コンセプトは「レーシングモディファイ」! 現代流カスタムで甦るS130フェアレディZ【東京オートサロン2022】

CLS RM S130Z
CLS RM S130Z。
ハイエースや軽バンなど、どちらかといえば箱車のカスタムというイメージなCLSブランドを展開するESB。東京オートサロン2022での同社ブースには、従来の車種とは毛色が違う2代目フェアレディZであるS130が展示された。オリジナル開発されたエアロパーツやスチールホイールに込められた、新たなカスタムスタイルへの提案を紹介しよう。

PHOTO&REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru)

CLS RM S130Z(ESB)

CLSブランドがRM(RACING MODIFY)という新たな価値を提案した。ブランドを展開するESBは人気沸騰中の旧車に着目。ただ、すでに中古車価格が高騰している初代S30フェアレディZなどではなく、まだ手に入れやすい価格帯にあるモデルに目をつけた。それが2代目フェアレディZであるS130だった。

CLS RM S130Z。

CLS RM S130Zと名付けられたデモカーには、オリジナル開発されたエアロパーツが装着されている。フロントバンパーやサイドステップ、リヤウイングにテールガーニッシュ、リヤマッドガードなどから構成。これらをフルに装着することで、当時モノとは異なる新たなスタイルを生み出すことに成功した。新たなスタイルとは、現代のスタンスシーンで通用するローダウンモディファイが基本になっている。

CLS RM S130Z
CLS RM S130Zのリヤスタイル。

ローダウンスタイルをエアロとともに盛り立てているのが、オリジナル開発したスチールホイールのTC01。あえてスチールという素材を選択したのは、旧車らしさとともに高価格化を防ぐためでもある。70年代や80年代はアルミホイールよりも、スチールホイールをワイド加工することが多かった。当時へのリスペクトとともに、現代流のデザインや手法で開発された。1万3000円から2万2000円(税別)と非常に買いやすい価格帯が魅力だ。

CLS RM S130Z
オリジナルのスチールホイール、TC01。
CLS RM S130Z
フルロックでも当たらない。

ここまでローダウンしてあってもフロントホイールはステアリングをフルロックまで切ってもフェンダーと干渉することはない。それはガレージBオリジナルサスペンションキットを装着してキャンバーを調整することで実現している。この辺りはローダウンを専門にしてきたESBのノウハウだろう。

CLS RM S130Z
キャンバー調整でローダウンを可能にした。

TC01は13インチと15インチが用意され、旧車に最適といえる。リム幅は7Jから11Jとなっていて、いずれも深リムへのこだわりを感じさせるもの。ただし、細めのタイヤを引っ張る前提でもあるので、ワイドタイヤを装着するならフェンダーの加工などが必要になるだろう。

CLS RM S130Z
−35インセットによる深リム。

室内を彩るのはGoodGun×CLSディープコーンステアリング。これもESBのオリジナル製品でφ33mmの小径タイプ。レザーにホワイトのステッチとレターが印象深い。またエンジンは現状でL28型をそのまま載せただけという。吸排気系のチューニングは今後の課題だそうで、どこまで進化するかが楽しみだ。

CLS RM S130Z
オリジナルステアリングを装着。
CLS RM S130Z
L28型エンジン。
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著者プロフィール

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増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…