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「カーグッズオブザイヤー」とは!?
1999年の創刊以降、過去20回にも渡って開催してきた恒例企画、カーグッズオブザイヤーの面々が今年も固まった。
この企画は、カー用品専門誌『カーグッズマガジン』2023年2月号から2024年1月号までに掲載、もしくは発売を開始した全“新商品”を対象とし、直近1年を象徴するカーグッズの名品を選出するというもの。これまでにない機能の獲得や性能面での飛躍に新たな価値観の創出など、その登場意義を何より重視するというものだ。
これまでにない機能の獲得を果たした3アイテム
今回選出したのは計10製品。その顔ぶれを、ここでひとつひとつ見て行こう。
「これまでにない機能の獲得」という趣旨で言うと、まずはセルスターの『RD-40/RD-60』が挙げられる。レーダー探知器とドライブレコーダー機能を二重取りする機器はこれまでありそうでいてなかったもの。多機能化に伴って運転席まわりのスペースに限りが出るなか、ワンボディで主要2アイテムの機能を両取りできるメリットは大きい。
ソフト99の『レインドロップ トルネードヴォルテックス300mL』も、シリーズ拡充の追加作のように見えて、より広範囲に拡散させる能力は既存のレベルを大きく超えるものだった。洗車に要するスピード化が要望されるなか、一度のプッシュで広範囲に噴射できるスプレー力は、その対処として極めて有効なものになる。
同じくリンレイの『ウルトラハード 2WAYシャンプー』も、その強力さは元より、頑固汚れまでを対処できる点において、その恩恵は大きい。シャンプーと下地処理剤という2つの用品を使い分けることなく一度で対処できることにより、仕上がりレベルが高まるのはもちろん、作業スピードも作業負担をも減らすことができる点は見逃せない。
性能面で大きく飛躍した3アイテム
続いて「性能面での飛躍」で言えば、ブリッツの『タッチレーザーシリーズ』は、その筆頭とも言えるだろう。ここに来てごく短い期間に次々とニューモデルを投入し、自動取り締まり機の変遷にも着実に対応してきた。その素早いレスポンスと、常に前作を超える価値の上積みで、とりわけ抜き出た存在と言える。
他方、25周年を迎えた超ロングセラーも、2023年の記憶に色濃く残る。パイオニア・カロッツェリアの『楽ナビ』は、2023年についにオンライン化にフル対応を果たし、通信ナビの門戸を開く存在として、また一つブレークスルーを果たした。
同様に、本作で5代目のモデルチェンジとなるSEV『ヘッドバランサーPU』も、息の長いロングセラー商品。ハイブリッド車を始めとして、原動機にモーターを使う昨今の事情も加味して、最新型のエンジンはもちろん、モーターへも対応する懐の深さを身につけている。
価値観の創出に貢献した4アイテム
最後にもう一つの基準、「価値観の創出」から意義ある製品を讃えたい。その見た目からして大きなインパクトを持ったKTCの「nepros neXT NBR390X』は、そのバックストーリーにも見るべき点が多かった。昨年受賞のラチェットハンドルneros『NBR390A』という傑作が出たばかりにも関わらず、産学連携の仕組みを新たに採用した別ベクトルの新作に取り組み、その成果を早くもリリース。意欲的な取り組みは、ユーザーをワクワクさせるものだ。
ブリッドの『GHOST』シリーズも、スポーツの枠に留まらないファン層の獲得に貢献するものとして、その登場意義は大きい。一見、異端に見えつつも、既存イメージを超える新提案の取り組みに拍手を送りたい。
また、根強いファンが占めるウインドウコートのジャンルにおいて、プロスタッフが果敢に切り込んだ新ブランド『レインモンスター』シリーズも、ユーザーの間口を広げる意味で話題性に富んでいた。
SPASHANブランドによる高級感だけに留まらず、SMACOブランドによる手頃なモデルとして話題を集めた”スパシャン”も、ことあるごとに話題をもたらす洗車アイテムの新機軸。裏を返せば、スパシャンのラインアップ変遷を見ていくことで、洗車ファンの潜在ニーズも透けて見えるとも言える。