実車同様にモデルチェンジ、最新GT-Rが早くも『トミカ』入り! トミカ × リアルカー オールカタログ / No.23 日産 NISSAN GT-R

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.23 日産 NISSAN GT-R (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)

2023年11月の第三土曜日に『トミカ』の『No.23 日産 GT-R』が新型にリニューアルされ『No.23 日産 NISSAN GT-R』となりました。GT-Rは日産のスポーツモデルの象徴とも言える最高級・高性能スポーツカーで、2007年にデビューしました。今回、同時に発売された『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』のベース車両でもあります。

日産 GT-R (2024年モデル/Premium edition)実車フロントビュー
日産 GT-R (2024年モデル/Premium edition)実車リヤビュー

もともと日産の高性能スポーツモデルとしては、日産の代表的な中型セダンであるスカイラインに高性能エンジンを詰め込んで作られたスカイラインGT-Rがありました。長らく日産の高性能スポーツモデルのトップに君臨していたスカイラインGT-Rですが、長い間を経るうちに「そもそも日産を代表する高性能スポーツカーが、上質な中型セダンを目指して作られてきているスカイラインの上級車である必要があるのだろうか?」という当たり前の疑問が生まれてきました。

そこで「高性能スポーツカーは中型セダンのスカイラインとはもう切り離し、日産を代表する専用の高性能スポーツカーを作ろう」という考え方によって誕生したのがGT-Rです。このような経緯から、名前こそGT-Rですが、スカイラインとはまったく関係のないモデルとなっています。

GT-Rのプラットフォームはエンジンとトランスミッションをつなぐトルクチューブがない独立型トランスアクスル構造で、世界初の独立型トランスアクスル4WD構造を持ち、前後重量配分が適正化されている。

GT-Rは前後重量配分が適正化された専用の『PMプラットフォーム(“PM”は“プレミアム・ミッドシップ”の略)』が用いられています。このプラットフォームはエンジンとトランスミッションをつなぐトルクチューブがない独立型トランスアクスル構造で、軽量化と振動の低減がはかられています。さらに改良版のアテーサET-S四輪駆動システムと組み合わせたことにより、世界初の独立型トランスアクスル4WD構造となりました。これにより、どんな状況でも安定して高速で走行できるようになっています。

これに組み合わされるエンジンは、今回の『トミカ』のモデルなっている新型では419kW(570ps)の最高出力、637Nm(65.0kgm)の最大トルクを発生するVR38DETT型、3.8ℓのV型6気筒ツインターボで、『匠(たくみ)』と呼ばれる特別に熟練した職人さんが1人で1台を担当し、手作業で組み立てられます。

GT-Rのインテリア。スポーツカーらしさが際立つ。

GT-Rは毎年進化するイヤーモデル制を採っているため、毎年ごとに細かな違いがありますが、見た目での変化が認められるのは6パターン程度で、2017年モデルからは日産車に共通するデザインのVモーショングリルが採用され、全体が細部にわたって形状変更が加えられて全長が延長されました。また、空気抵抗、ダウンフォース、冷却性能の点で高性能化に貢献するデザインになり、大きく見た目が変わっています。

今回、『トミカ』に加わった新型は2023年1月に発売された2024年モデルで、この2017年モデルをさらに磨き上げたものとなっています。そう断言できるのは、これまで『トミカ』では2009年に初期モデルを模した『No.94 日産GT-R』が発売され、これと交代する形で登場した『No.23 日産 GT-R』が2017年型を模しており、さらにそれと交代する形で登場したのが今回の新型だからです。面白いことに、このNo.23 日産 NISSAN GT-R』は以前の型を改造して使うのではなく、まったく新たに型が作り起されています。また、商品ナンバーの“23”は「ニッサン」の語呂合わせとして日産のレーシングカーのゼッケンナンバーやテレビCMなどに登場する車両のナンバーなどに好んで使用されている数字です。

GT-Rの最高速度は時速300km以上。しかし公道ではスピードリミッターがかかって最高速を出すことはできない。このリミッターはサーキットなどに入ると解除される仕組みになっている。(画像は2024年モデル/Premium edition T-spec)

さて、GT-Rの2024 年モデルは、速さだけではなく、洗練された乗り味も追求し、トータルバランスを高次元まで求めた「R35 型の集大成ともなるべきモデル」と紹介されています。外観ではフロントバンパーとリヤバンパー、リヤウイングに空力性能を向上させる新たなデザインを採用し、空気抵抗を増やさずにダウンフォースを増加させており、タイヤの接地性やハンドリング性能も高めることで、洗練された乗り味を実現しています。また、最高出力を維持しながらも走行時の不要なノイズと振動を低減する新車外騒音規制対応の新構造マフラーを新たに開発、採用。綿密に調律された感性に響く、迫力ある新たなGT-R サウンドを響かせます。もちろん車内の快適性も追求されています。

初回特別仕様がモデル化していると思われるのがPremium edition T-spec。時代を牽引するクルマであり続ける“Trend Maker”でありたいという思いと、しっかりと地面を捉え駆動する車両“Traction Master”であるという考えから命名した“T-spec”を冠した特別仕様車で、専用サスペンションセッティングと専用カーボンセラミックブレーキなどを採用、よりしなやかで上質な走りと、意のままに操れる楽しさの両立を実現している。

『トミカ』の『No.23 日産 NISSAN GT-R』は、ボディカラーが“ワンガンブルー”であることから、2024年モデルの中でもPremium editionをモデル化しているのではないかと思われます。また、初回限定版はホイールにゴールドをあしらってレイズ製専用アルミ鍛造ホイールのブロンズ仕立てがイメージされていることから、Premium edition T-specをモデルとしていると思われます。今回の新型の『No.23 日産 NISSAN GT-R』も歴代モデル同様に実車のスタイリングがよく再現されており、左右のドアが開閉するなどの遊びもあります。また、同時発売の『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』と並べてみるのも面白いでしょう。

日産GT-Rは時速300km以上のスピードを出せる日産最高峰のスポーツカーとして、また、数々の市販車レースで活躍しているレーシングカーとして、いまだ世界のカーファンから注目を集めており、その存在は『トミカ』ともども色あせることはないでしょう。

■日産 GT-R Premium edition (2024年モデル) 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4710×1895×1370

ホイールベース(mm):2780

トレッド(前/後・mm) :1590/1600

車両重量(kg):1770

エンジン形式:型 VR38DETT型 V型6気筒DOHCツインターボ

排気量(cc):3799

最高出力:419kW(570ps)/6800rpm

最大トルク:637Nm(65.0kgm)/3300-5800rpm

トランスミッション:6速AMT

サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前) 255/40ZRF20(101Y) (後)285/35ZRF20(104Y)

■毎月第3土曜日はトミカの日!

No.23 日産 NISSAN GT-R(初回特別仕様) (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)*初回のみの特別仕様(特別色)です。

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2023年11月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.23 日産 GT-R』に代わって『No.23 日産 NISSAN GT-R』が登場します。なお、『No.23 日産 NISSAN GT-R』には、初回出荷のみの特別仕様もあります。また、それまでの『No.60 Honda e』に代わって『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』が登場します。

No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部