目次
まずはスモールクラスから
まずは小さい順に並べてみよう。
ミドル〜ビッグサイズまで
ここで2台、入れ忘れているモデルがあることに気づいた。
まずは、2020年11月に発表された「Xテラ(X-Terra)である。ピックアップトラック、ナバラ(NAVARA)をベースにしたSUVでアジアや中東で販売している「テラ」の後継モデルである。
もう1台は、日産が世界に誇る「PATROL(パトロール)」である。トヨタにランドクルーザーがあるなら、日産にはパトロールがある! その信頼性・走破性は中近東で絶大な評価を受けている。
インフィニティのSUV/クロスオーバーモデル
ここまでで日産ブランドのSUV/クロスオーバーモデルが10車種あった。日産には、プレミアムブランドのインフィニティがある。次はインフィニティのSUV/クロスオーバーモデルを見ていこう。
それでは1台ずつ見ていこう
NISSAN MAGNITE(日産マグナイト)もっとも小さい日産SUV
日産でもっとも小さいSUVがマグナイトである。デザインは日本、プラットフォームはCMF-A+を使っている。マグナイトは、インドのユーザーのニーズに合わせて開発されたSUVだが、サイズといいデザインといい日本国内に導入されていいSUVに見える。
全長×全幅×全高:3994mm×1758mm×1572mm
ホイールベース:2500mm
パワートレーン:1.0ℓ直3+MT/CVT
デビュー年:2020年
プラットフォーム:CMF-A+
日産キックス(NISSAN KICKS)日本はe-POWER
パワートレーンをe-POWERだけにして2020年日本デビューしたキックスは、南米・北米・中国などで2016年から販売されている。搭載エンジンもブラジルでは1.6ℓ直4、中国では1.5ℓ直4などさまざまだ。
全長×全幅×全高:4290mm×1760mm×1610mm
ホイールベース:2620mm
パワートレーン:1.2ℓ直3+e-POWER
デビュー年:2020年〔ベースモデルは2016年)
プラットフォーム:Vプラットフォーム
NISSAN JUKE(日産ジューク)欧州で人気のクロスオーバー
クロスオーバーSUVというジャンルそのものを創り出したのは、初代のジュークだった。2019年にデビューした2代目は、残念ながら日本投入はなし。欧州向けのモデルとなった。欧州向けだから、パワートレーンは、1.0ℓ直3ターボ+7速DCTだ。ジュークも日本で販売してほしいモデルである。
全長×全幅×全高:4210mm×1800mm×1595mm
ホイールベース:2636mm
パワートレーン:1.0ℓ直3ターボ+MT/7速DCT
デビュー年:2019年
プラットフォーム:CMF-B
NISSAN QASHQAI(日産キャシュカイ)エクストレイルのショート版
キャシュカイの初代モデルは日本ではデュアリスの名前で販売されていたが、2代目以降は日本投入はなし。欧州ではキャシュカイ、北米などではローグスポーツの名前で展開されている。欧州のキャシュカイは2021年に発表になった3代目モデル。北米ではまだ2代目が売られている。
パワートレーンは1.3ℓ直4ターボ+12V マイルドハイブリッドにMT/7速DCTを組み合わせる。今後、1.5ℓ直3ターボ+e-POWERの投入が予告されている。この1.5ℓ直3ターボは、可変圧縮比(VCR)ターボエンジンである。
全長×全幅×全高:4425mm×1838mm×1635mm
ホイールベース:2666mm
パワートレーン:1.3ℓ直4ターボ+12V MHEVMT/7速DCT/1.5ℓ直3ターボ+e-POWER
デビュー年:2021年
プラットフォーム:CMF-C/D
NISSAN ROGUE(日産ローグ)/X-TRAIL(エクストレイル)日産を支えるSUV
日産の最量販SUVがROGUE(ローグ)/X-TRAIL(エクストレイル)だ。国内のエクストレイルはまだフルモデルチェンジを受けていないが、海外では新型がすでにデビューしている。北米のローグは、2.5ℓ直4+CVT、中国では1.5ℓ直3可変圧縮比ターボエンジン+CVT。日本仕様のメインは1.5ℓ直3可変圧縮比ターボエンジン+e-POWERとなるだろう。
全長×全幅×全高:4648mm×1839mm×1689mm
ホイールベース:2705mm
パワートレーン:2.5ℓ直4+CVT
デビュー年:2020年
プラットフォーム:CMF-C/D
INFINITI QX50(インフィニティQX50)
インフィニティのSUVラインは「QXシリーズ」である。もっとも小さいQXが、このQX50。現在のモデルは2代目。基本の駆動方式はFF(エンジン横置き)である。このQX50は、日産が世界に誇る可変圧縮比エンジン、KR20DDET型2.0ℓ直4ターボを搭載している。
全長×全幅×全高:4700mm×1902mm×1676mm
ホイールベース:2800mm
パワートレーン:2.0ℓ直4ターボ+CVT
デビュー年:2019年
プラットフォーム:CMF-C/D
INFINITI QX55(インフィニティQX55)
QX50のクーペSUVがQX55。基本的にメカニズムはQX50と共通である。
全長×全幅×全高:4732mm×1902mm×1621mm
ホイールベース:2800mm
パワートレーン:2.0ℓ直4ターボ+CVT
デビュー年:2019年
プラットフォーム:CMF-C/D
NISSAN MURANO(日産ムラーノ)流麗なクロスオーバー
初代ムラーノは2002年に登場し、日本でも販売されていた。現行モデルは2014年デビューの3代目。車名の由来は、ムーラのガラスの名産地、「イタリア・ベネチアのムラーノ島」だ。
全長×全幅×全高:4770mm×1880mm×1705mm
ホイールベース:2825mm
パワートレーン:3.5ℓ直4+CVT
デビュー年:2014年
プラットフォーム:FF-Lプラットフォーム
NISSAN X-TERRA(日産X-テラ)
2020年11月にワールドプレミアされたX-TERRA(Xテラ)は、日産のピックアップトラック、ナバラ(NAVARA)のSUV版。したがってモノコックではなくフレーム構造を採る。中東などに向けたモデルで、2.3ℓ/2.4ℓの直4ディーゼルターボを搭載する。
全長×全幅×全高:4900mm×1865mm×1865mm
ホイールベース:2850mm
パワートレーン:2.5ℓ直4+7AT
デビュー年:2020年
プラットフォーム:フレーム
NISSAN PATHFINDER(日産パスファインダー)
パスファインダーは、2021年に新型に切り替わったばかり。Dプラットフォームを採用する。3.5ℓV6エンジンに組み合わせる9速ATは、ZF製(9HP)を使う。
全長×全幅×全高:5004mm×1961mm×1768mm
ホイールベース:2900mm
パワートレーン:3.5ℓV6+9速AT
デビュー年:2021年
プラットフォーム:Dプラットフォーム
INFINITI QX60(インフィニティQX60)
インフィニティQX60も新型に切り替わったばかり。QX60は累計販売台数が40万台を超えるインフィニティの中核モデルだ。北米だけでなく、中国にも展開する。Dプラットフォームを使うパスファインダーのインフィニティ版だ。
全長×全幅×全高:5034mm×1961mm×1770mm
ホイールベース:2900mm
パワートレーン:3.5ℓV6+9速AT
デビュー年:2021年
プラットフォーム:Dプラットフォーム
NISSAN ARMADA(日産アルマーダ)
現行のアルマーダ(ARMADA)は、2016年デビューの2代目モデル。3列シートをもつ7人乗りのフルサイズSUVだ。エンジンは、5.6ℓV8。まさにアメリカのためのSUVである。
全長×全幅×全高:5306mm×2029mm×1925mm
ホイールベース:3076mm
パワートレーン:5.6ℓV8+7速AT
デビュー年:2016年
プラットフォーム:フレーム(F-Alphaプラットフォーム)
INIFINITI QX80(インフィニティQX80)
インフィニティでもっとも大きなSUVがQX80。2013年にINFINITI JXからモデル名を変えている。生産は日産車体九州だ。
全長×全幅×全高:5290mm×2047mm×1940mm
ホイールベース:3075mm
パワートレーン:5.6ℓV8+7速AT
デビュー年:2010年
プラットフォーム:ラダーフレーム(Y62/Nissan F-Alpha)
NISSAN PATROL(日産パトロール)
現行モデルは6代目のY62型。UAEなどの中東の富裕者層向けに「大地の英雄」をコンセプトに開発されたモデルだ。もともと、1951年に初代モデルが登場。走破性・信頼性が気候条件の厳しい中近東をはじめ世界中で高い評価を受けている。
全長×全幅×全高:5315mm×1995mm×1940mm
ホイールベース:3075mm
パワートレーン:5.6ℓV8/4.0ℓV6+7速AT
デビュー年:2010年
プラットフォーム:フレーム
SUV/クロスオーバーは、いまや世界中で人気を集めている。もっともスタンダードな車型がSUVといってもいい。にもかかわらず、日産は日本市場にキックスとエクストレイルしか投入していない。エクストレイルは海外市場が新型に切り替わりつつあるなか、まだ次期モデルの正式発表はない。
しかし、こうして見てくると、日産のSUVラインアップはトヨタ/レクサス陣営と比べても引けを取らないほど多彩だ。続々とモデルチェンジを行ない、魅力的なモデルが増えている。インフィニティブランドはともかく、マグナイト、ジューク、キャシュカイ(ローグスポーツ)は日本でもヒットする要素があると思う。生産国、規制への対応などさまざまな問題をクリアしないと新しいモデルは導入できないのは承知だが、これだけ魅力的なSUVがあるのだから、ぜひラインアップの拡充を図ってほしいと思う。
そして間もなく登場のあの1台が加わる
日産アリア(NISSAN ARIYA)
ここまで日産ブランドで10モデル、インフィニティブランドで4モデルのSUVを紹介してきたが、あと1台、重要モデルが間もなく加わる。
もちろん、日産アリア(NISSAN ARIYA)である。
リーフで電気自動車の先頭を切っていた日産だが、いまや「EVの日産」のイメージは希薄だ。EVの日産復権のため、というより日産復活の旗印としての役割を期待されるアリア。登場が本当に待ち遠しい。
アリア、ハリーアップ!
全長×全幅×全高:4595mm×1850mm×1655mm
ホイールベース:2775mm
パワートレーン:モーター
デビュー年:2021年
プラットフォーム:CMF-EVプラットフォーム