今週末はスーパーGT最終戦! チャンピオン候補たちのタイトル獲得条件は?【ポイントシミュレーション】

国内モータースポーツの最高峰シリーズのスーパーGT。その2023年シーズンが11月5日に決勝が行われる第8戦もてぎで終幕する。レースウィークエンドが始まる直前に、それぞれのクラスのタイトル獲得条件を確認しよう。

スーパーGTシリーズは11月4日~5日の日程で、2023年シーズン第8戦「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」を開催する。舞台は栃木県のモビリティリゾートもてぎだ。
4月に開幕した2023年シーズンも第8戦もてぎで終幕。前ラウンドの第7戦オートポリス終了時点で、GT500クラスは3台、GT300クラスでは2台がチャンピオンの権利を残している。

GT500クラスは三つ巴の戦いに

GT500クラスで戴冠のチャンスがあるのは36号車au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)、3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、16号車ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)の3台だが、自力タイトルの可能性を残しているのは36号車のみとなっている。
36号車は第7戦オートポリスで見事な逆転勝利を挙げるなど2勝をマーク。ここまでで合計69ポイントを稼いでランキングトップに立っている。同2位の3号車とは7ポイント、16号車とは16ポイントの差という状況で、もてぎで2位表彰台以上=15ポイント以上を獲得すれば、自力チャンピオンとなる。

2023 SUPER GT

ランキング2位の3号車は第4戦富士で優勝するなどしてここまで62ポイントを獲得している。同車が王者となるには、4位入賞以上に入らなければならない。その場合では36号車が無得点、16号車が2位以下となる必要がある。
3号車が4位となり、36号車が1ポイントを獲得した場合、合計70ポイントで並ぶが、このときは優勝回数の多い36号車がチャンピオンとなる。

2023 SUPER GT

第5戦鈴鹿でポール・トゥ・ウィンを果たした16号車はここまで53ポイントを積み重ねてランキング3位。このマシンが逆転王者となるには優勝が絶対条件。ポールポジション+優勝を果たせば合計74ポイントとなる計算だが、その場合でも36号車が7位以下、3号車が3位以下でなければならず、なかなか厳しい状況だ。

2023 SUPER GT
GT500クラス ドライバーランキング ポイントシミュレーション
No.36 au TOM’S GR Supra
坪井 翔/宮田莉朋
No.3 Niterra MOTUL Z
千代勝正/高星明誠
No.16 ARTA MUGEN NSX-GT
福住仁嶺/大津弘樹
1位+PP908374
1位898273
2位+PP857869
2位847768
3位+PP817465
3位807364
4位+PP787162
4位777061
5位+PP766960
5位 or 6位+PP756859
6位 or 7位+PP746758
7位 or 8位+PP736657
8位 or 9位+PP726556
9位 or 10位+PP716455
10位 or 11位~+PP706354
11位~696253
赤字:自力チャンピオン 太字:チャンピオンの可能性あり
ポイントシステムは以下の通り
決勝……1位:20点、2位:15点、3位:11点、4位:8点、5位:6点、6位:5点、7位:4点、8位:3点、9位:2点、10位:1点
予選……1位:1点

GT300の注目ポイントは予選

一方、GT300クラスで戴冠のチャンスがあるのは、52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)と2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)の2台だが、こちらは予選終了時点でタイトルが決まる可能性がある。

2023 SUPER GT

第7戦終了時点で52号車は2号車に対し20ポイントもの大差をつけている。また、52号車が2勝を挙げているのに対し、2号車はここまで未勝利で来ている。もてぎで52号車が無得点、2号車が優勝した場合、合計70ポイントで並ぶものの、優勝回数の差でタイトルは52号車の手に渡る。そのため、2号車が予選でポールポジションをのがした場合、その時点でチャンピオン争いが決着するのだ。

2号車としてはポールポジション+優勝で21ポイントを獲得するのが、逆転チャンピオンの最低条件となる。しかし、それを達成しても、52号車は1点を加算してポイントで並べば、前述の通り優勝回数で上回ってチャンピオンとなるため、形勢的には52号車が極めて有利なかたちとなっている。

2023 SUPER GT
GT300クラス ドライバーランキング ポイントシミュレーション
No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT
吉田広樹/川合孝汰
No.2 muta Racing GR86 GT
堤 優威/平良 響
1位+PP9171
1位9070
2位+PP8666
2位8565
3位+PP8262
3位8161
4位+PP7959
4位7858
5位+PP7757
5位 or 6位+PP7656
6位 or 7位+PP7555
7位 or 8位+PP7454
8位 or 9位+PP7353
9位 or 10位+PP7252
10位 or 11位~+PP7151
11位~7050
赤字:自力チャンピオン 太字:チャンピオンの可能性あり
ポイントシステムは以下の通り
決勝……1位:20点、2位:15点、3位:11点、4位:8点、5位:6点、6位:5点、7位:4点、8位:3点、9位:2点、10位:1点
予選……1位:1点

もてぎの特徴のひとつには抜きにくい点が挙げられるため、予選での順位は翌日の決勝レースの展開を大きく左右する要素となる。また、今年はGT500クラス、GT300クラスともに全車がノーウェイトでもてぎ戦に臨むことになる。
予選日である4日から極めて緊張感の高いラウンドとなることは間違いないだろう。

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