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歴史的名車を現代にトレース
歴史的な名車にインスピレーションを受けた、新型「BMW 3.0 CSL」は50台の限定生産だ。このモデルはBMWグループのランツフート工場におけるカスタム塗装の専門技術が導入されている。約20のエクステリア・コンポーネントは、ランツフートの塗装仕上げのスペシャリストによって磨き上げられる。カーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)コンポーネントの一部もランツフートで製造されている。
BMW 3.0 CSLが50年にわたるモーターレースのノウハウの粋を結集していることは、外観からも明らか。クラシックなレーシングカーを模した塗装はアルペン・ホワイトをベースに、ブルー、ダーク・ブルー、レッドのMストライプが施され、ブランドを象徴するカラーリングに仕上げられている。ボディに施されたストライプはボディの曲面を効果的にトレースし、クーペの力強い美しさをより際立たせている。
ドイツ・ランツフート工場で製造
ランツフート工場は、このような特別な塗装作業にも精通したBMWグループの優秀なプラットフォームだ。少量生産品や特注品の塗装に加え、毎日40色の標準色と200色の特注色で1,200以上の塗装されたプラスチック外板が工場から出荷されている。これは、年間約27万3,000個の部品に相当する。現在、50台のBMW 3.0 CSLのフロント・リアサイドパネル、ルーフ・リアスポイラー、フロント・リア・バンパー、サイドシル、ボンネット、カーボンファイバー・ルーフ、テールゲートにも、ランドシュートのカスタム塗装の専門技術が生かされている。
ボンネットとルーフは、いずれもCFRP製で、BMWグループ工場ランツフートで精巧かつ高度に専門化されたクラフト・スケールの工程で製造されている。カーボン・ファイバーの比率が高いため、BMW CSL 3.0はわずか2.9kg/psの出力重量比を誇っており、BMW Mモデルにおけるインテリジェントな軽量構造の優れた例として、他に類を見ないレベルに仕上げられている。
新型 3.0 CSLのための特別プロセス
ランツフートのカスタムペイントショップは、このような過酷な作業のために特別なプロセスを開発した。カラーリングのデザインは、レーザープロジェクターで各パーツに投影され、次のボディエレメントと正確に位置合わせが行われる。レーザープロジェクターで各パーツに投影されたカラーリングデザインは、次のボディエレメントと正確に位置合わせされ、1つの部品につき、最大8枚のカスタマイズされた輪郭フィルムと最大7層の塗装が施される。
Mストライプに加え、リアスポイラーの「Mパワー」バッジとルーフの「50」バッジを配置するのも、ランツフートの塗装専門家の仕事だ。この特別なモデルの外観の核となるこれらのディテールも、すべて手作業でマスキングされている。カラーリングのストライプとは異なり、ランドシュットの専門家は塗装の層を露出させることなく、目に見えるカーボンファイバーを露出させる。これにより、表面にわずかな凹みが生じ、コンポーネントのハイテク素材が触覚的に感じられるようになっている。
BMW 3.0 CSLの個々のエクステリア・コンポーネントは、BMWグループ工場ディンゴルフィングが運営するムーステニングの高度なクラフト工房で組み立てられている。