遊び心あるデザイン積載性に優れた人気モデル「ミニ・クロスオーバー」【最新輸入SUV 車種別解説 MINI CROSSOVER】

17年のデビューから変わらず人気輸入SUV車として支持されている「ミニ・クロスオーバー」。メインのパワートレインはディーゼルとなるが、 プラグインハイブリッド、2.0ℓターボの3種類が用意され、ユーザーの使用環境にマッチする選択が用意されている。操縦性は3ドアや5ドアほど俊敏ではないが、十分素早いハンドリングで、おおらかで素直な性格はそのスタイリングと同様にファンを惹きつけている。
REPORT:岡島裕二(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:河辺ほのか

3種類用意するパワートレイン PHEVの加速性能は格別

MINI・クロスオーバーはMINIのもつ愛らしいデザインと実用性を兼ね備えたマルチな一台。MINIを謳うには、いささか大きなボディサイズとなるが、ひと目でMINIと分かるスタイリングに仕上がっており、インテリアもほかのMINIに準じた遊び心のあるデザインを採用した。

エクステリア

前後のアンダーガードやルーフレールが、クロスオーバーテイストを醸し出している。最低地上高は、147㎜の「SE ALL4 」を除き165㎜。整備された林道や圧雪路などであれば十分な高さを確保する。

それでいながら室内や荷室は意外に広く、後席にはスライド機能を備えるなど積載性も良好だ。パワートレインも豊富で、主力はディーゼルだが、ガソリンの直噴ターボを搭載したプラグインハイブリッドも選べる。さらに頂点には2.0ℓターボを搭載する「ジョン・クーパー・ワークス」もある。

インストルメントパネル

センターの丸型ディスプレイ、インパネ中央のトグルスイッチなどMINIの流儀に則ってデザインされている。内装の加飾は、ブラックのほか、「MINI Yours」から写真の「シェーデッドシルバー」、「ピアノブラック」も選択できる。

この中でも面白いのがプラグインハイブリッドの「クーパーSE ALL4」。駆動と発電を兼ねた3気筒の1.5ℓターボを搭載し、後輪をモーターが駆動するタイプの4WDだ。フル充電時の航続可能距離はカタログ上で53㎞となっているから実質40㎞程度はEV走行が可能。

居住性

E走行時は後輪のみが駆動するので、MINIらしからぬFRの走りが体感できる。とはいえアクセルを深く踏み込むとエンジンが始動して、すぐに4WD状態になる。エンジンが1.5ℓターボでリヤモーターのトルクも大きくはないが、両方が出力を発揮した時のトルクは強力で、ディーゼルの「クーパーSD」を上回る俊敏な加速性能を披露してくれる。

うれしい装備

センターディスプレイは、従来と同様にタッチ式で、直感的な操作が可能。2020年のマイナーチェンジで、ボタンがフラット化されている。
走行モードは、レスポンスが高まりスポーティな走りに向く「SPORT」、省燃費運転用の「GREEN」、デフォルトの「MID」を用意する。
月間販売台数          NO DATA 
現行型発表           17年2月(グレード追加 21年5月)
WLTCモード燃費         16.9 ㎞/ℓ ※「COOPER D」

ラゲッジルーム

ハンドリングは反応が素早く、MINIらしい軽快感が味わえるが、3ドアや5ドアほどはクイックではないので落ち着いて乗れるのもいい。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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