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三つ星レストラン、なんぞや
1900年に初版が発行という歴史ある「ミシュランガイド」。発行元は皆さんご存知のフランスのタイヤメーカーであるミシュランだ。クルマがほとんど普及していない時代にドライバーに楽しく・遠くまでドライブして欲しい、と作られたミシュランガイドには当初、レストランだけでなくタイヤの修理方法(!)やガソリンスタンド、宿泊施設などドライブ中に困ることがないよう、さまざまな情報が掲載されていたのだとか。
ちなみに2007年にアジア圏として初発行された東京版を皮切りに、いまや日本でも北海道や大阪・京都・福岡版……と多くの都道府県のものが発行されていますので、手に取ったことがあるというかたもきっと多いことでしょう。
さて、ミシュランガイドでは「星」の数でそのレストランを評価し掲載をしております。「三ツ星レストランで食事をしたい」というセリフはよく聞くところですが、星の数でおいしいお店かどうかがわかる、というわけですね。では、その評価の基準はというと……
★ :そのカテゴリーでとくにおいしい料理
★ ★ :遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理
★★★:そのために旅行する価値のある卓越した料理
となっているらしい。ふむ。
前置きが長くなりましたが、「そのために旅行する価値のある」場所へいくための相棒にと今回、SUBARU レヴォーグとフォレスターをお借りしました。
長距離を走っておいしいものを食べにいったものの、運転で疲れてしまっては元も子もない。だから長距離を安心・安全に移動できるクルマがいい。
さて、果たしてこの2台はミシュランガイド巡りに耐えうるクルマか!?
SUBARU新型レヴォーグ、フォレスターを検討中の皆さま、ご参考までに。スイーツ好きのかたはぜひ、ご覧ください。
ミシュランガイドめぐりの最適解!
試乗のポイントはもちろん「ミシュランガイドめぐりが叶うクルマか否か」、目的地は東京から片道約420km、かねてより訪れてみたかった富山のマカロン・フランス菓子専門店「Monsieur J(ムッシュー・ジー)」に決定。
レストランではないので正確には「ミシュランガイドめぐり」ではないのだが、おいしいお店を探すのが大好きな私の「ニャコランガイド」(勝手に命名)ということで。
結論を先に言ってしまおう。この2台は、間違いなくミシュランガイド三つ星レストランをめぐるのに最適解のクルマです。長距離、なんのその!
フォレスターは2020年にじっくりと試乗させていただいたのですが、新型レヴォーグは今回が初試乗。フォレスターで非常に好印象であったアイサイトは、新型レヴォーグではXへ進化、高まった期待以上の安心感をもたらしてくれた。
そして新型レヴォーグで特筆すべき点は「シートが非常にいい」こと。まったく疲れない。以前「モデル末期は買いか待ちか?」という記事で、待たないで買うのはあり! と結論づけた(いまでもそのときの気持ちには変わりない)が、モデルチェンジの新型レヴォーグは、もはや別物。
モデルチェンジ前も素晴らしいという感想を抱いたが、新型ではすべてがワンランクもツーランクも進化。乗り味に関してはSUBARUらしい真面目な、クルマ(運転すること/走らせること)を愛している人たちの手で作り上げられたのだということが瞬時にわかる1台。言い換えれば、かなりストイックで、しっかりクルマと向き合うことが求められる1台だ。
無理やりに例えるならば、甲子園を目指して練習に励む高校球児(後にドラフト1位でプロ入りを果たす)のイメージ。でも、その走りにピーキーさはなく、とても真面目で純朴。
そしてフォレスターはというと、野球(それも高校野球)的なSUBARUの真面目でちょっと泥臭い(褒めてます)イメージから一転、大学の体育会テニス部(体育会 “系” ではない)といったところか。オシャレさと大学生になった余裕からくる緩さが加わった1台。これがまた、心地いい。真面目な部分はもちろん残しての緩さなので、運転席も助手席もなんなら後席もゆる~っとする感じ。試乗したのは、マイナーチェンジ前のモデル。マイナーチェンジ後は、さらに洗練されてカッコよくなっている。
前回の試乗時にもお伝えしたように、サイズの大きさをここまで感じないクルマも珍しいというくらい、フォレスターは運転がしやすいのです。
SUBARU車の購入を考えているかたでこの2台を購入比較しているかたも珍しいとは思いますが、興味があったらぜひ2台の乗り比べを。同じSUBARU車でも、まったく違う印象を持つと思いますよ。
「よりストイックに走りたい人は新型レヴォーグ」「より同乗者と楽しみたい人はフォレスター」なのかな、と考えながら2台に試乗いたしました。
車両のスペックなどの細かい話や真剣に乗り味を考察した記事は、モータージャーナリストの世良耕太さん、Motor-Fan.jp編集長のスズキの記事をぜひご覧くださいね。
さて、この記事の本題(クルマじゃないの!? ハイ。クルマじゃないの!)へ話を戻します。
ニャコランガイド、今回のお題はマカロン
さて、今回お邪魔したのは富山県のマカロン・フランス菓子専門店「Monsieur J(ムッシュー・ジー)」。
さまざまな国のレストランやホテルで経験を積んだフランス人パティシエ・ジョスラン ランボさんが作り出すマカロンを求めて! いざ!
ジョスランさんは、「フランス菓子の “いま” 」をしっかりとらえながら、本場フランスと富山を始めとした日本の食材をコラボレーションに挑戦し続け【香り高く口の中でとろける宝石のようなマカロン】【口どけよく独創的でスタイリッシュなケーキ】を日々作り出しています。お仕事中に目線いただきありがとうございます!
おいしいもの探しが趣味の私、もちろんマカロンも大好きなのですが……ことマカロンに関しては甘すぎるものが多いのが悩みのタネ。そもそも洋菓子ですし(発祥はイタリアと言われていますが諸説ありますね)甘さはある程度覚悟していますが、それでも素材の味を生かした、できる限り甘くないものを常に探し求めているのです。
そして、見つけたムッシュー・ジー。ここは、期待が持てそう!
まずは通信販売をして味を確かめようと思ったら、通信販売をしていない。むむむ~(現在は通販しています。通販アドレスは記事下部へ↓)。
食べられないと思うと、どうしても食べたくなるのが人の性。というわけで、目的地と相成りました。
店内に一歩足を踏み入れると、ショーケースに並んだ色とりどりのマカロンとケーキ、棚に所狭しと置かれたチョコレートや焼き菓子たちがお出迎えしてくれます。スイーツ好きにはたまらん。
そして、オーナーであるランボ 乃理子さんを始めとした、スタッフの皆さんの感じのいいこと! このお店、非常に気がいいですね(どこのインチキ占い師だ)。
じつは今回の旅はなかなかにタイトなスケジュールで、私のお買い物時間に振り分けられた時間は10分ほど。そこで、暴挙に出ることにした。
「とりあえずマカロン、全種類ひとつずつください」
「大人買いですね!」とスタッフのお姉さんは笑い、同行の世良さんはドン引き。編集長のスズキに至っては「え? なに言ってんの」と脳内が口をついて出たくらいであったが、気にしていられない。時間がない。
マカロンを用意していただいている間に、ほかに買うものも選ばねばならない。とにかく時間がないのだ。
かくしてお財布の中身と引き換えに(もちろん自腹です!)、マカロン計21個、テリーヌショコラとテリーヌピスターチという究極のデザートチョコレート、そしてプロバンスフルーツチョコレートとパールチョコレートが私の手中に収まった。正確に表現するならば、新型レヴォーグのトランクに収まった。
第一回ニャコランガイドの星は……
では、気になるお味は? というと、第一回にふさわしく、最高のお味でした。マカロンは、探し求めていた[甘すぎず素材の味を大切にした]繊細な味わいで、間違いなくトップレベル。
個人的なオススメフレーバー3つ! と選ぼうとして、かなり難しいことに気づいた。すべてがおいしい。困った。が、無理やり選びます。
【75セレクトNo.1フレーバー:酒(甘酒)】
これはすごい! 甘酒をマカロンにしようと思ったことも驚きだが、大吟醸のかほりをしっかりと、それでいてクドすぎずという絶妙な塩梅で表現できていることに感動(アルコールなしです)。ベビーピンクカラーもかわいい。これ、いくらでも食べ続けられます。お酒好きのかたへのプレゼントにもいいかも。
【75セレクトNo.2フレーバー:ホワイトチョコ&ラズベリー】
甘酒はその素材の面白さも相まってNo.1に輝きましたが、驚きを引いたらこっちがNo.1だったかもしれない! と思うくらい悩んだフレーバー。ホワイトチョコクリームの真ん中にアクセントのラズベリークリームが挟まっています。ホワイトチョコ好きは、間違いなく好きなフレーバー!
【75セレクトNo.3フレーバー:エキゾチック】
グアバ・パッション・レモン果汁の効いたクリームが挟まるこちらのエキゾチック。ラズベリーピンクとグリーンのマカロンの見た目の可愛さと、食べたときの爽やかさと甘さのバランスの良さがGOOD! エキゾチックだわぁ、と唸ること請け合い。
無理やり選びましたが、店名を冠した「ムッシュー・ジー」(富山県産りんごクリーム使用)、エスプレッソの苦味がしっかりと効いた「カフェ」、ココナツ風味香る「タヒチ」は押さえておきたいところ。
マカロンのラインアップはこちらから|ムッシュー・ジー公式サイト(外部リンク)
おいしいものを求めて、もっと遠くへ
今回のドタバタ試乗で、やはりクルマは「好きなときに、好きな場所へ、自分で」行かれる素敵な相棒なのだということを強く感じました。そしてクルマを選ぶ基準のひとつとして「遠くへ行きたくなるクルマかどうか」も追加することに(実際に行くか行かないかは重要ではなく、乗りつづけていたいと思えるクルマかどうかという意味で)。
おいしいものを求めて、「もっと遠くへ」行きたくなるか。
ただおいしいものを買うため「だけに」乗りたくなるクルマか。
新型レヴォーグとフォレスターならば、答えはYES!
ずっと運転していたい、という人でもまったく疲れずに運転しつづけられる人は少ないですよね。そんなとき、SUBARU最高峰の運転支援システムがあれば、不安やストレスなく運転することができるんです(同乗時の安心感もまったく違います)。そして、もちろん走らせても楽しいクルマだということは言わずもがな。
では「この2台、どちらが好き?」と聞かれたら、新型レヴォーグももちろん素晴らしいクルマなのですが、私は迷うことなくフォレスターを選びます。
あの緩さは、一度体験しちゃうと病みつきになるんですよ。間違いなく体格には合っていないサイズなはずなのに運転がしやすいところも好印象。「なにもかも自分には合わない」と思っていたクルマを意のままに操れるうれしさも加味されての選択。
昨年も書きましたが、こんなサイズ絶対に無理! と思っているかたにこそ、本当に試してほしい1台です。
さぁ、SUBARUでもっともっと遠くへ! おいしいものを探しに行きましょう!
【Shop Data】 Monsieur J(ムッシュー・ジー) 富山県富山市総曲輪4-10-9 1F 076-461-5242 駐車場完備(5台) 営 業 日 :水曜〜日曜日 営業時間:10:00〜18:00 定 休 日 :月曜〜火曜日/元旦・ほか特別休暇あり
【スバル・レヴォーグ STI Sport EX】 全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm ホイールベース:2670mm 車両重量:1570kg 乗車定員:5名 最小回転半径:5.4m 燃料タンク容量:63ℓ エンジン 型式:CB18 形式:水平対向4気筒DOHCターボ 排気量:1795cc ボア×ストローク:80.6mm×88.0mm 圧縮比:10.4 最高出力:177ps(130kW)/5200-5600rpm 最大トルク:300Nm/1600-3600rpm 燃料供給方式:筒内直接噴射 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン 燃料タンク容量:63ℓ トランスミッション:チェーン式CVT(リニアトロニックCVT) WLTCモード:13.6km/ℓ 市街地モード10.0km/ℓ 郊外路モード14.5km/ℓ 高速道路モード15.3km/ℓ 車両本体価格:409万2000円
【スバル・フォレスター SPORT】 全長×全幅×全高:4625mm×1815mm×1730mm ホイールベース:2670mm 車重:1570kg サスペンション:Fマクファーソンストラット式 Rダブルウィッシュボーン式 エンジン エンジン形式:水平対向4気筒DOHC エンジン型式:CB18 排気量:1795cc ボア×ストローク:80.6mm×88.0mm 圧縮比:10.4 最高出力:177ps(130kW)/5200-5600rpm 最大トルク:300Nm/1600-3600rpm 過給機:ターボ 燃料供給:筒内燃料直接噴射(DI) 使用燃料:レギュラー 燃料タンク容量:63ℓ トランスミッション:チェーン式CVT(リニアトロニックCVT) WLTCモード:13.6km/ℓ 市街地モード10.3km/ℓ 郊外路モード14.3km/ℓ 高速道路モード15.2km/ℓ 車両価格:328万9000円(現行モデルのSPORTは330万円)