レクサスのBEV専用SUV「RZ300e」が登場! リヤサス周りを一新し“自然な走り”にこだわったFWDモデル

ラインナップの電動化を進めているレクサス。彼らのBEV専用モデル第一弾となったRZにFWDモデルが追加された。RZ300eはこれまでのAWDモデルを簡略化するのではなく、しっかりFWDレイアウトに最適化が図られた一台となっている。

レクサスは11月30日、バッテリーEV(BEV)モデルのRZのラインナップにFWDモデルの「RZ300e」を追加。さらにRZを一部改良し、全国のレクサス店を通じて同日に販売を開始した。

トヨタのラグジュアリーブランドであるレクサスは、2005年のRX400h発売以降、高級車市場における電動化の先駆者としてマーケットをリード。2035年に完全なEVブランドになることを目指し、ラインナップの電化を進めている。今年3月には、レクサス初のBEV専用モデルである電動SUV「RZ450e」を発売した。

BEV専用プラットフォームであるe-TNGAが導入されたRZ450eは、モーターやバッテリーなどのレイアウトの最適化が図られたほか、ドライバーの意図に忠実な走りを支える新四輪駆動力システム「DIRECT4」を採用。走りのコンセプトには“The Natural”が掲げられており、高いドライバビリティがウリのモデルとなっている。

前輪駆動モデルであるRZ300eも“The Natural”を継承。理想的な慣性諸元、軽量かつ高剛性なボディ素性はそのままに、リヤサスペンションメンバーがFWD向けに新開発された。RZ450eに対して約100kgも軽量化されたことに合わせ、スプリングやダンパー、アンチロールバーのセッティングも最適化され、軽快で素直な乗り味になるよう作り込まれている。
加えて、フロントモーターを駆動させるインバーターには、電力ロスの少ないSiC素子(シリコンカーバイド)が採用され、航続可能距離は599kmとなった。

また、一部改良に際して「電池急速昇温システム」が採用された。これは冷間時のバッテリー温度を速やかに上げることで、充電速度を向上させるもの。空調用ヒーターの発熱をバッテリーへ伝達する経路を改良し、熱損失を最小限に抑えることに成功した。

価格はRZ300e(version L)が税込820万円、RZ450e(version L)が同880万円となっている。

RZ300e主要諸元
全長4,805 mm
全幅1,895 mm
全高1,635 mm
ホイールベース2,850 mm
最高出力150kW(203.9PS)
最大トルク266N・m(27.1kgf・m)
航続距離599km*
電費120Wh/km*
総電力71.4kWh
急速充電規格CHAdeMO
タイヤサイズ18/20インチ
消費税込み価格820万円
* WLTCモード・18インチタイヤ装着車

なお、レクサスはBEVの普及に向けて顧客のサポートをするとともに、同ブランドならではのサービスや体験を提供する「LEXUS Electrified Program(LEP)」も拡充。同プログラム加入者向けの充電ステーションを、軽井沢コモングラウンズに12月11日に開設する。
さらにコラボレーション企業との共創により、バッテリーEVライフを充実させる「LEXUS Experience」も同様に強化され、会員制セカンドホームのサブスクリプションサービスを展開する株式会社SANUを共創パートナーに迎えた「2nd Home Experience by SANU」、ミシュランガイドが共創パートナーとなった「LEXUS DINING JOURNEY」を展開する。

LEP提供サービス
共創パートナー特典内容
軽井沢コモングラウンズ
(レクサス充電ステーション)
・軽井沢書店 中軽井沢店2Fのコワーキングスペースの無料利用(最長2時間まで)
・レクサスオリジナルチェアの貸出し
SANU・SANU 2nd Home全拠点に設置するレクサス普通充電器での充電無料サービス(順次設置拡大)
・SANU宿泊枠の提供(初回の基本宿泊費用を無料で提供)
・特別な体験提供(BEV用ギア貸出等)
ミシュランガイド・ミシュラングリーンスターレストランを中心とする、8つのミシュラン星付きレストランに、LEPに加入するお客様専用のお席を提供(各レストラン毎月1組)
東京:龍吟、レフェルヴェソンス、クローニー、鮨はしもと
京都:美山荘、木山
大阪:柏屋 大阪千里山、Fujiya1935
LEP提供サービスの詳細及び利用条件はhttps://lexus.jp/models/bev/experience/を参照のこと

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