スタイリッシュで人気の高いクロスオーバー、マツダCX-30の使い勝手を徹底チェック! |SUVレビュー

「ファミリーユーザーにも買っていただけるコンパクト」と開発者。CX-30は4名乗車で荷物を積んでも快適なクロスオーバーSUVである。その理由は、小さな車体でありつつも実用的な後席と広めの荷室を前提にしたパッケージングとしているからだ。

REPORT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)
ASSISTANT●菅原樹里亜(SUGAWARA Juria)(身長160㎝)
PHOTO●中野幸次(NAKANO Koji)
①グローブボックスは大容量で、保湿系の大型ボックスティッシュを入れても余裕たっぷり。「Lパッケージ」はサテン処理のノブで上質化。
②運転用の眼鏡やサングラスを収めるのに最適なオーバーヘッドコンソールボックス。内部は傷付き&振動音防止のシートが貼ってある。
③サンバイザーのカードホルダーはクリップ式。シンプルで見た目の美しさを重視し、プラスチックのカードなどを挟むことに特化している。
④センターコンソールの最前部にあるトレーは、底が深くてスマホを置くことを前提にした構造。USB端子もすぐ近くに設けている。
⑤フロントドリンクホルダーは、「20S」標準車を除きリッド付き。アジャスターにより細缶もしっかりホールドする構造だ。
⑥インパネ右端にあるコインボックス。開閉式で、容量こそ大きくないもののスペースを有効活用するアイテムだ。

⑦センターコンソールボックスは、たっぷりの前後長とDVDトールケースも収納できる深さが自慢。取り外しできる仕切りも備えている。リッドはスライド+跳ね上げオープンと、凝った構造なのが特徴的。これはリッドを開閉する際のアクションを小さくするのが目的だ。前方にケーブルを通せる。⑧

⑧フロントドアポケットが比較的大きいのも、ドア下部前方にスピーカーを埋め込まない構造のメリット。折り畳み傘なども収納できる。
⑨シートバックポケットは助手席の背中のみの採用で、運転席の後ろにはない。A4サイズの冊子も余裕で収まる。
⑩アジャスター付きで細缶のドリンクもしっかり保持してくれる後席ドリンクホルダー。左右間に溝を設け、スマホなども置きやすい設計だ。
⑪リヤドアにもボトルを置けるポケットを備えている。500㎖ボトルを置いてもゆとりが残るサイズだ。
⑫後席のアシストグリップにはハ ンガーとして使えるフックも組み込まれている。ジャケットなどを掛けることができる。

〈ラゲッジルーム〉空間だけでなく開口部の広さにもこだわる

開口部下端の地上高は約755㎜で、クロスオーバーSUVとしては標準的。リヤウインドウ部分が大きめに傾斜しているのでテールゲート開放時の車両後方への張り出しは小さく、車両後方が狭い駐車場でも荷室にアクセスしやすい。
後席シートの折り畳みは、背もたれだけを前に倒す仕掛け。背もたれ上部のロック解除ボタンを押して前に倒す。
「20S 」標準仕様を除き電動開閉機能を搭載するのは立派。運転席やリモコンからの操作でも開閉可能だ。
通常時:奥行き800㎜ 高さ750㎜

「ベビーカーとスーツケースを同時に積める」という荷室容量は430ℓ。荷室形状を見ると、トノボード部分(床から515㎜の高さ)までは空間がしっかり確保されているのが理解できる。

2列目格納時:最大奥行き800㎜ 最小幅1000㎜

荷室床面と倒した後席部分とは約40㎜の段差が生じているが、それは床のフラット化よりも容量重視で荷室床面を可能な限り低くしているから。倒した後席部分は傾斜も残る。

後席は左右6対4の分割で折り畳むことができる。荷室は、側面のトリムまでカーペットを張った上質な仕立てだ。これもこのクラスの国産車では珍しい。
床下収納スペースにはジャッキやパンク修理キットを積むほか、洗車グッズなどを片付けるのに最適なトレー状のフリースペースが用意されている。
荷室の左側壁面上部にはラゲッジランプが組み込まれるLEDランプなのがポイントだ。
シート背中にあるチャイルドシート固定アンカー。ここにネットを引っ掛けることもできる。
壁面には荷物を固定するロープやネットを引っ掛けるためのフックが組み込まれている。

Boseサウンドシステム搭載車

Boseサウンドシステムを選ぶと床下収納スペースの形状が変わる。これは同システムに備わる丸いサブウーファーにあわせた設計となるからだ。標準タイプと比較して、収納容量はほぼ同じだ。

注目装備

バニティミラー:運転席/助手席ともにバニティミラーを用意し、天井にはスライドリッドを開くと点灯するLED照明が組み込まれる。
フレームレスミラー:フレームのない形状は、見た目がシンプルで同じサイズなら鏡の面積を広くできるのがメリット。自動防眩機能付きだ(L Package)。
オフロード・トラクション・アシスト:ぬかるみなどでスタックした際に、ボタンを押すことで4WDとトラクションコントロールを協調させ脱出性を向上。

アドバンストキー:キーは全車ともに同形状で箱型。「20S 」を除き非接触式で、側面にドアロックや電動テールゲートのボタンを組み込む。

https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=11138

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著者プロフィール

工藤 貴宏 近影

工藤 貴宏

自動車ライターとして生計を立てて暮らしている、単なるクルマ好き。

大学在学中の自動車雑誌編集部ア…