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WRX STI NBR Challenge 2022
スバルブースに入ってすぐに展示してあるのが、2022年のニュルブルクリンク24時間耐久レースの参戦車両「WRX STI NBR Challenge 2022」だ。

同車は予選をSP3Tクラス(2.0L以下のターボエンジン搭載車)で予選1位・総合58位で通過。ハイペースで周回を重ね、スタートから10時間後に総合38位まで順位を上げた。

しかし、午前3時前に6速全開の下り坂で突然のタイヤがバースト。ボディ右側をガードレールにヒットしてフレームにダメージを負ったため無念のリタイヤとなった。

250km/以上でタイヤバーストに見舞われたものの、佐々木孝太選手は無事だったものの、レース中での車両修復は困難とされ、リタイヤが決断された。

レース後、辰己英治総監督(当時)は「左フロントのハブとサスペンションアームを繋ぐボールジョイントが疲労破断したことによるホイールのバーストが直接原因」と語った。

『モーターファンフェスタ2025』に展示されたのはその車両そのものではあるが、車両自体は修復され展示車両からレースのダメージを感じさせない状態に仕上げられている。

華々しいスバルのニュルブルクリンク24時間耐久レース挑戦の中でも、残念な結果となった車両ではあるが、実戦を潜り抜けた凄みを感じさせる。


スバルS210プロトタイプ
そして、WRX STI NBR Challenge 2022と並んで展示されたのが、2025年1月の『東京オートサロン2025』で発表されたSTIの最新コンプリートカーである「S210」だ。

同車は市販型ではないプロトタイプながら、その完成度はほぼ市販レベルといった印象。こちらは来場者もアクセスが可能で、『東京オートサロン2025』以来のお目見えとあって皆さん興味津々の様子。ドアを開けたりコックピットに座ってみたりと、S210をチェックしていた。

また、S210の開発を担当したSTI開発副本部長・高津益夫氏が登場。S210の開発コンセプトやS210ならではのパーツやポイントを解説していた。
S210はインプレッサWRX S201から連なるSTIコンプリートカーの系譜にあって、ベースにWRX S4に倣った2ペダルモデル。その点がSシリーズとしてどうなのか?という点が発表時にスバルファン、STIファンを中心に物議を醸した。

しかし、今や世界を見渡してもハイパフォーマンスカーは2ペダルが常識。そして、展示されていたWRX STI NBR Challenge 2022はまだだが、WRX STI NBR Challenge車もWRX S4ベースの2ペダル車となっている。

高津開発副本部長も「S210はスバルのSTI NBRChallengeの直系モデルである」と語っており、CVT「スバルパフォーマンストランスミッション」の仕上がりに自信を見せる。S210はスバル「S」シリーズの新たな世界を拓くことになるだろう。
千葉スバルもブースを出展
さらにスバルのメーカーブースの外には千葉県のスバルディーラーで、GR86/BRZカップにも参戦する千葉スバルがブースを構え、レース参戦車両や特選中古車を展示。スバルやSTI のグッズはもちろん、千葉スバルのオリジナルグッズも販売されていた。


