フェラーリは、ラ・フェラーリの後継車、F 80を発売したばかりで、初のBEV(SUV になる可能性が高い)も 2025 年後半にデビューする予定だ。さらにそのすぐ後には2台目の電動SUVが加わるという噂もあるなど、今後数年は忙しい時期が続くと見込まれている。これらの追加モデルの生産に対応するため、フェラーリは最近、マラネッロ本社に2つ目の生産施設を設立、この施設は、ガソリン車やプラグインハイブリッドモデルと並んでEVが製造される場所であるため、“eビルディング”と呼ばれている。
そして今、ローマの後継モデルとなる新型スーパーカーのテスト車両をカメラが捉えた。ローマは2019年に発売されたが、1代をもって生産終了となる可能性が高い。そのタームは早いように見えるが、近年のフェラーリのモデルラインは約5年と短く、段階的な廃止は予定通りのようだ。
一部情報では、完全な後継モデルではなく、ローマのフェイスリフト版に値するとも伝えられているが、どちらにしても車名変更は濃厚のようだ。フェラーリはイタリアの有名な町や都市にちなんでモデルに名前を付けることで知られているが、今回はアマルフィとアマルフィスパイダーの商標登録が確認されているという。
アマルフィはユネスコの世界遺産であり、絵のように美しいカンパニア州のサレルノ湾にある海岸都市だ。
マラネロの路上で捉えられたプロトタイプは、前モデルの進化版のように見える。黒い布で完全に隠されているためディテールは不明だが、新設計されたフロントエンド、バンパー、ヘッドライトユニットを装備していることは間違いない。また、キャビン内にもカモフラージュがちらりと見えることから、内装デザインも刷新されることがわかる。どの程度アップデートされるかは不明だが、ローマには16インチのデジタルインストルメントクラスター、8.4インチのインフォテインメントシステム、8.8インチの助手席ディスプレイが搭載されている。
ローマのパワートレインは、8速デュアルクラッチトランスミッションと組み合わされた、最高出力620ps、最大トルク760Nmを発揮する3.9L V8ターボチャージドエンジンだ。これにより、0-96km/h加速は3.4秒、最高速度199mph(320km/h)の動力パフォーマンスを誇っている。
この後継モデル(あるいはフェイスリフトモデル)のパフォーマンス向上はほぼ確実とみられる。現在フェラーリは電動化にシフトしており、2030年までに電気自動車とハイブリッド車が販売の最大80%を占めることを目標とし、新たなハイブリッドパワートレインの開発も進められている。ローマの後継車には、この新しいテクノロジーが組み込まれる可能性があるが、ハイブリッド車が296GTBのようなターボチャージャー付きV6を搭載するのか、それともおなじみのV8を維持するのかはまだ不明である。
ローマ後継モデルの登場は早くても2025年終わりと見られ、車名はアマルフィを筆頭にムジェロやミラノ、果てはモンテカルロなども商標登録が確認されている。