思い出の1台は? 1951年の誕生から70年、「トヨタ・ランドクルーザー」の進化をプレイバック! 公開日 2024/11/30 新車レビュー 著者 stylewagon 70年もの間続くランドクルーザーの歴史。 ここでは、その型式や特徴、どのシリーズに属するのかなどを分かりやすく紹介します! 合計枚数21枚 すべての画像を見る 目次 1951年【BJ系】1955年【20系】1960年【40系】Station Wagon【55/60/80/100/200/300系】Heavy Duty(BJ/20/40/70系)Light Duty(70/90/120/150/250系) 1951年【BJ系】 当時の警察予備隊(現 陸上自衛隊)向けに計画された車両で、小型トラックSB型用のシャーシを四駆用に改良し、6気筒3.4LのB型ガソリンエンジンを搭載。採用には至らなかったが、民生用に転換し、1953年に量産スタート。1954年からはトヨタ・ジープからランドクルーザーに車名を変更した。 1955年【20系】 民間向けにふさわしい外観とした20系。エンジンは初代の3.4Lに加え、初代末期に消防仕様車に搭載した3.9L(F型)の2機種。4WDのほか、警察パトロール用に後輪駆動も用意。ボディはソフトトップ、ピックアップ、2ドアバン、4ドアバン、消防車などを設定。北米をはじめ、海外への本格的な輸出を開始。 1960年【40系】 1960年に登場した3代目は、24年にもわたり世界中で愛用された。シャーシは2代目同様で、ホイールベースはショート2285㎜、ミドル2430㎜、ロング2650㎜の3種類。エンジンは1973年に6気筒3.6Lディーゼル、1974年に4気筒3Lディーゼルを追加。日本国内で個人が求めやすい4ナンバー(小型貨物)カテゴリーとなった。 Station Wagon【55/60/80/100/200/300系】 1967年(55型) 1967年、40系の4ドアバンに代わるモデルとして、ホイールベースを2700㎜としたシャーシに、まったく新しい、独自のデザインを持つ本格的ステーションワゴン(FJ55)として登場。日本国内ではバン(商用車)として設定したが、北米をはじめとする主要市場である海外向けには乗用車として販売された。 1980年(60系) 外観を一新し、4.2Lガソリンと3.4Lディーゼルエンジンを搭載。後期にはターボやEFIなどのハイパワーモデルも追加。フロントシートをベンチタイプから最適な運転姿勢が取れるセパレートタイプに変更し、乗車定員は従来の6人から5人となった。エアコン、パワステ、ファブリックシートなど快適装備も充実。 1989年(80系) 80系からステーションワゴン(乗用車、8人乗り)仕様も設定。海外での商品力強化のため、全長4970㎜、全幅1930㎜と大型化。リジッドアクスル式サスのスプリングをリーフから乗り心地に優れるコイルに変更。上級モデルにはセンターデフ付きのフルタイム4WDも採用。スタイルも仕様・装備も高級SUVとしての性格を強めたモデル。 シグナス 1998年(100系) 100系では4WDの基本性能に加え、高級4WDとしてのプレステージ性も高められたプレミアムSUVとして登場した。ワゴン用のエンジンは235PSを発揮するV8 4.7Lガソリンを搭載。前サスはダブルウィッシュボーン/トーションバースプリングの独立懸架式を採用し、最上位のVXリミテッドには、油圧車高調整機構(AHC)とスカイフックTEMSを合わせたオプションをを設定して、懸念されたオフロードでの接地性を高めることで、ランクルに相応しい走破性能を維持している。1998年12月には最上級グレードのシグナスも登場。 2007年(200系) V8 4.7Lガソリンエンジンをベースに、吸気VVT-iを採用するなどして出力アップ。岩石路、砂地、急坂路などで、極低速を自動的に維持する世界初のクロールコントロールと、走行状況に応じて前後の駆動力配分を瞬時に選択するトルセンLSD付きトランスファーを標準装備。優れた高級SUVとして100カ国以上で販売された。 2021年(300系) 2021年、14年振りのフルモデルチェンジにより登場した現行の300系。高級感溢れる押しの強い顔付きはまさにKING of SUV。3.3Lディーゼル、3.4LガソリンはともにV6ツインターボ。ハイパワーかつ高トルクで走りも魅力。ランクル初のGR SPORTは電子制御のスタビライザーなど専用装備が加わったスポーツグレード。 Heavy Duty(BJ/20/40/70系) 1984年(70系) 1984年に40系の後継として誕生。業務用途主体だった4WDが乗用車代わりにも使われるようになってきたため、スタイルを一新し、快適性・操作性・使用性の向上を図った。ボディは、従来の幌タイプ、バンに加え、FRPトップ車を設定。1999年には前サスをリジッドアクスルのまま、ルーフからコイルスプリングに変更し、乗り心地を向上。 2007年(70系) 日本国内での販売は2004年に一度終了したが、過酷な環境下での走破性や信頼性が評価され、海外専用車として生産が続けられた。2007年に初の大きな意匠変更が行われ、独立したフェンダーは廃止されモダンな顔となった。V8ディーゼルターボを搭載するため、フロントの幅が80㎜拡大するなど、堂々としたタフな印象を与えた。 2014年(70系) 国内での70系復活を望むファンの強い要望に応えるべく、誕生30周年を記念して期間限定で国内再販。V6 4Lガソリンエンジンとパートタイム4WDの組み合わせなど、70らしさはそのままに、現代的な内外装デザインや安全装備により時代にあった仕様とした。国内では初のダブルキャブピックアップトラックも設定された。 2023年(70系) 2023年、継続販売モデルとして再々販されたのが、現行70系。本格的なオフロード設計、強靱なフレーム、高い基本性能、シンプルなパーツ構造というヘビーデューティーの特性はそのままに、ヘッドライトには丸型のLEDヘッドランプを採用するなど一新。レトロさと現代っぽさを融合させたスタイルとし、トヨタセーフティセンスも搭載した。 Light Duty(70/90/120/150/250系) 1985年(70系ライト/ワゴン) レジャーユースの増加を背景に、70系から派生したライトデューティーの70ワゴン。ショートボディのバンタイプをベースに、2.4Lディーゼルターボを搭載。後席居住性の大幅な向上を図るとともに、新設計のコイルスプリング式サスを採用し、ニーズに合う快適な乗り心地と悪路走破性の両立を図った。 1990年(70系プラド) 1990年、ショートホイールベースの3ドアのみだった70ワゴンに、ロングホイールベースの5ドア車を追加。これを機にライトデューティーseriesは、お馴染みの「プラド」のサブネームが付くようになった。3ドア車は2列5人乗り、5ドア車は3列8名乗り。1993年の改良で、130馬力を発生する3Lディーゼルターボが搭載された。 1996年(90系プラド) 1996年のフルモデルチェンジで登場した90プラド系より乗用車的な性格を備えた4WDへと路線変更。3ドアショート(5人乗り)、5ドアロング(8人乗り)ともに大型化し3ナンバーサイズへ。ヘッドライトなどフロント周りのデザインを、ショートはスポーティに、ロングは力強い印象とするなど、両車の個性を分けた。 2002年(120系プラド) 新設計の高剛性フレームを採用し、操縦性、走行安定性、静粛性を向上させた120系プラド。センターデフに新開発のトルセンLSDを採用し、さらに、高度な登降坂制御を行うアクティブTRCやオンロード時の操縦性・乗り心地などに寄与するH∞-TEMSやリアエアサスを設定するなど、オンオフの性能を高いレベルで両立させた。 2009年(150系プラド) ショートホイールベースは海外向けに継続されるが、国内向けはロングホイールベースモデルのみとなった150系プラド。新たに極低速でのオフロード走行をサポートするクロールコントロールや、オフロード走破性を高める運転支援システムのマルチテレインセレクトなどを設定。人気が高く15年もの間販売。前・中・後期で顔が違う。 2024年(250系) プラドのサブネームは外れ、ランドクルーザーの原点に立ち返り、開発された250系。300系と同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能が上がり。従来比でフレーム剛性+50%、車両全体の合成は+30%向上している。様々な安全装備、運転支援システムが備わる、現在最新のランクル。 「ランドクルーザー購入ガイド」より [スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部] あわせて読みたい 世界で愛され続ける「トヨタ・ランドクルーザー」、70年続くランクルの系譜を紐解く【前編】 トヨタのランドクルーザー。通称「ランクル」は、日本が世界に誇れるスペシャルなクロカン性能を持ったSUVだ。その起源はふるく、今から70年以上も前の話。そこから現在に至るまで様々なモデルが登場し、「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」という、ある意味ゾクッとする開発思想を貫き続けてきた。そんな世界で活躍するランクルの歴史を紐解く。 あわせて読みたい SUVの絶対王者「ランドクルーザー」、和製クロカンの元祖は警察予備隊 (現自衛隊)向けに開発された! スタワゴ的にミニバンやSUVの歴史を振り返るこの企画。今号から、装いも新たに1車種集中講座で展開していくぞ。記念すべき第1回はSUV絶対王者のランクルだ。いよいよ250系正式発表も目前に迫り注目度は◎。70年以上の歴史を誇るトヨタのフラッグシップSUVを、前編・後編の2回に分けてご紹介します。 あわせて読みたい 250系、300系、70系、いま購入できる「トヨタ・ランドクルーザー」、違いと魅力を徹底比較! 2023年の70系、2024年の250系デビューにより、ランドクルーザーは3車種になったが、この3台って何が違うの!? 型式が違うということはどれかが型落ちなの? いえいえ、この3台は全て現行型で、コンセプトが異なる3シリーズのランクルというわけ。ではその違いを紹介します。 キーワードで検索する検索 シェア 投稿 ブックマーク # トヨタ・ランドクルーザー (3)# ランクル (72) 著者プロフィール stylewagon 続きを見る