土屋圭市の愛車シビックRが登場! “実効空力”新旧シビックが揃い踏み。ヴェゼル用ホイールの乗り比べも!【モーターファンフェスタ2025】

2025年4月20日(日)に多くのクルマ好きを集めて開催された「モーターファンフェスタ2025 in 富士スピードウェイ」。ホンダアクセスは、土屋圭市さんの愛車シビック タイプRを含む“実効空力”新旧シビック3台を披露。ヴェゼルの純正ホイールとホンダアクセス製ホイールとの乗り比べ試乗会も開催された!

REPORT&PHOTO●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)

新旧シビックの“実効空力”エアロパーツを展示

ホンダアクセスの走行パーツブランド「モデューロ」の開発アドバイザーを務める土屋圭市さんが、その開発に初めて携わったのは、FD2型シビックタイプR専用のエアロパーツと5段階減衰力調整機能付きスポーツサスペンションを組み合わせた「スポーツモデューロシビックタイプR」。これがのちのコンプリートカー「モデューロX」シリーズや、各ホンダ車向け「モデューロ」パーツの原点となったのは間違いないだろう。

スポーツモデューロシビックタイプR

FD2型シビックRは、絶対的な速さを重視しすぎたがゆえに、ベース車の乗り心地が劣悪だったのは、多くの人が知るところ。だが「スポーツモデューロシビックタイプR」は、タイプRに求められる絶対的な速さを何ら損なうことなく、ドライバーはもちろん同乗者にも過大な負担を強いることのない乗り心地を実現していた。

スポーツモデューロシビックタイプR

それから早17年。現行モデルのFL5型シビックタイプRはもちろん、より手軽にスポーツドライビングを楽しめるFL1型シビックRS、さらにはヴェゼルをはじめその他のホンダ車に設定されている「モデューロ」ブランド各パーツにも、その開発思想は色濃く受け継がれている。

土屋圭市さんの愛車である現行FL5型ホンダ・シビックタイプR(左)と、「テールゲートスポイラー(ウイングタイプ)」を装着する現行FL1型ホンダ・シビックRS(中央)、FD2型スポーツモデューロシビックタイプR)

そんなモデューロを象徴するキーワードとキーアイテムが、“実効空力”エアロパーツと、“剛性バランス最適化”アルミホイールだ。

「テールゲートスポイラー(ウイングタイプ)」を装着するシビックRS

現行シビックR用リアルカーボン製「テールゲートスポイラー」と、RSを含むシビック標準モデル用のFRP製「テールゲートスポイラー(ウイングタイプ)」は、「シェブロン」と呼ばれる独特ののこぎり刃形状を主翼の下面に採用。

ホンダ・シビック標準車用「テールゲートスポイラー(ウイングタイプ)」

これにより、四輪への垂直荷重を空力によって増やし、タイヤのグリップ限界を高め、コーナリングパワーも増大。直進性も大幅に高め、かつ旋回時の一連の挙動をよりリニアなものにしながら、空気抵抗も低減している。

シビックタイプR用リアルカーボン製「テールゲートスポイラー」

“剛性バランス最適化”が図られた現行2代目ヴェゼル用18インチアルミホイール「MS-050」は、ホイール各部の剛性バランスをただ高めるのではなく、しならせるべき箇所は敢えて剛性を落として全体のバランスを取り、かつ装着する車両に対しても剛性バランスを取ることで、タイヤの接地面圧をアップ。走行安定性を大幅に高めている。

「MS-050」に採用された剛性最適化技術

今回のモーターファンフェスタでは、この「MS-050」装着車と純正ホイール装着車とを比較試乗できるコーナーを新たに展開。両者の乗り心地やハンドリングの違いを、多くの参加者が体感していた。

ホンダ・ヴェゼルの“剛性バランス最適化”比較試乗車両。写真手前が「MS-050」装着車、奥が標準ホイール装着車

また、土屋圭市さんを交えたトークショーも計3回開催。このうち「土屋圭市の愛車CIVIC TYPE Rトークショー」では、カーライフジャーナリストのまるも亜希子さんを司会に、愛車のシビック タイプRを囲みながら、各所に施されたカスタマイズのポイントが披露された。

「土屋圭市の愛車CIVIC TYPE Rトークショー」には多くのファンが詰めかけた

冒頭では現行シビック タイプRの上品なスタイルと走行性能の高さに惹かれ2年半前に注文したものの、納車されたのは自らが開発に携わった「テールゲートスポイラー」ともども半年前だったという裏話を暴露。

また「テールゲートスポイラー」の開発では、ベース車ではリヤのダウンフォースをより高めて安定性を向上させるべく、主翼の角度やシェブロンの大きさ・高さなどを1年半かけて煮詰めたという開発秘話も語られた。

土屋圭市さんの愛車であるシビックタイプR。「テールゲートスポイラー」が装着されている

インテリアにはホンダアクセス製のシフトノブやLEDイルミネーションランプも装着されているが、そのほかにもKW製車高調整式サスペンションキット「ST」シリーズ、FUJITSUBO製フルチタンマフラー「A_RM+C」、“剛性バランス最適化”が採り入れられた新規開発の鍛造18インチアルミホイール、ブリッドの“職人”シート(運転席はフルバケットの「ZETA4」、助手席はセミバケットの「STRADIA3」)など、土屋さんがこだわり抜いて選んだ社外パーツも数多く装着。

室内にはホンダアクセス製のシフトノブやLEDイルミネーションランプを装着

「R35型日産GT-Rより下りのワインディングで速く走れる走行性能と、同乗者も快適な乗り心地の両立」を目指し、今後もセッティングを煮詰めていくというから、そのノウハウが注入された各パーツの発売も期待したい。

前席にはブリッド製バケットシートを装着。運転席と助手席とで仕様が異なるのも土屋さんのこだわり

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著者プロフィール

遠藤正賢 近影

遠藤正賢

1977年生まれ。神奈川県横浜市出身。2001年早稲田大学商学部卒業後、自動車ディーラー営業、国産新車誌編…