F250と呼ばれる車両はこれまで何度かスクープに成功しているが、今回は全体像が完全に捉えられており、これまでに捉えられたプロトタイプとは明らかに異なる箇所も見られる。
違いが顕著なのはリヤセクションだ。これまでのプロトタイプに装着されていた巨大なスポイラーは外され、後部側面に小さなウィング状の突起が見られるだけになっている。またテールライトの間の窪みはなく、中央が盛り上がっている様子が伺える。さらに本当のエキゾーストパイプは隠され、LEDテールライトの形状も異なっているようだ。果たしてフェラーリは、ラ・フェラーリ後継モデルに複数のバージョンを開発中なのだろうか?
カメラマンによるとラ・フェラーリ後継モデルは599台生産され、その後、派生モデルであるオープンカーのアペルタまたはスパイダーを199台発売、そして僅か30台のハードコア・モデルであるXX トラックバイアスモデルが投入されるという。しかしSF 90のような公道走行可能バージョンとは異なり、599XXやラ・フェラーリ FXX-Kのようにサーキット専用になると噂されており、今回捉えたプロトタイプは、どうやらハードコア・モデルであるXXの可能性が高そうだ。
注目される量産型の車名だが、これまで知的財産局にはラ・ロッサ、ドレイク、F80という3つの候補名が見つかっている。エレガントでシンプルなラ・ロッサは“赤”を意味しており、車名の最有力候補と見られる。またドレイクは、エンツォ フェラーリの“ドラゴン”を意味するニックネームの1つにちなんで名付けられる可能性があるという。最後にF80は2027年のフェラーリ80周年を記念したレースカー風の名前だが、後継モデルが登場するまでにそれほど待たされることはないと思われるため、おそらく別のスペシャルモデル用に使用される車名の可能性が高い。
現段階で予想されるパワートレインは、V8やV12エンジンも噂されているが、同社のF1とル・マンのテクノロジーを活用したハイブリッドV6が濃厚だ。フロントアクスルに少なくとも1つ、おそらくは2つの電気モーターから電力を引き出すとともに、リヤアクスルで追加のハイブリッドサポートを備えた、全輪駆動セットアップが登場すると予想される。
ラ・フェラーリ後継モデルの登場は2024年内と期待されている。