業振興」をテーマに「松戸まつり2023」が開催された。松戸まつりは松戸駅周辺を交通規制にして開催される一大イベントで、会場となる駅西口や東口の一部は多くの来場者でごった返すことになった。地元の人たちにとっては長年待ち望んだイベントだったことがうかがえた。
「松戸まつり」では長らく併催となる旧車イベントが開催されてきた。それが「まつどクラシックカーフェスティバル」で主催するのは東松戸にある私設ミュージアムである「昭和の杜博物館」のメンバーたち。2023年は4年ぶりの開催となり、今回で19回目を迎える歴史あるイベントなのだ。
まつどクラシックカーフェスティバルが開催されるのは松戸まつりの会場となる松戸駅西口にある地下駐車場。公営の駐車場なのだが祭の期間である2日間は出入りが制限され借り切りにされている。地下2階と3階が駐車スペースとなっていて最大で120台前後の車両が収納可能。しかも地下にあるため突然の雨でも濡れずに済むから、愛車を濡らしたくないというオーナーが多い旧車にとっては格好のスペースでもあるのだ。
松戸まつりが2日間開催されるため、まつどクラシックカーフェスティバルも2日間にわたり開催される。そこで2日間通して車両を展示する参加者もあり、近隣のホテルに宿泊して仲間同士の宴会になることも多いそうだ。秋の週末を自分の愛車とともに仲間同士で楽しめるとあり、常連参加者になるケースも多い。だからだろうか、今回はスカイラインといすゞ車が数多く並んでいた。皆さん2日通して楽しまれたことだろう。
クラシックカーフェスティバルという名称ながら、ネオクラシックカーでも参加が認められていることが特徴だ。参加規定では昭和63年だから1988年までに生産された車両が対象となっているが、主催者判断で1990年前後までなら参加が認められるようだ。そのためキャブレター時代の古いクルマと隣り合わせるようにネオクラが並んでいたるする。同列に見られるのは不思議なものだが、いずれも30年以上前のクルマたち。今のモデルとは一味も二味も違う個性が光っていた。
展示されたのは国産車がメインだが、輸入車が少ないわけでもない。世界各国の歴史あるモデルが展示されていたので、古いクルマが好きな人なら飽きることのない展示内容だったと言えそうだ。展示の方法にも工夫が見られ、輸入車なら輸入車がまとめて並んでいたり、国産でも新旧モデルや同一モデルが並んでいるケースが多い。ある程度、参加者の意見を主催者側が認めてくれるそうで、このような並び方が実現したのだろう。ここからは会場の模様を多数の写真でご覧いただきたい。また来年も開催される予定なので、今から参加や見学を考慮してみることもオススメだ。