NEXCO東日本|高速道路の維持管理、幸魂橋のケーススタディ[自動車業界60秒ブリーフィング]

自動車や道路は使用と共に劣化し、補修が必要となる。特に高速道路の構造物は、複雑な構造を持ち、補修は困難を極める。NEXCO東日本が管理する東京外環道の幸魂橋では、開通から20年が経過し、重量車両の通行による疲労でリブの屈曲部や溶接部に亀裂が発生した。従来の亀裂補修方法は、亀裂周囲を切り取り、当て板をボルトで固定する手法であったが、施工の難易度や工数の増加が課題となっていた。

補修過程では、まず亀裂の有無を磁気探査や超音波検査により非破壊で確認し、溶接可能と判断された場合にTIG溶接で補修を行う。溶接後は防錆塗装を施し、補修箇所が一目で識別できるように色調を変える措置が取られる。

今回の工事では、さらに亀裂抑止策として鋼繊維補強コンクリート(SFRC)を施し、大型車の走行振動を鋼床板が直接受けないようにする工法が採用された。しかし、この方法にも問題があり、将来的に溶接補修が困難になる可能性が指摘されている。

(本稿は2014年4月に執筆されたものです。)

詳細を読む→クルマも道路も、作るより直すほうがムツカシイ:NEXCO東日本・外環自動車道幸魂橋の溶接補修

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