シティ・ターボII「ブルドッグ」が復活!? ヒルクライムがターゲットのN-ONE改【東京オートサロン2022】

軽自動車初のFFターボと6速MTの組み合わせを実現し、小粋な走りが好評のホンダN-ONE。それをベースとして、ホンダアクセスがヒルクライムレースへの出場を目論んでカスタマイズしたモデルが「K-CLIMB」だ。

ホンダK-CLIMB

曲がりくねった山道をいかに速く駆け上がれるか。ホンダアクセスがK-CLIMBをカスタマイズするうえで、まず重視したのがフットワークの改善だ。

ホンダK-CLIMB

専用チューニングを施した車高・減衰調整式ダンパーを装着したほか、ホイールは初代N-ONE モデューロX用の5.0J-15サイズのアルミをチョイス。インセットも変更することでワイドなスタンスを実現した。また、タイヤもヨコハマタイヤのアドバン・フレバに履き替えられている。

ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB

さらにボディは軽量化を実施。前後バンパーやボンネット、グリルは軽量高剛性なCFRP製に交換済みだ。また、室内はリヤシートが取り払われたうえで、6点式ロールバーも追加されている。

ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB

そんなヤル気なK-CLIMBのフロントマスクを見て、ある1台を思い出さないだろうか。横2本に開けられたグリルの形状と、左右非対称なHマークの配置、そして丸目ライト…。そう、1983年に発売されて一世を風靡したシティ・ターボIIだ。K-CLIMBは、ブルドックの愛称で親しまれ、ワンメイクレースも開催されるなど人気を博したシティ・ターボIIにもオマージュを捧げているのである。

ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB

カラーリングにも注目だ。ボディサイドは駆け上がる山道をいマージしたグラフィックが描かれており、それを境にフロント部はホワイト、リヤはイエローに塗り分けられている。ワインディング路をモチーフにしたというK-CLIMBのロゴもアクティブな雰囲気だ。

ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB

見ているだけで楽しくなってくるK-CLIMBだが、見せかけだけのショーモデルではない。実際にサーキットで走行テストも行うなど、本気で走りを高めようとしている。そのあたりが、遊びのツボを心得ているホンダアクセスらしいところ。令和の「羊の皮をかぶった狼」と呼ぶにふさわしい1台だ。

ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB
ホンダK-CLIMB
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著者プロフィール

長野 達郎 近影

長野 達郎

1975年生まれ。小学生の頃、兄が購入していた『カーグラフィック』誌の影響により、クルマへの興味が芽生…