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キーワードは”ギア”! アクティブライフを予感させるエクステリア
ファンクロスのスタイルは、前後バンパーには樹脂製のクラッディングを大きく配しているだけでなく、メガネやレンチのような独特な外観がとても個性的だ。
ボンネットフードもタントのなだらかに下るラインと異なりウェストラインから直線的に伸び、フロントグリルにほぼ直角に落ちるデザインになっている。それにより、専用のヘッドランプユニットやブラックアウトされたフロントグリルガーニッシュと合わせて精悍でタフ感溢れるフロントマスクを手に入れた。
サイドガーニッシュは樹脂クラッディングではなくフロントグリル同様にブラックアウトされた加飾パネルで、優しく有機的なドア断面をもつタントのサイドビューにファンクロスならではのアクセントを添えている。
撮影車はルーフをブラックマイカメタリックとしたツートーンカラーモデルで、ルーフレールと合わせてコントラストの強いルックスになっている。
ファンクロスターボはタフトと同じ15インチホイールを装着しており、タイヤサイズも165/65R15となる。NAモデルは14インチとなり、タイヤサイズは155/65R14だ。
オレンジがアクセントになったインテリア
■インストゥルメントパネル&メーター
ダッシュボードやインストゥルメントパネルなど、コックピットまわりのレイアウトはタントシリーズで共通。ファンクロスではエアコン吹き出し口などにオレンジの差し色を加えアクティブなイメージを演出している。
ファンクロスも含め、今回のタントシリーズのマイナーチェンジのトピックはメーカーオプションで用意された9インチスマホ連携ディスプレイオーディオだ。
ワイヤレス(Bluetooth)による「Apple CarPlay」、USB接続による「androidauto」でスマートフォンに接続でき、スマホのナビゲーションを大画面で表示できるほか、オーディオや動画再生、ハンズフリー通話も可能で、ぜひとも装着したいオプションだ。
■シート
前後シートは濡れてもサッと拭き取れるフルファブリック表皮を採用。濡れたアウトドアギアを使うときやウインタースポーツ、ウォーターレジャーの際の片付けがラクになる。
カモフラージュパターンの表皮デザインに、フロントシートにはオレンジラインの差し色がアクセントになっている。
フロントシートは運転席側で540mm(メーカーオプション)、助手席側で380mmのロングスライドが可能。ミラクルオープンドアと合わせて車内へのアクセス性と広々とした足元空間はタントシリーズの大きな美点となっている。
リヤシートは最大50度のリクライニングが可能で、ゆとりのくつろぎ空間を作り出すことができる。
■ファンクロスの専用装備
アクティブな使い方を想定したファンクロスには、ラゲッジルームの天井と右側面にルームランプを設置。夜間など暗所での荷物の積み下ろしなどで重宝する機能だ。
加えて、後席右側面のクォータートレイ&ボトルホルダー上部にUSBポートを設置。出力は2.1Aでポート形状は一般的なタイプAを採用。スマートフォンなどのデジタル機器を充電できるほか、LEDランタンなどキャンプギアへの給電、車中泊時の電源確保などに大いに役に立つ。
ラゲッジルームランプやUSBポートは、ファンクロスに限らず使い勝手の良い機能なのでオプションでもタントやタントカスタムにも設置できると良いのではないだろうか。
デッキボードでフルフラットを実現したラゲッジルーム
■ロングスライド&左右分割可倒シート
左右分割可倒式のリヤシートは、ファンクロスのみシートバックを防水加工として濡れた荷物を置いても簡単に拭き取れるようになっている。
また、240mmの前後スライドが可能で荷物の量に合わせてラゲッジルームを拡大することが可能だ。さらに、今回のマイナーチェンジでリヤシートの仕様を変更。シートバックにスライドレバーを設置して、ラゲッジルーム側からのスライド操作ができるようになったのがトピックだ。
■上下2段調節式デッキボード
今回のマイナーチェンジでタントシリーズに共通で採用された上下2段調節式デッキボードは、通常は開口部高さだが足を展開することで床の高さを倒したシートバックと揃えてラゲッジルームをフルフラットにすることができるようになった。
助手席のシートまでフラットにすれば助手席からラゲッジルームに至るまでの長大なフラットスペースを作ることができるのだ。
そこまでいかなくとも、後席までフルフラットになるだけでアウトドアギアを詰めたボックスなどをそのまま積みやすくんるので、使い勝手は格段に向上したと言えるだろう。
デッキボードの下にはラゲージアンダーボックスが用意されており、通常時ならデッキボードが蓋になっているが、デッキボードの脚を展開すればラゲッジルームの天地高は減るものの、ラゲージアンダーボックスと二階建てになって常時アクセスが可能になる。また、デッキボードは用意されているフックを使えば開けた状態で固定することもでき、ラゲージアンダーボックスの深さの分だけ逆にラゲッジルームの天地高を高めて背の高い荷物を縦置きにすることも可能になる。
樹脂製のデッキボードは軽量ながら耐荷重は20kgと余裕があり、車外に出してローテーブルや物置台としても活用できる。防水なので手入れも簡単だ。
また、脚は二脚一対になっておりワンタッチで展張でき、ロック機構を備えていてしっかりと固定できるので重量物を載せる時にも安心だ。
エンジンはターボとNAを用意
エンジンはターボとNAが用意されており、エンジンの違いがグレードの違いになっている。どちらも従来からスペックに変更はなくターボが64PS(47kW)/6400rpm・10.2kgm(100N・m)/3600rpm、NAが52PS(38kW)/6900rpm・ 6.1kgm(60N・m)/3600rpmだ。
また装着されるホイールがターボが15インチ、NAが14インチになるのに加え、ターボはステアリングとシフトレバーが本革巻き+メッキ加飾になっているのがグレードの異なる点だ。
エンジン | 最高出力 | 最大トルク | 駆動方式 | 燃費(※) |
ターボ | 64PS(47kW) /6400rpm | 10.2kgm(100N・m) /3600rpm | FF | 20.6km/L |
ターボ | 64PS(47kW) /6400rpm | 10.2kgm(100N・m) /3600rpm | 4WD | 19.6km/L |
NA | 52PS(38kW) /6900rpm | 6.1kgm(60N・m) /3600rpm | FF | 21.9km/L |
NA | 52PS(38kW) /6900rpm | 6.1kgm(60N・m) /3600rpm | 4WD | 21.4km/L |
駆動方式はFFと4WDが用意されていてどちらもターボとNAが選ぶことができ、トランスミッションは全車CVT。
燃費はターボが20.6km/L(FF)/19.6km/L(4WD)、NAが21.9km/L(FF)/21.4km/L(4WD)となっている。当然NAの方が良好な数値だが、荷物を多く載せたりフル乗車の機会が多いと結局アクセルの踏み込み量が増えるのでターボとの燃費差は縮まりそうだ。
4WDはオート格納ミラーにヒーターとサイドアンダーミラーが標準装備となる(FFはオプションで装着可能)点が異なる以外、装備に大きな差はない。ターボとNA、FFと4WDの価格差を装備、燃費、走り、使い方でどのよう考えるかがグレード選びのポイントになるだろう。
グレード | エンジン | 駆動方式 | トランスミッション | ホイール | 価格(税込) |
ファンクロスターボ | ターボ | FF | CVT | 15インチ | 1,809,500円 |
ファンクロスターボ | ターボ | 4WD | CVT | 15インチ | 1,985,500円 |
ファンクロス | NA | FF | CVT | 14インチ | 1,721,500円 |
ファンクロス | NA | 4WD | CVT | 14インチ | 1,842,500円 |