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ワークスレーサーの太いタイヤ=速さの象徴。それをより強く求めた結果に他ならない
太いホイールを履いてベタベタに車高を落としたクルマには、ノーマルには出せない悪そうな迫力があり、カッコイイ。しかしそれはただ格好つけるためだけではない。あくまでも“速さ”の象徴なのである。それがあるからそのスタイルに“凄み”が加わるのだ。街道レーサーの原型である“ワークスレーサー”がそうであるように、スピードを上げれば上げるほど、それをコントロールするために、太いタイヤ(ホイール)が必要になってくる。そのスタイルに憧れ、近付こうとするために、この極太ホイールは必須のアイテムとなっている。
まずはホイールのサイズについて知る!
簡易的な測り方
取り付け面とリム裏側の端までの距離を測り、そこからリム幅(縁を除く)の半分を引いた数字がオフセットだ。
中古の場合はサイズ不明のホイールも多いと思うので、そうなると計測してサイズを割り出すしかない。リム径はタイヤを見るか、直径を測って2.54(1インチ)で割れば良い。オフセットは、リムの裏の端からハブ取り付け面までの長さから、リム全体の幅の半分を引いてやれば、リムのセンターからの距離(=オフセット)がわかる。
超基本! 8J、9Jの“J”とは?
「8J」というのはホイールのリム(のタイヤがハマる部分の)幅を表しているのはご存じの通り。数字の単位は“インチ”なので、8Jなら約203㎜というわけ。では“J”は何のことだろう? これはリムの端の形状を表していて、立ち上がり部分の高さがJよりJJのほうが0.5㎜高いそうだ。ほんの僅かな違いなので気にすることは無いようだが、固いタイヤをJJリムに組む場合は、Jのときよりちょっと苦労する…ことがあるかもしれない。
よく聞く「A、B、Cタイプ」って何?
禁じ手! “裏&裏組み”
「禁じ手」なので、真似しないで欲しいのだが、やはり太い深リムホイールというのは、現在では数が少なく、見つかっても高価なことが多い。そのため、倉庫に転がっていた使わない6Jの3ピースホイールを特殊加工で分解し、幅の広い裏のリム同士をくっつけてみた。すると、9J相当の深リムホイールが見事完成! でもコレ、良いことずくめのようだが、裏同士を合わせているためにビードを落とす部分が無いから、普通のやり方ではタイヤが組めず、かなり強引なこと(方法は秘密)をしているので、安易に組むとエア漏れの心配もあるし、タイヤを組み替えるときがまた大変、という方法なのである。これは“禁じ手”と言わざるをえない。
この極太ホイールの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)に掲載された記事を引用・転載したものです。