韓国の自動車メーカーであるヒョンデは現在、積極的に電動車を売り出すとともに、同社の高性能バージョンである「N」ブランドを拡大している最中だが、このたびヒョンデのEVサルーン「IONIQ6」をベースにした「IONIQ6 N」の市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えた。
近年のヒョンデは走りを鍛えた高性能バージョンとしてNブランドを展開しており、すでに「i30N」、「i20N」、「エラントラN」をラインナップ。そして、2023年11月の「ロサンゼルスモーターショー」では「IONIQ5 N」を初披露した。このクルマは日本道入も予定されている。
ニュルブルクリンク付近で撮影されたIONIQ6 Nのプロトタイプは、開発初期段階のテストミュールだが、トレッドが拡大され、ホイールアーチエクステンダーが装着されている。足まわりには20インチホイールと、優れた制動力を発揮するであろう赤いキャリパーが確認できる。
また、リヤウィングにガーニーフラップのようなものが装着されているほか、新設計されたディフューザーも見てとれる。
市販型のIONIQ6は、IONIQ5 Nと同じ「e-GMP」プラットフォームを採用。ノーマルの最高出力は320psだが、「N」では通常モードで601ps、ブーストモードで最大640psを発揮するデュアルモーターが搭載されるほか、84kWhバッテリーパックを積み800V充電システムを備えることが濃厚だ。また、ギアシフトの感覚をシミュレートする「N e-shift」を初め、2.0L直列4気筒ターボエンジンを模する「N Active Sound+モード」を搭載する可能性もありそうだ。
さらに、0-100km/h加速を3.4秒以下でこなし、ドリフトモードとN Grinモードも提供すると予想されている。
「N」シリーズ2番目のフルエレクトリックモデルとなるIONIQ6 Nのワールドプレミアは2025年内と予想されており、高額なポルシェ「タイカン ターボGT」の廉価版として人気を博すのか、要注目だ。