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はじめてのエアサス選び(1)Q.エアサスって何?
エアサスペンションの「エア」は空気のこと。一般的な足まわりはスプリング、ショックアブソーバーで構成されているが、そのスプリングの代わりに、エアバッグと呼ばれるゴム製のバッグ内に空気が入ったものを使うのがエアサスだ。空気の入ったゴム部分が、空気の量によって伸び縮みをする。縮むと車高が低くなり、伸びると車高が上がると、単純と言えば単純な仕組みだ。鉄製のバネがゴムと空気のエアバッグになると、乗り心地がフワフワしそうな感じがするが、そこらへんは各エアサスメーカーが、しっかりと開発をおこないケアしている。そしてエアサスには、純正には付いていない色々なユニットが必要になるので、そちらも要チェックだ。
Q.どんなことができるの?
空気の量でエアバッグを伸び縮みさせることで車高を変更できる。車種などにもよるが、だいたい100㎜前後が調整量の目安となる。最大に車高を上げるとほとんどの車種が純正車高ぐらいになる。また基準となる車高も全長調整式のダンパーのモデルなら、より低く、より高くと任意に設定することが可能。そして電気式のモデルであれば、エンジンONで走行車高に、エンジンOFFで全開ダウン、といった車高メモリ機能が標準(オプション)でプラスできる。また専用リモコンやスマホなどのアプリで車外から車高を遠隔操作できる。システムアップをすることで、できることが増えていくのだ。
Q.予算はどれくらい必要?
足まわりだけを考えれば、作業内容は車高調交換と変わらないけど、エアサスの場合はそのほかのユニットの取り付けが必要になる。そのため一般的な車高調の交換が3万〜5万円なのに対し、ベーシックなキットの取り付けで7万〜10万円ほど。機械式の場合は、ゲージ&スイッチを室内に装着して、エアホースも内装に取り回すなどの作業がある。電気式のリモコン仕様の場合だと、内装への配管をしなくていいなど、機械式に比べて工賃が安くなるケースが多い。商品代は電気式の方が高いので、工賃も合わせた総額で考えるのがベスト。
機械式●50万円〜/工賃7万円〜
電気式●70万円〜/工賃7万円〜
Q.乗り心地はどんな感じ?
一言で言ってしまうと「悪くない」。一般的な車高調と変わらない感じだ。一世代前のエアサスだと、ゴム、空気ということもあり、フワフワ感があるという声が多かったのは事実。最近のモデルはゴムの素材改良、空気量の調整などの細かい部分がグレードアップしているため、エアサス特有のフワフワ感はほとんど感じられない。またショックに減衰力調整機能がついていれば、ある程度乗り味を自分好みに設定できるし、全長調整機能があれば、車高に合わせて空気量も設定できる。より幅広いセッティングが可能になるのだ。
Q.車検はエアサスのままでOK?
エアサス装着車も条件をクリアすれば装着したまま通すことが可能。「記載変更」という手続きであれば、残りの車検期間も無駄にならなない。具体的な方法としては、強度検討書と改造申請書類一式を用意して陸運局に申請。通知書が来たら陸運局にクルマを持ち込み検査して構造変更/記載変更で公認取得となる。エアサスメーカーには、車検の手間を省ける申請書一式を用意しているところもあるので、購入前にチェックしておきたい。もちろん車検については取り付け時、車検時とプロショップなどに相談して、その時の状況に応じた方法で対応しよう。
Q.どこに行ったら取り付けしてもらえる?
エアサスの取り付けは基本的にプロショップで、というのが一般的。取り付け工賃はシステムにもよるが、5万〜10万円くらいが目安。もちろん、ある程度、装着実績があるショップに頼むのがおすすめ。webなどでも検索できるし、エアサスメーカーのHPに取り扱い店舗が掲載されていることもあるので、そちらをチェックするのもあり。また、新車カスタムコンプリートカーでエアサス装着プランを設定しているショップもある。この場合、最初の登録時に公認申請ができるというメリットも。
Q.エアサスはトラブルが多いって聞くけど?
装着するユニットが多いので、車高調や純正の足に比べるとトラブルの可能性はある、ということになる。しかし、エアサスメーカー各社は、なるべくトラブルがないように開発を続けていて、バージョンアップも繰り返している。エアサス初期時代と比べたら、かなりトラブルが少ないと言える。そして定期的なメンテナンスは、トラブルを少なくするために必要なのも頭に入れておこう。また、万が一のトラブルの時もできるだけ早く対応できるような体制を整えている。
エアサスに絶対必要なシステムを知ろう
スプリングの代わりに空気をエアバッグに入れるエアサス。そのために必要な各ユニットを追加で装着する必要がある。機械式、電気式のどちらがでシステムは若干変わってくるが、どちらも基本的なシステムの流れは同じだ。
(1)機械式
(2)電気式
もちろん機械式でもエアサスの効果を十分に味わえるが、さらなる魅力や便利さを体感できるのが電気式。電磁弁という空気の出し入れをする弁を電気信号で制御。そのため、車高メモリ機能やリモコンによる遠隔操作が可能になる。価格は高くなるが便利さは確実に高まる。
エアサスの仕組みは?
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]