【ジャパンモビリティショー2023】ブリヂストンは環境性能と運動性能を両立するタイヤ技術『エンライトン』を採用したタイヤを紹介

ブリヂストンはこのほど、10月28日から一般公開される『ジャパンモビリティショー2023』の出展概要を発表した。今回ブリヂストンは、「ブリヂストンが新しい生活や未来に向け、人とモノの移動を支える」をコンセプトに、同社の技術イノベーションと共創・ソリューションを紹介する。

佐藤琢磨選手をはじめとしたトップドライバーや著名人など多くのゲストを招き、トークショーやステージイベントを実施

ブリヂストンは今回の出展で、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」で示す価値創造を軸として、ブリヂストンが人とモノの移動を支え続ける情熱を持って、持続可能な社会を実現していくことにコミットする活動を、同社の「断トツ商品」、サステナブルなグローバルプレミアムモータースポーツ活動、ソリューション事業の展示を含めて、来場者が体感できるように構成している。展示内容は以下のとおり。

①カーボンニュートラルなモビリティを足元から支える:EV時代の新たなプレミアム – 商品設計基盤技術『エンライトン』

『エンライトン』は、従来のタイヤ性能を向上させたうえで、タイヤに求められる多様な性能をユーザーごと、モビリティごとにカスタマイズする商品設計基盤技術のこと。

ユーザーに寄り添い、タイヤへのニーズやウォンツを叶えるだけでなく、ユーザーをインスパイアさせる性能にエッジを効かせ、カスタマーが想像もしえない新たな価値を「究極のカスタマイズ」で実現する。この「究極のカスタマイズ」を支えるのが、タイヤを構成するモジュール(部材)を3つに集約し、それを異なる商品間で共有するモノづくり基盤技術『BCMA(Bridgestone Commonality Modularity Architecture)』。

BCMAにより、開発・サプライチェーンをシンプル化し、開発や生産におけるアジリティを向上させつつ、コストの最適化や環境負荷の低減を実現。これらのブリヂストン「モノ」基盤技術の融合により、社会価値・顧客価値の創造と競争優位の獲得に挑戦していく。

ブリヂストンブースではこの『エンライトン』技術を搭載した乗用車用タイヤやモータースポーツ用タイヤと、BCMAの考え方を紹介する。
●『トランザEV』:北米向け市販用EV専用タイヤ(23年5月発売)
・EV化が進む米国西海岸(カリフォルニアなど)での顧客ヒアリングや、 EV新車メーカー・市販用小売チャネルとの協働により、EVに最適な商品企画を実現。
・EVの高荷重・高トルクに伴う早期摩耗課題の克服に向けて、耐摩耗性能を大幅向上(同社従来品対比+約50%)。
・再生カーボンブラック、再生プラスチック由来の合成ゴムなどを使用し、再生資源・再生可能資源比率(MCN-Material Circularity Number)50%を実現。
●『トランザ6』:欧州向け市販用タイヤ(23年1月発売)
・欧州市場に求められる雨天においても安心・安全な走りを実現するウエット性能を向上するとともに、欧州におけるEV化の加速を見据え、耐摩耗性能の向上も実現。

ブリヂストンの情熱とエンライトンによる「究極のカスタマイズ」で進化させるサステナブルなグローバルプレミアムモータースポーツ活動
ブリヂストンにとって、モータースポーツはタイヤメーカーとしての「原点」であり、「極限への挑戦」。2023年には、ブリヂストンモータースポーツ活動60周年を迎え、レースという極限の状態のなかで、安心・安全を守り、誇りや情熱、技術開発力、生産供給力、ブランド力、人財育成を磨き上げてきた。ブリヂストンはこれまでも、そして、これからもずっと、モータースポーツに限りない情熱を注ぎ、サステナブルなグローバルプレミアムモータースポーツ活動として進化させていく。

今回の同ショーでは、その活動のひとつである世界最高峰のソーラーカーレース『2023 Bridgestone World Solar Challenge(BWSC)』で初投入される『エンライトン』技術搭載タイヤと、このタイヤを装着したソーラーカーを展示。BWSCにおいては、チームに寄り添い、ソーラーカーの特性や路面の条件などを深く理解し、『エンライトン』技術の搭載により、太陽光による限られた電力で約3000Kmの長距離を走り切るという過酷な条件において求められる低転がり抵抗、耐摩耗性能、軽量化に特化してカスタマイズしたタイヤを開発・供給した。

さらに、サーキュラーエコノミーに寄与するため、再生資源・再生可能資源比率63%も達成している。また今シーズンの『NTTインディカーシリーズ』のストリートサーキットで使用されたグアユール由来の天然ゴムをタイヤのサイド部分に適用した『ファイアストン』ブランドタイヤも紹介。

②サステナブルなソリューションカンパニーとして、モビリティの未来を支える:ソリューション事業&共創

ブリヂストンが社会やユーザーの困りごとに寄り添い、解決することを目指すソリューション事業や、社会価値・顧客価値の創造に向けブリヂストンが様々なパートナーと取り組んでいる共創プロジェクトを紹介する。

モビリティデータを活用したモビリティソリューションとタイヤデータとリアルを組み合わせたタイヤセントリックソリューション
デジタルフリートソリューションプロバイダーとして、北米で輸送事業者に対する運行管理サービスを展開するAzugaや、欧州で同事業を展開しているWebfleet Solutionsの活動を通じて、モビリティシステムを支えていく同社の活動を紹介。また、国内の輸送業界の課題を足元から解決するサブスクリプション型ソリューションサービス『トータルパッケージプラン(TPP)』についても紹介する。

様々なパートナーとの共創活動:人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支える
国際宇宙探査ミッションでの使用に向けた月面探査車用タイヤのプロトタイプや、走行中に道路からワイヤレスでEVに給電するシステムに対応したコンセプトタイヤを展示。

③トークショーやステージイベント、体験型コンテンツ

ブリヂストンブースでは、佐藤琢磨選手をはじめとしたトップドライバーや著名人など多くのゲストを招き、トークショーやステージイベントが実施される予定だ。

またドライビングシミュレーターを使い、プロドライバーから直接指導を受けながら気軽にモータースポーツのドライビング技術の向上を目指すことができるeモータースポーツの体験型プログラム『Bridgestone eMotorsport Institute(ブリヂストン イーモータースポーツ インスティテュート)』の体験コーナーも設置される。なおトークショーやイベントの詳細は公式サイト内特設ページで公開される予定だ。

「ジャパンモビリティショー2023」公式サイト

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