世界で愛され続ける「トヨタ・ランドクルーザー」、70年続くランクルの系譜を紐解く【前編】

進化をプレイバック!【前編】70年続くランクルの系譜! 圧倒的な存在感と最先端のクロカン性能、世界が認める陸の巡洋艦がランドクルーザー!

トヨタのランドクルーザー。通称「ランクル」は、日本が世界に誇れるスペシャルなクロカン性能を持ったSUVだ。その起源はふるく、今から70年以上も前の話。そこから現在に至るまで様々なモデルが登場し、「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」という、ある意味ゾクッとする開発思想を貫き続けてきた。そんな世界で活躍するランクルの歴史を紐解く。

1951年からはじまった、ランドクルーザーの歴史

第二次大戦の終戦間もない復興期にあった1951年、当時の警察予備隊(現 陸上自衛隊)の試作要請を受けたことにより開発されたのがランクルの原点、トヨタ・ジープ(BJ)だ。6気筒3400㏄のB型ガソリンエンジンを、SB型トラックシャーシを改良したJ型シャーシと組み合わせたことが型式の由来。自動車として初めて富士山6号目まで登坂するなど、高い性能を発揮した。しかし、実績があった三菱ジープ(北米ウィリス・ジープのライセンス生産)が正式採用され、警察予備隊への採用は見送られた。それによりトヨタ・ジープは民生用へと転換。また、ジープがウィリス オーバーランド社の商標であることから、1954年6月に車名を「ランドクルーザー」に変更。紆余曲折あったが、結果的には、こうして現在まで続く輝かしいランドクルーザーの歴史がスタートした。

1955年に民間向けを意識して開発された20系が登場。1960年には本格オフローダーとして世界中で愛され24年も続いた名車ヨンマル(40系)が誕生した。その後、ランクルは、ユーザーの生活に合わせて「ステーションワゴン」、「ヘビーデューティー」、「ライトデューティー」の3シリーズを展開するようになる。

RV(レクリエーション・ヴィークル)の需要が高まる中、本格ワゴンの快適性と実用性を求めた「ステーションワゴン」は、ヨンマルから派生した55型、60系、80系、100系、200系と続き、現行の300系へと繋がる。業務用途や過酷な環境下での使用を想定した「ヘビーデューティー」は、ヨンマルの後継として1984年に登場した70系が今なおシリーズとして残る。悪路走破性と日常使いを両立させた「ライトデューティー」は、70系から派生した70系ワゴンの後、プラドというサブネームが与えられ、70系、90系、120系、150系と続く。プラドの名前は外れたが、現行の250系はこのライトデューティーの流れだ。

こうして70年以上もの間、信頼性と耐久性、悪路走破性を継承しながら進化を続けてきたランクルは、世界中の人たちの暮らしを助け、レジャーの楽しみを与えてきた。2023年9月時点での累計販売台数は1130万台。約170の国と地域で販売されている。

世界で活躍するランドクルーザーたち

現在、日本で活躍するランドクルーザー3兄弟

「ランドクルーザー購入ガイド」より

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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