水面下では継続していたQ9プロジェクト
同ブランドでは、1セグメントを除いて、ほぼすべてのSUVベースをカバーしている。そのラインナップの頂点に立つのは、BMW X5やメルセデスGLE に匹敵する3列シートのファミリーオフローダーであるQ7だ(Q8はクーペまたは電動SUV)。しかし、これらのライバル企業の両社は、X7やGLSで、巨大ボディを好むアメリカや中国市場の顧客を満足させる、さらに大型のSUVを用意しており、アウディもついにQ9でそれに応じることになる。
実はスクープ班では、Q9の試作車を2021年に捉えている。だが、それから3年間進展が見られなかったことから、Q9プロジェクトは頓挫したかに思われた。しかし、今回は市販化に向けた真のプロトタイプを初めて撮影に成功した。
開発車両は、Q7の改良されたボディシェルを採用しているが、Q9のプラットフォームと、パワートレインコンポーネントを開発していることは間違いない。
フロントエンドは未完成ながら、大型グリルが装着されることは間違いないほか、ワイドな下部グリル、スプリットヘッドライトが採用されると予想される。
注目はサイドビューで、ドアの隙間の領域でわかるとおり、Q7と比較すると約10cm〜最大15cmストレッチされていることがわかっている。ホイールベースは最大3,150mmになる可能性がありそうで、これはベントレー「ベンテイガ」の2,995mmを超え、ベンテイガLWBの3,175mmに迫る。
アウディは現在、ネーミングの新戦略を計画しており、内燃エンジン搭載モデルには奇数番号が付けられ、電気モデルには偶数番号が付けられる。この法則でいけば、Q7は内燃機関エンジンを搭載すると思われる。おそらく、V8ではなく3.0リットルV型6気筒ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドとなるだろう。
同ブランドでは2026年以降も内燃機関モデルを販売するが、それ以降の新型モデルはすべてEVとなる。そのため、Q9のワールドプレミアは2026年までに行われるはずで、クーペSUVの「Q9スポーツバック」の導入も期待出来そうだ。また気になる価格は、アウディSVU史上最高額となる10万ドル(約1500万円)とも噂されている。