SUBARU SUMBAR TRUCK | いつだって全開!! サブロク倶楽部 スバル・サンバー・トラック

毎月掲載しているホットなサブロクを紹介しているコーナー!!
いつもアクセル全開なサブロクのなかでも、荷物が積めて実用になる軽トラは誰にとっても手軽で身近な存在。
車高短にして自分好みにカスタムすれば、明るい未来が待っている!
【G-WORKSアーカイブス】
1973年式・K-71 スバル サンバー・トラック

バイクを運ぶから実用的な車高にした

最初はランクル乗りだったオーナー。知り合いのガレージに遊びに行って人生が変わってしまった。ガレージ隅で起こしてもらうのを待つ剛力サンバーを見てしまったのだ。ちょうどその頃NOx規制で古いディーゼル車が持てなくなったこともあって、乗り換えようと思っていたのだった。


不動車を手に入れ、16歳からやっているバイク起こし同様、気軽にエンジンを降ろして作業を始めた。水回りがダメで苦労したが、キャブのオーバーホールとホースの交換で復活。ボディは気合いの手磨きで仕上げた。

こだわったのは車高。低くしたいのは山々だがペタペタでは趣味のバイクを運べない。どちらも納得できる程度に下げたら、勝負はタイヤだ。合わせホイールだからウラ側を重ねればワイドになるが、それじゃ足りない。試行錯誤のすえフロント5J、リヤ6Jにすることに成功した。

3mに満たないボディで350kg積める

全長が3m以内の規定だからキャビンが極端に短けれど、最大積載量は350kg
水冷のためバンパーにグリルが追加された。ミラーはルーカスタイプ
リヤエンジンのためバンパーがエンジンフードを兼ねている

SUSPENSION

合わせホイールでワイド化

ホイールは合わせタイプだから裏側流用でワイド化可能。でもどの車種用かは企業秘密
セレーション差し替えで車高を落とす

車高を下げるにはトーションバーの調整で済むが、ネジのスプラインが特殊なためセレーションを差し替えなければならない

ENGINE

荷台下に収めたリヤエンジン方式

荷台にあるメンテナンスフードを取り払うとエンジンヘッドがご開帳。上の遮熱板は積み荷を排気熱から守るための装備
スバル360や空冷R-2から発展して水冷になったEK34型エンジンは、荷台下のリヤに搭載。基本的にノーマルのまま

分離給油方式を採用したためオイルタンクは別体式。以前は混合燃料を作って給油していたのだ

 エキパイは途中で太さを変えるチャンバー構造となっており、そこからサイレンサーへ繋がる

廃車体を見つければ現地で解体して運ぶ!

ボディのカスタムは最小限。あっさりしたのが好みだから、ステッカーやエンブレムを外して、樹脂部品や下回りをブラック仕上げにしたくらい。ただ、可倒式のプラスチックミラーはイケてないので、ムーンアイズで買ったルーカスタイプにしている。

希少なところもお気に入りで、どの旧車イベントに行っても同じクルマに合ったことがない。だから部品の調達は大変で、電動カッター片手に譲り受けた不動の同型車をその場で解体して荷台に積み持ち帰ってきたこともたびたび。趣味のバイクだけじゃなく、部品取りにも活用しているのだ。

そこまで入れ込んだ剛力サンバー。次なる目標としてバンも入手済みだ。エンジンはかかるようにしたが、書類がないのでナンバーをどうするか思案中。

荷台三変化

全閉
一方開きと三方開きがあるサンバー。このクルマは三方開きだ
後方のみ
後ろのアオリを外して付属するチェーンをかければ90度で固定できる
全開
横のアオリを外して下に降ろせば荷物の積み降ろしにとっても便利

室内

ステアリングをメーカー不明品に変えてドリンクホルダーやナビを追加しただけでもポップな雰囲気
足元は純正のまま。白い筒はブレーキフルードのタンクで小さなタイプが前期用
スペアタイヤは下とフレームの間の空間にステーを介してタイヤを移設。空いた場所に工具やスペア部品を積んでいる
このスバル・サンバー・トラックの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)に掲載された記事を引用・転載したものです。

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