目次
4ドアハードトップ
セダンが今よりも人気だった頃、ボディ形式として、「4ドアハードトップ」が非常に高い人気を誇った。サッシュレスドアを採用した4ドアセダンとも言え、サイドウインドウを取り囲む窓枠がない。クラウンでは、「4ドアピラードハードトップ」としてすでに写真の5代目クラウン(1974年〜)からラインナップされている。しばらくの間、4ドアハードトップがクラウンの主役であり続けたが、11代目(1999年〜)では25年ぶりにドアサッシュが設けられることになり、以降、クラウンに於ける「4ドアハードトップ」の歴史は幕を閉じた。
直列6気筒エンジン
高級車の証とも言われた直列6気筒エンジンを、クラウンでは実に2代目(1962年〜)から搭載していた。トヨタ初のSOHCエンジン、M型 1998ccである。以来、直列6気筒エンジンは、2.0Lの他、2.6L、2.8L、3.0Lと大排気量エンジンを加えながらも、常にクラウンの主力パワーユニットであり続けた(さらなる上級モデルにV型8気筒が積まれることもあった)。そうした、約40年に渡る直列6気筒エンジン搭載の長い歴史に終止符が打たれたのは、12代目(2003年〜)のいわゆる「ゼロクラウン」だ。環境性能を高めるという目的のもと、直列6気筒エンジンからV型6気筒エンジンに換装されたのである。
ペリメーターフレーム
クラウンは長らく「ペリメーター」と呼ばれるフルフレーム構造が採用していたが、9代目(1991年〜)で初めて設定されたマジェスタが、クラウン史上初めてモノコックボディを採用した。マジェスタ以外のクラウン、ロイヤルシリーズがフルモノコックボディを採用するのは、10代目(1995年〜)からだった。このフルモノコック構造化や、全車V6化してパッケージも全面的に見直した「ゼロクラウン」、そして近年では、TNGAの概念を取り入れたGA-Lプラットフォーム採用の15代目などが、クラウンの走りを大きく変えて来た節目のモデルと言っていいだろう。
ロイヤル、アスリート、マジェスタ
7代目クラウン(1983年〜)の最上級グレードに「ロイヤルサルーンG」が設定されるた。ここからしばらくの間、クラウンは「ロイヤルサルーン」の呼称を使うことになり、ロイヤルサルーン=クラウンのイメージが定着した。同7代目には、特別仕様車として「アスリート」の呼称も使われ、11代目からは継続的にシリーズとして設定。マジェスタは、9代目(1991年〜)からラインナップに加わっている。これら、クラウンとは切っても切れない馴染み深い呼称は、14代目まで使われたが、現行15代目(2018年〜)では一切使われなくなり、「B」「S」「G」「RS」といった一般的なグレード名称が使われている。
そして、
ハイブリッド車の投入、クーペルックのファストバックセダンへと形を変えて来たクラウン。新型16代目クラウンのティザーサイトでは、「SEDAN? SUV?」と、従来のカテゴリーを超えた跳躍も想起させる。噂されるようなFF化や、さらなる電動化などが控えているとすれば、それはクラウンにとってさらなる大きな飛躍のチャンスと捉えることもできるだろう。7月15日のワールドプレミアを期待して待ちたい!