ボルボ・カー・ジャパンは5月22日、ボルボのサービスに従事するスタッフを対象とした世界規模のアフターセールス大会『VISTA(Volvo International Service Training Award) 2024』の日本決勝大会を東京都江東区のTFTホールにて開催した。
VISTAは1976年以来、隔年開催されている世界規模の競技会で、ボルボの正規ディーラーに務めるPST(パーソナル・サービス・テクニシャン)を含むサービススタッフの知識や技術の向上を目的としたもの。日本では1980年から開かれており、今回が23回目となる。
VISTA 2024で設けられたクラスは、「サービス&リペア プラスクラス」(216チーム/432名参加)と「サービス&リペア コアクラス」(100チーム/200名)、「ダメージリペア クラス」(5チーム/10名)の3つ。そして、各クラスで優勝を果たしたチームが、来春スウェーデンで開催されるグローバルファイナル/ウィナーズカンファレンスへの切符を手にすることになる。
22日の日本大会決勝では、整備の実技競技であるプラスクラスと、接客の質など競うコアクラスにおいて、準決勝を勝ち抜いたそれぞれ上位10チームが出場した。
整備士の技術を問うプラスクラスは、AEVT(アドバンス・エレクトリカル・ビークル・テクニシャン)認定者1名を含む2名のPSTが対象。大会史上初めてBEVが題材として採用されたVISTA 2024では、ボルボの電動コンパクトSUVのEX30が競技対象車両となった。
ここでは「グローブボックスが開かない」という症状で入庫したクルマの原因特定と診断レポートの製作や、VIDA(ボルボ診断アプリケーション)のグラフィックパラメーターの表示及びファイルの保存など、6つのタスクが設定され、それを60分で解決していく。EVの基本知識やHVシステムの整備に関する詳細な知識と技術が問われる。
競技中には各チームの進捗状況をリアルタイムで表示。タスクを解決していく順番やスピードなどの違いがひと目で分かるようになっていた。
チームワークも評価基準とされており、これについてはパスタやテープ、マシュマロなどで自立するタワーを作るいわゆる“マシュマロチャレンジ”がサブコンテンツとして設定された。
一方のコアクラスは、PSTとサービススタッフによる接客ロールプレイを実施。2名の顧客がトラブルなどにより時間差で来店するという想定で行われ、サービス受付時の接客スキルや知識、VIDAの理解度が評価される。
こちらではロールプレイの映像と音声がスクリーンに映し出され、顧客への対応が事細かにチェックされた。
実技競技のプラスクラスではボルボ・カー千里の住 賢治さん/森田高司さん組が、ロールプレイ競技のコアクラスではボルボ・カー杉並の渡邉宏之さん/箱崎陸さん組が優勝。また、事前に行われていたダメージリペアクラスにおいては、さいたまサービスセンターの内藤孝一さん/林 潤さん組が優勝を飾った。
プラスクラスの審査員を務めたボルボ・カー・ジャパン株式会社の早坂崇氏は講評において、「全国のトップ10、日本大会のファイナリストに選ばれたということはとてもすごいことだと思います」と、参加者に対してコメント。
「なかなか普段、サービスやテクニシャンの方は、私も経験ありますけど、日の目を見ることはないですよね。このようなVISTAという場は唯一、日の目を見るところかなと思っているんですけど、ただ今後、ボルボのビジネスのなかでテクニシャンの方やサービスの方は間違いなく中心になってきます。今回ファイナリストに選ばれた方、そしてウィナーに選ばれた方は、そのトップの位置にいる方ということをぜひ誇りに思っていただき、同時に自信として、今後もボルボビジネスにつなげていただきたいと思っています」
VISTA 2024 日本大会結果
●サービス&リペア プラスクラス
第1位:ボルボ・カー 千里 住 賢治さん/森田高司さん
第2位:ボルボ・カー 東大阪 河原健二さん/幸津俊介さん
第3位:ボルボ・カー 東名横浜 三條航太さん/亀山幸治さん
●サービス&リペア コアクラス
第1位:ボルボ・カー 杉並 渡邉宏之さん/箱崎 陸さん
第2位:ボルボ・カー 高松 山崎浩二さん/岸上真人さん
第3位:埼玉サービスセンター 原 麻由美さん/勝田 繁さん
●ダメージリペアクラス
第1位:埼玉サービスセンター 内藤孝一さん/林 潤さん
第2位:埼玉サービスセンター 塗師裕一朗さん/下田宏樹さん
第3位:埼玉サービスセンター 小澤信一さん/藤原正人さん