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ウエスや綿棒で拭くだけでも接触不良を改善できる
端子の掃除は基本的に、普段抜き差ししているUSB端子や電源端子、各照明機器の端子だけで十分。たとえばクルマの純正ハーネスに使われている端子類は、不必要に抜かないこと。なぜなら端子は空気に触れるだけで酸化が進むもの。端子の接触部分を露出しないことも、接触不良の対策になるのだ。
お手入れの方法はウエスや綿棒などを使用して拭くだけ。これだけでも劇的に接触不良を減らせるが、すでに接触不良を起こしている場合には接点復活剤などを使用して接点を蘇らせよう。
またウインカーやブレーキランプなどが点灯しないトラブルは、球切れではなく接触不良が原因もしばしば。交換する前に一度確認することをお勧めしたい。他にも電源端子やステレオ入力端子、ETCカードなどもチェックしておきたいポイントだ。
バッテリーターミナルはこまめにチェックして定期的に交換
そしてもうひとつ、定期的に必ずチェックしたいのがバッテリーだ。いくら端子や配線ケーブルなどの電気ロスに気を配っていても、その大元となるバッテリーの端子が接触不良を起こしたり、バッテリーそのものが弱っていては意味がない。3〜5年でバッテリー交換するのはもちろんだが、日頃から端子の汚れなどもチェックしておきたい。
後付け機器の配線は、よりこまめなチェックが必要だ
ドライブレコーダーやレーダー探知機の電源など、後付け機器の配線はよりこまめなチェックが必要不可欠だ。たとえば純正の電源線などから後付け電装機器への電源を引き出す際には、配線コネクターや分岐ケーブルなどを使って電源や信号線を引き出すというのが一般的。しかしながら、ここで端子を使うこと自体が電気ロスの原因となってしまうのだ。
なぜなら端子と配線ケーブルの銅線はどちらも電気を通すが、素材は異なるもの。この素材の異なる部分では電気抵抗が発生して、少なからず電気ロスが起こってしまう。これを防ぐためには定期的なクリーニングはもちろん、配線ケーブルや端子を新調するのがベストな方法。後付け配線の整理も同時に行えるので、4〜5年経過した配線ケーブルや端子はチェックし、必要に応じて交換しよう。その際に必ず必要になってくるのが電工ペンチ。配線ケーブルの切断や被覆剥き、端子カシメなどこれ1本で様々な電装作業をこなせるのだ。
電気は目に見えないものだが、クルマにとっては非常に重要なファクター。点検作業や付け替え作業は特段難しくはないので、定期的に行うことをお勧めしたい。