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探すと意外に少ないサブロクのFR
サブロクで最多残存数を誇るのがホンダ車。対してスバルを除くと2ストエンジン車は驚くほど少ない。ピストンの焼きつきや抱きつきが多かったため、不調になると廃車されてしまうことが多かったのが原因だろう。でも、2ストには4ストにない面白さがある。中速域から太り始めるトルク感、ビンビン回る独特の感覚は決して4ストで味わえないものだ。
2ストのサブロク代表はスバル360だが、実はスバル以外にも昔は数多く販売されていた。スズキのフロンテやダイハツのフェロー、三菱のミニカなど、実はホンダ以外は大抵2スト。でも残っていないのが残念。2ストでなおかつフロントエンジン・リヤドライブであるモデルを探すとさらに少ない。おまけに三角窓があるモデルだとミニカやマツダのポーターくらいしかない。
今回は2スト・FR・三角窓であることを条件に愛車を探した人をご紹介しよう。このポーターのオーナーさんは、なんと25年も乗り続けているベテランなのだ。
オート3輪が主流だった戦後のマツダは軽3輪のK360に代わる主力商用車として1961年にB360を発売。バンとトラックのラインナップで1968年にモデルチェンジした時から車名がポーターになった。発売時はキャロルと同じ水冷4気筒エンジンだったが、あまりのパワー不足から1973年にシャンテと同じ2ストロークに変更。75年になると合わせホイールを廃止して76年に生産が終了する。
SUSPENSION
合わせホイールではなくなった最終モデルなのでハヤシが履ける。タイヤはグッドイヤーだ。
リヤのタイヤ&ホイールはフロントと同じ組み合わせだ。
ENGINE
AA型エンジンはシャンテと同じ水冷2気筒で縦置き。一度オーバーホールしてからは毎日乗っている!
ラジエター後ろのシュラウドは自作した。真夏でもよく冷える。
純正は充電しないのでサイズの合うスズキ製ICオルタに変更。
困難を乗り越え25年間乗り続ける
今から25年ほど前だから、まだまだポーターが残っていた時代。2スト・FR・三角窓で探していたところ、なんと近所の中古車屋に2台のポーターが並んでいた。1台はノーマルでボロ、もう1台は赤く塗装されたちょいカスタム車で程度は悪くない。どちらにするかしばし悩み、カスタム車を手に入れることにした。
しばらくはそのまま乗っていたが、再塗装の出来が良くなかったため、全塗装することに。長く乗れるようにとホワイトで塗装してもらうが、組み付けは板金塗装屋で断られた。そこで自ら組み付けをしつつ若干の仕様変更をして完成させた。ところがある日、エンジンが抱きつきを起こした!
まだ当時は部品を探せばなんとか出てくる頃。ピストンやリングなどを手に入れたものの、エンジンのオーバーホールを頼める業者がいない。インターネットで検索すると、ポーターを楽しむマニアを発見。エンジンやミッションのオーバーホールをしているので相談すると、引き受けてくれた!
クルマを運んで足りない部品まで分けてもらい無事に復活。今でも通勤に使われるタフさなのだ。
室内
デラックスだとダッシュ上にパッドが貼られるインテリア。基本ノーマルのままだ。
灰皿の穴を利用してウルトラのタコメーターを新設した。
(おことわり:一部配信先様のご都合により、配信記事が当初の意図通りに表示されていない場合がございます。その際は、ご面倒をおかけしますが元記事をご覧いただければ幸いです)
このポーターバン・デラックスの記事は令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)2023年11月号に掲載されたものを再構成したものです。