マツダ&ユーノス・ロードスター歴代モデル1100台が集結!『軽井沢ミーティング』でロードスター開発陣が35周年記念モデルを予告!!

世界最大となるロードスターのファンミーティング「軽井沢ミーティング」が、2024年5月26日、長野県軽井沢町の軽井沢プリンスホテル&プリンススキー場駐車場開催された。
REPORT&PHOTO:大音安弘(OHTO Yasuhiro)

参加台数約1100台!参加者約2600人!世界最大のロードスターの祭典

初夏の軽井沢にロードスターが集うイベント「軽井沢ミーティング」が、今年も軽井沢駅前のプリンススキー場の駐車場で開催された。早朝こそ、曇り空で肌寒さを感じる気候であったが、全国各地からロードスターとファンが集まり始めると共に、次第に天候は回復方向へ。例年同様に、太陽が顔を出す絶好のイベント日和となった。

軽井沢駅前の道を行く参加者のロードスター。

今年も全国各地から、約1100台のロードスターと約2600人が集結。二人乗りのロードスターに対して参加人数が多いのは、会場の駐車台数に上限があり、事前抽選式となるため。そこで抽選に漏れた参加者は、公共交通機関を使った参加となるが、軽井沢駅前という好立地も救いとなり、鉄道組も多いのだ。

会場はプリンススキー場の駐車場。駅前という好立地。

参加台数の内訳を見ていくと、最も多いのは、現行型のND型の約630台。次に販売台数が多い初代となるNA型(1989年-1998年)の約300台と続くが、既に最終型でも26年を経過しているだけに、これだけの数が集まることには驚かされる。そして、三代目NC型の約100台と二代目NBの約100台となる。

デビューから9年が経過しているが、現行モデルということもあり一番参加台数が多かったND型。

NBとNCは、上位の2車種と比べ、販売台数が少ないが、その価値が見直されている。いつか乗ってみたいという人は、今のうちに探した方が良さそうだ。現行型が最多となったのは、発売から9年目を迎え、ユーザーの拡大に繋がったことが理由だが、新たな恩恵ももたらしている。

マツダ4代目ND型ロードスター

マツダ4代目「ロードスター」が249.5万~で登場! 軽量化し原点回帰だ【今日は何の日?5月21日】

一年365日。毎日が何かの記念日である。本日5月21日は、1989年に誕生して以来、ライトウエイトスポーツ唯一無二の存在を誇る「ロードスター」の4代目ND型が誕生した日だ。ND型ロードスターは、100kg超の軽量化とSKYACTIV(スカイアクティブ)技術の採用により原点回帰を果たした。 TEXT:竹村 純(Jun TAKEMURA)

それが若いユーザーの増加だ。実際に、会場を歩き回ると、若いカップルや家族連れも多く、新たなファン層がしっかりと育っていると感じる。

若者やカップル、家族づれも多く参加した『軽井沢ミーティング』。子供も楽しめるコンテンツも用意されている。

大物ゲストによるトークショーも見どころ……サプライズの発表は?

イベントは、ファンのボランティアで運営され、ファン同士の交流がメイン。このため目玉となる最大のコンテンツは、開発部を中心としたロードスター関係者によるトークショーだ。

トークショーには多くのロードスター関係者が参加した。

今年は初代ロードスターの発売から、35周年を迎える節目となるだけに、歴代主査が大集結。初代NA型の開発に携わり、モデル途中からNC型まで主査を務めた貴島孝雄さんとND型の開発を指揮した山本修弘さんのマツダOBに加え、ND型のチーフデザインであり、山本さんの後任も務めた中山雅デザイン本部長、そして、990Sの生みの親であり、現主査である齋藤茂樹さんが参加。さらに現ロードスター開発スタッフに加え、NA型の復刻部品などを担当するクラシックマツダや拘りの専用アイテムを手掛けるマツダオフィシャルグッズなどの担当者たちも、会場に展示ブースを出展するなどし、ファンとの交流を図った。

NCまで歴代主査を務めた貴島孝雄さん(左)と初代の誕生前夜から携わったカーデザイナーの俣野努さん(右)。
ND型ロードスターの主査の後、近年ではロードスターアンバサダーを務めた山本修弘さん。近々、ND開発をまとめた本を出版予定だそう。

節目の年だけに、ファンからはマツダのロードスター開発陣から、スペシャルな発表があるのではと期待が膨らんだ。しかし、会場に展示されたのは、昨秋に発表された大幅商品改良を加えたソフトトップとRFの2台のみ。トークショーでは、斎藤主査を始めとする開発チームのコメントに注目が集まった。

トークショーでは復刻部品に関するセッションも。クラシックマツダで部品復刻を担当する伏見 亮さん(中央)を始め、初代純正タイヤを復興させたブリヂストン担当者や初代の純正アルミホイールを復刻させたエンケイの担当者らが参加した。

大幅商品改良車の進化のポイントが語られた後、いよいよ話題は、35周年記念車について及んだ。その存在を問われると、斎藤主査は「35周年記念車はあります」と断言し、会場を沸かせた。

35周年記念車を予告する齋藤茂樹主査。

35周年記念車は台数ではなく期間限定? 今回の専用カラーは?

トークショーで明かされた35周年記念車の概要をまとめると、専用のレーシングオレンジが話題となった30周年記念車とは異なり、限定車ではなく、期間限定販売とすることで、欲しい人全員に行き渡るようにするとのこと。

2019年3月に発表された30周年モデルは専用のレーシングオレンジをまとい、世界限定3000台で販売された。日本への割り当てはロードスターとロードスターRF合わせて150台だった。

ただ詳しい仕様については、明かされなかった。ただ中山デザイン本部長より、ひとつだけヒントが与えられた。「来年、35周年記念車で参加し、マツダ関係者からサインが貰いたい人は、金色のペンを用意してください」とのこと。これは金色が入る色がエクステリアやインテリアに大きく使われているという意味のようだ。

カラーバリエーションもロードスあーシリーズの魅力だが、現行モデルは限定のレーシングオレンジやイメージカラーのレッド系を除けばビビッドなカラー設定がなかった。また、NA型で人気だったグリーン系もラインナップされていない。

ここからは推測だが、ロードスターといえば、初代でクラシカルなテイストのグリーンを専用色としたVスペシャルが高い人気を誇った。そのため、歴代モデルでも、レッドと共に、クラシカルなテイストのグリーンも用意されてきた。しかし、現行型NDでは、これまでグリーンのボディカラーは非採用なのだ。ゴールドとモスグリーンの愛称は良さそうなだけに、いよいよ特別仕様車専用色としての復活が期待される。もちろん、これは憶測に過ぎない。続報を期待して待つことにしよう。

ユーノス・ロードスターVスペシャル(NA6CE)に設定されたネオグリーン。

また35周年記念で販売されるのは、特別仕様車だけではない。そのひとつが、昨年、レポートしたNA型ロードスターのダイキャスト製ミニカーの製品化だ。

2023年の「軽井沢ミーティング」での発表内容はこちら。

NAの1.6エンジン車と1.8Lエンジン車のカタログモデルに加え、高い人気を誇った限定車たちもモデル化される。現在、開発中で、その続報は、マツダのオンラインショップのメールマガジンで配信されるという。さらにミニカー以外の35周年記念グッズの情報もあるそうなので、興味がある人は登録してみると良いだろう。

ロードスターモデルカーセットの開発指導を告知するパネル。

例年同様に、大いに盛り上がった軽井沢ミーティングだが、現地で入手した情報やトークショーでの話題についてもは、別途詳細にレポートしたいと思うので、そちらもお楽しみに!!

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