マグナ:フル電動パワートレイン技術一式が2022年に市場参入

フル電動コネクテッドパワートレインであるEtelligentReachは、2022年に新規参入メーカーの車両モデルでデビューするマグナの最新イノベーション。このフルシステムは、2つの電気モーター、インバーター、ギアボックスで構成され、高度なソフトウェアを活用して車両の航続距離とドライビングダイナミクスを最大化する。

 eDrive技術の進歩とEtelligentReachの総合的な車両開発アプローチにより、現在市場投入されている同セグメントの特定のBEV車両と比較して、最大145km/90マイルまたは30%の航続距離延長を達成する。これは、成長する電動化分野において差別化要因になる。

マグナのアプローチは、車両の複数機能を管理するソフトウェアパッケージを使用して、個々のeDriveコンポーネントと車両全体の相互作用を最適化する。たとえば、EtelligentReachを新車に搭載すると、さまざまなパワートレインとシャーシ機能を統合する機能的なモジューラーコントロールユニットが付いてくる。 この EtelligentReachには、CO2排出量を削減しながら効率性向上が図れる分断システム搭載のビークルダイナミクスコントローラー、およびすべての道路状況で各車軸を個別に制御することで安全マージンを最大10%向上、さらにコーナリング時の操舵性を大幅に向上することができるトルクベクタリング機能が含まれている。顧客は、いくつかの特徴的な運転モードから選択でき、ドライビングエクスペリエンスをさらに向上させる。また、SiCを用いたマグナのインバーターを使用すると、さらに効率性が向上する。

 マグナパワートレインのプレジデントであるトム・ラッカー氏は「1 部品だけにフォーカスした視点ではなく、車両全体からの視点に、より重きを置いているということです」とし、また「EtelligentReachは、航続距離の不安を軽減し、ドライビングダイナミクスを改善、エキサイティングで効率的なAWDを備えた全輪駆動パワートレインシステムを自動車メーカーに提供します。 すべてのコンポーネントが連携して動作する方法を正確に調整し、可能な限り最高のパフォーマンスを実現することで、最大の効率を実現できます」としている。

 パワートレイン分野におけるマグナの先駆者的地位と専門知識は、加速するEVシフトをサポートするマグナの 能力の基盤となっている。 EtelligentReachは、マグナの製品ポートフォリオにおける電動化最新ソリューショ ンの1つにすぎない。他には、温室効果ガス排出量を最大38%削減し、独自のクラウド接続機能を提供するインテリジェントなコネクテッドPHEVシステムであるEtelligentEcoや、自動車メーカーが実用性と機能を犠牲にすることなく、トラックに電力を供給する機能を提供するEtelligentForceがある。また、マグナは、CES2022の西ホールにあるブースでこれらのイノベーションを紹介する。

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部