レーシングテクノロジーを注ぎ込んだ最新最強のGT-Rも『トミカ』に登場! トミカ × リアルカー オールカタログ / No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)

2023年11月の第三土曜日に『トミカ』の『No.60 Honda e』に代わって登場したのが『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』です。GT-Rは日産のスポーツモデルの象徴とも言える最高級・高性能スポーツカーです。もともと日産では、代表的な中型セダンのスカイラインに高性能エンジンを詰め込んで作られたスカイラインGT-Rというモデルが長らく高性能スポーツモデルのトップに君臨していましたが、GT-Rは実際にはスカイラインとはほとんど関係のないモデルとなっています。

日産 GT-R NISMO Special edition 実車フロントビュー(2024年モデル)
日産 GT-R NISMO Special edition 実車リヤビュー(2024年モデル)

GT-Rは前後重量配分が適正化された専用の『PMプラットフォーム(“PM”は“プレミアム・ミッドシップ”の略)』が用いられています。このプラットフォームはエンジンとトランスミッションをつなぐトルクチューブがない独立型トランスアクスル構造で、軽量化と振動の低減がはかられています。さらに改良版のアテーサET-S四輪駆動システムと組み合わせたことにより、世界初の独立型トランスアクスル4WD構造となりました。これにより、どんな状況でも安定して高速で走行できるようになっています。これに組み合わされるエンジンは3.8ℓのV型6気筒ツインターボで、『匠(たくみ)』と呼ばれる特別に熟練した職人さんが1人で1台を担当し、手作業で組み立てられています。

日産 GT-R NISMO 2024年モデルのエンジン。NISMOにより特別なチューニングが施されている。

GT-Rは毎年進化するイヤーモデル制を採っているため、毎年ごとに細かな違いがありますが、見た目での変化が認められるのは5パターン程度で、明らかに大きく違って見えるのは2017年以前と以後になります。2017年モデルからは日産車に共通するデザインのVモーショングリルが採用されるようになり、全体が細部にわたって形状変更を加えられて全長が延長されると同時に、空気抵抗、ダウンフォース、冷却性能の点で高性能化に貢献するデザインになっています。

2024年モデルのシャシーとパワートレーン。(画像はGT-Rのもの)

さて、このGT-Rの中でも、特別に走りの性能に磨きがかけられた仕様が、2013年に発表された2014年モデルから販売されている『GT-R NISMO(ニスモ)』です。NISMOとは、世界のモータースポーツシーンに栄光を刻んできた日産ワークスチームであるとともに、モータースポーツファンにレース用マシンやチューニングパーツを提供してきたレーシングブランドのことで、正式には『ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル』と言います。1984年の誕生以来、30年を越える歴史を通じてモータースポーツを「クルマを楽しむ文化」として育てること、そしてレーシングテクノロジーを量産車へとフィードバックすることを大きな目的としてきています。そうしたNISMOのDNAとモータースポーツへの想いを、より強く、よりダイレクトに感じてもらうため、“日産とニスモが生み出すパフォーマンスモデルの頂点”として誕生したのが『GT-R NISMO』なのです。

『GT-R NISMO』もノーマルのGT-R同様にイヤーモデル制を採り、年々歳々と進歩してきていますが、外観に大きく手が加えられると同時に、レースの厳しい環境で磨き抜かれた新たな技術を応用したことで、より研ぎ澄まされた性能を実現したのが2020年モデル実はです。この2020年モデルから『GT-R NISMO』は新世代に入ったと言ってもよく、以後のモデルはこれをベースとしています。ちなみに以前、『トミカ』では『No.78 日産 GT-R NISMO 2020 モデル』として販売されていました。

この2020年モデルには、2018年のスーパーGT選手権レース用GT3 レーシングカーから使用されている、新型のターボチャージャーが採用されていました。NISMO 用の新たなタービンブレードは、その枚数を減らすと共に最新の流体・応力解析を用い、形状を徹底的に見直すことで出力を落とすことなくレスポンスが約20 %向上されています。これにより、コーナー立ち上がり時 など、アクセルを踏み込んだ際の立ち上がり加速性能が高められています。

日産 GT-R NISMO 2024年モデルのコクピット。

また、車両重心点から遠いルーフ、エンジンフード、フロントフェンダーにカーボン素材を使用して車両を軽量化することにより、コーナリング性能が向上しています。特にルーフには、カーボン素材の間により低比重の材質を挟み込むサンドウィッチ構造を採用し、さらなる軽量化が図られています。これらの外装部品により約10.5kgの軽量化が達成されています。新開発のRECAROシートは車両とドライバーの一体感を一段と高めるため、ドライバーの肩甲骨から脇腹、骨盤を安定して支えます。さらに、カーボンシェルにコアフレーム構造を追加することで軽量化をしながら剛性を高めています。これにより、ドライバーはクルマの動きを手に取るように感じ、車両を一段と意のままに操ることができるようになりました。

コーナリング性能の向上に伴って、シート剛性とホールド性を大幅に向上させる仕様へと刷新された『専用RECARO 製カーボンバックバケットシート』。

GT3レーシングカーを彷彿とさせるフロントフェンダーのエアダクトは、エンジンルームからの熱を逃がすだけでなく、エンジンルーム内の内圧を下げ、エアダクトの排出風によってフェンダー外表面の流速を下げることにより、表面リフトを減少させることによってフロントタイヤのダウンフォースを増やす効果ももたらしています。

新たに開発された世界最大級のサイズを誇る超高性能のカーボンセラミックブレーキは、世界トップクラスの制動性能はもちろん、サーキットにおける高Gでの効きの良さと、一般道などでの低Gでのコントロール性の両立を実現しています。ブレーキローターの大径化に合わせてピストン配列を最適化した専用の高剛性キャリパーと新しい摩擦材のブレーキパッドを開発、高負荷状況だけでなく、日常的な使用においても圧倒的な制動力と優れたコントロール性を実現しています。この新開発のカーボンセラミックブレーキとカーボン製外装部品やRECAROシートなどを合わせ、合計で約30kgの軽量化を果たしています。

車両の軽量化や空力性能の向上に加え、9本スポークが特徴の軽量かつ高剛性な鍛造アルミホイールと新開発のハイグリップゴムを採用すると共に、走行中の接地面積を最大化したハイグリップタイヤを新開発。さらに、これに伴い電子制御サスペンションのセッティングも施されています。軽量化したブレーキと相まってばね下重量を大幅に削減、路面をより確実にとらえ、その凹凸にあわせてタイヤのグリップを最大限使用することが可能となっています。高車速域においてもステアリングの修正は最小減に抑えられ、コーナリング時の旋回Gが向上、より速いコーナリングが実現されています。

空力性能にさらに磨きがかけられた2024年モデルの、高い位置にセットされた新デザインのリヤウイング。

さて、最新の2024年モデルは、当然ながら歴代同様にNISMOのレーシングテクノロジーが最大限注ぎ込まれています。新デザインのリヤウイングを高い位置にセットするなど、空力性能の磨きこみが行なわれているほか、フロントメカニカルLSD 追加にあわせて4WD 制御を最適化。フロントとリヤのトルク配分を緻密に制御することでコーナリング性能も向上させ、GT-R 史上最高のパフォーマンスを発揮させています。このコーナリング性能の向上に伴って『専用RECARO 製カーボンバックバケットシート』も、シート剛性とホールド性を大幅に向上させる仕様へと刷新されています。さらにGT-R NISMO Special edition』では、ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトなどに高精度重量バランスエンジン部品を採用すると共に、クリヤー塗装を施したNISMO 専用カーボン製エンジンフード(NACAダクト付)などを特別装備しています。

最先端の技術と匠の技を掛け合わせ、新たなデザインをまとった2024年モデルは、R35 型の集大成ともなるべきモデルと言われている。そこにレーシングテクノロジーを最大限に注ぎ込んだのがGT-R NISMOであり、さらなる上級バージョンが画像のGT-R NISMO Special editionだ。

『トミカ』では現在に至るまで様々な『GT-R』がモデル化されてきましたが、今回の『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』もまた、この走りに特化した仕様の魅力を余すところなく、『トミカ』特有の方法論の中で可能な限り再現しています。『GT-R NISMO』には、一般的な『GT-R NISMO』と特別仕様の『GT-R NISMO Special edition』がありますが、今回の『トミカ』ではエンジンフードがブラックに塗られていることから、専用カーボン製エンジンフードを装備した『GT-R NISMO Special edition』が再現されているようです。同時発売の『No.23 日産 NISSAN GT-R』と一緒に、コレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

■日産 GT-R NISMO Special edition (2024年モデル) 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4700×1895×1370

ホイールベース(mm):2780

トレッド(前/後・mm) :1600/1600

車両重量(kg):1720

エンジン形式:型 VR38DETT型 V型6気筒DOHCツインターボ

排気量(cc):3799

最高出力:441kW(600ps)/6800rpm

最大トルク:652Nm(66.5kgm)/3600-5600rpm

トランスミッション:6速AMT

サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前) 255/40ZRF20(101Y) (後)285/35ZRF20(104Y)

■毎月第3土曜日はトミカの日!

No.23 日産 NISSAN GT-R (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2023年11月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでのそれまでの『No.60 Honda e』に代わって『No.60 日産 NISSAN GT-R NISMO』が登場します。また、『No.23 日産 GT-R』に代わって『No.23 日産 NISSAN GT-R』が登場します。なお、『No.23 日産 NISSAN GT-R』には、初回出荷のみの特別仕様もあります。

No.23 日産 NISSAN GT-R(初回特別仕様) (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)*初回のみの特別仕様(特別色)です。

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部