35周年記念のユーノス・ロードスターが販売される!? さらに、ロードスター電動化か!? 恒例『軽井沢ミーティング2023』で発表されたビッグニュース!!

会場に展示されたユーノス・ロードスターVスペシャル(NA6CE)。
日本最大のロードスターのファンイベントである『軽井沢ミーティング2023』が、2023年5月29日、長野県北佐久郡軽井沢町の軽井沢プリンスホテルスキー場駐車場にて開催された。ロードスターオーナーたちによって開催される同イベントだが、ロードスター開発チームを中心としたマツダ関係者も多く参加。特設ブースやトークショーなどを通じて、ファンとの交流が図られるのが恒例となっている。そんなロードスターファンの集いで集めた、最新ロードスターニュースをお届けしよう。
PHOTO:大音安弘(OHTO Yasuhiro)

ロードスターと縁の深いマツダ関係者も参加し、毎年ロードスターにまつわる何かしらのニュースがこのイベントで発表されてきた。はたして今年はどのようなニュースがあったのだろうか!?

『ロードスター軽井沢ミーティング2023』のトークショーの様子。

35周年を記念した「ユーノス・ロードスター」モデルカー企画がスタート!

軽井沢ミーティングでは、2024年のロードスター生誕35周年に向けて、記念グッズの開発が計画されていることが判明。マツダ公式グッズを手掛けるマツダエースによると、初代ユーノス・ロードスターのモデルカーの商品化が進行中だという。

こちらは現在「マツダコレクション」で販売中の『EUNOS ROADSTER NA モデルカー 1/43 -100周年限定モデル-』(9570円)。限定モデルにつき在庫僅少。手に入れるなら今しかない。(2023年5月29日現在)

細やかなディテールにも拘るべく、堅牢なダイキャスト製の1/43スケールとなる。なんと新たに金型を作成した新規開発を予定しており、商品化に必要となる3Dデータ作成には、ロードスターの生みの親であり、初代主査も務めた平井敏彦さんの愛車だったユーノス・ロードスターVスペシャル(NA6CE)が使われるというのもファンには嬉しいところだろう。

ユーノス・ロードスターの主査・平井敏彦氏の愛車であったVスペシャル(NA6CE)。平井氏からマツダに寄贈された車両だ。

その企画案は、2案が検討されている。Aプランは、なんとユーノス・ロードスターの17台セットだ。その内容を見ていくと、1989年登場の標準グレード(NA6CE)のクラシックレッド、シルバーストーンメタリック、マリーナブルー、クリスタルホワイトの標準グレード全ボディカラーをコンプリート。さらに今も根強い人気を誇る1990年登場のVスペシャル(ネオグリーン)を筆頭に、個性豊かな限定車たちが12台が加わる。

モデル化が検討される限定車たちは、1.6Lエンジンを積むNA6CEシリーズが、1991年のJリミテッド(サンバーストイエロー)、1992年のSリミテッド(ブリリアントブラック)の2台。1.8LエンジンとなったNA8Cが、1993年のJ2リミテッド(サンバーストイエロー)、1994年のRSリミテッド(モンデコブルーマイカ)、1994年のGリミテッド(サテライトブルー)、1995年のRリミテッド(サテライトブルーマイカ)、1995年のVRリミテッドA(アールヴァインレッドマイカ)とVRリミテッドB(エクセレントグリーンマイカ)、1996年のR2リミテッド(サテライトブルーマイカ)、1996年のB2リミテッド(トワイライトブルー)、1997年のSRリミテッド(スパークルグリーンメタリック)となる。

ユーノス・ロードスター新モデルカー企画案。

勘の良い人は1台足りない事に気が付いたはず。なんと最後の1台は、特典のシークレット車となる。どんなモデルが商品化されるのかは、お楽しみとのこと。限定車がコンプリートに近い内容だけに、M2モデルの製品化にも期待が膨らむ。
さらに全モデルカーが収まるオリジナルデザインのディプレイケースが付く。これらを全部がセットとなり、予定価格は約20万円だという。

排気量グレード年式カラー
1.6L標準グレード1989クラシックレッド
1.6L標準グレード1989シルバーストーンメタリック
1.6L標準グレード1989マリーナブルー
1.6L標準グレード1989クリスタルホワイト
1.6LVスペシャル1990ネオグリーン
1.6LJリミテッド1991サンバーストイエロー
1.6LSリミテッド1992ブリリアントブラック
1.8LJ2リミテッド1993サンバーストイエロー
1.8LRSリミテッド1994モンデコブルーマイカ
1.8LGリミテッド1994サテライトブルー
1.8LRリミテッド1995サテライトブルーマイカ
1.8LVRリミテッドA1995アールヴァインレッドマイカ
1.8LVRリミテッドB1995エクセレントグリーンマイカ
1.8LR2リミテッド1996サテライトブルーマイカ
1.8LB2リミテッド1996トワイライトブルー
1.8LSRリミテッド1997スパークルグリーンメタリック
シークレット
オリジナルディスプレイケース
A案のセット内容。価格は20万円(予価)。

プランBは、これらのモデル予定の16台の中から、厳選された2~3台をモデル化する案だ。その場合、予定価格は約1万5000円/1台となる。プランBで進行する場合は、ファンに対してアンケートを行い、上位車が製品化されるという。
軽井沢ミーティングでも、人気プランのアンケートが行われたが、現実的なプランBが得票数は多かったものの、プランAも拮抗する形となったことに驚かされつつ、ロードスターファンの初代NA型への想いの深さも感じられた。

来場者も35周年記念モデルカー企画に興味津々。

マツダのオリジナルミニカーは実車開発者の監修で細部まで徹底的にこだわる!

マツダオリジナルミニカー。パーツや制作途上のものも展示されている。

現在、マツダがオリジナルミニカーの制作に力を入れているのは、人気の高い商品であることも理由のひとつだが、マツダ社員やマツダOBに、実車の現役当時を知る人や古い図面などを読み解ける人たちの力を借りることが出来るからだという。単にモデル化するだけでなく、内外装の細かいディテールにまで拘った、マツダならではのミニカーを提供したいという強い拘りがあるからだ。

エクステリアだけでなくインテリアパーツ、カットモデルも展示され、そのこだわりぶりがよくわかる。

このため、ファンも愛車や好きなマツダ車のモデル化を望んでおり、人気車のモデルカーは即完売となるケースも多い。近々では、「990S」のミニカーはわずか3日で完売してしまったそうだ。
ファンも認めるクオリティを誇るモデルカーだけに、ユーノス・ロードスターの17台セットはまさに一生のお宝。ぜひ製品化を期待したい。

ミニカーは大人から子供まで人気のアイテム。オフィシャルグッズはクオリティも折り紙付き。

電動ロードスター誕生!? 子供だって“Be a driver.”!

ファミリー参加者には嬉しいキッズによるユーノス・ロードスター(ペダルカー)ワンメイクレース。

軽井沢ミーティングの恒例人気イベントのひとつが、ちびっ子たちによるペダルカーレースだ。レースマシンには、ユーノス・ロードスターのペダルカーが使用されているが、これは残念ながらはるか昔に販売終了となった商品だ。

ND型ロードスターと並んだNA型ロードスターのペダルカー。2024年にはND型の電動乗用ラジコンカーが並ぶことになる。

最新情報によれば、なんと現行型のND型をベースとした子供向け車両が、2024年の製品化を予定しているという。新型車は、本物よりひと足早く(?)電動化するほか、なんとドアの開閉も可能になるそう。詳細は不明だが、再び、親子で大小のロードスターに乗るなんて夢が叶えられることになるのは、ロードスターファンのパパママにとって朗報だろう。
昔は高級品というイメージが強かった電動乗用ラジコンカーだが、今は手頃な価格になってきている。実車同様に、お求めやすい価格の提案を願いたいところだ。

ペダルカーのベースは1.8Lエンジン搭載のNA8C型でグレードは「Sスペシャル」。というのも、ウインドウには搭載エンジンのスペックである「1800DOHC 130ps/6500rpm 16.0kg-m/4500rpm」に加え、「Torque Sensibng Limited Slip Defferencial」というトルセンLSD採用モデルであることまで記載され、さらにシートにはメーカー名と車名に加え「S-SPECIAL」というグレード名が記載されるのだ。シート柄に描かれる4点式シートベルトもカムバックルタイプのサベルト風(sbeltと記載)という芸の細かさ。造形はもちろん、ホイールなどのディティールの仕上がりも見事な逸品。

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