日立Astemoがホンダの電気自動車向け電動アクスルを受注。電動化事業を更に拡大させる

電動アクスルのイメージ
日立Astemo は、電動化事業におけるグローバルリーディングカンパニーとして、本田技研工業(以下、Honda)が2026年よりグローバル展開を予定している中・大型バッテリー電気自動車向けの電動アクスルを受注したことを発表した。

ホンダ向けの電動アクスルでは、日立Astemoがシステムインテグレーターとして、炭化ケイ素(SiC: シリコンカーバイド)を使用した高効率インバーターと角線を用いた高効率・低損失モーターをギアメーカーの小型で静粛性が高いギヤボックスに組み合わせ、自社開発の高性能な一体駆動ユニットとしてホンダに納入する予定となっている。

 世界各国からカーボンニュートラル実現に向けた表明が相次ぎ、自動車メーカーが電動車などの環境対応車の投入を加速しているなか、パワートレインにおける開発効率向上や部品点数削減によるコスト低減、軽量・コンパクト・高効率化などに寄与する電動アクスルの需要拡大が見込まれている。日立Astemoは自社開発した電動アクスルを今後、グローバルで様々な自動車メーカーに拡販することに加え、モーター、インバーターを自動車メーカーの内製やギヤメーカーの組み立てとなる電動アクスル用に供給するといった両方のビジネスモデルにより、急拡大している電動アクスルの需要に対応していく。

今後、日立Astemoは、2021年の経営統合によるシナジーを最大限に生かし、統合した拠点や技術、リソースを活用するとともに、グローバル生産拠点の更なる強化を図ることで、電動化事業におけるグローバルリーディングカンパニーとしての地位をさらに強化させていく。具体的には、電動化事業に対し2025年度までに研究開発費を含め3,000億円の投資を行ない、2025年度における電動化事業の売上収益を4,000億円超、さらに2030年度にはその2倍以上の拡大を目指す。

日立Astemoは、日立製作所の研究開発グループとも連携し、インバーターでは独自冷却方式のパワーモジュールや小型・薄型で放熱性の高い絶縁実装技術などにより、業界最高水準の出力密度を誇っている。また、日立の創業製品でもあるモーターでは、これまで培ってきた材料開発技術や解析技術、静音化技術、生産技術をマグネット、電磁鋼板、巻線で構成される磁気回路などに生かすことで、トルク密度において競争優位性を確立している。さらに日立Astemoは、モーター、ギアの最適制御ソフトウェアを含むシステムインテグレーションに強みを発揮する。同社におけるこれらの差別化技術をギヤメーカーが有する先端技術と融合し、業界最高水準の効率性とともに低振動・低騒音やモジュール設計によるコスト競争力に優れた電動アクスルを自動車メーカーに提供していく。

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